2 WHEEL DRIVE 2輪駆動車です。この方式は製作者、ホンダEGの吉田さんの特許でした。
カウンターシャフトからの動力をチェーンで取り出し、途中フリーホイールを介して前輪に取り付けたスプロケットにチェーンで伝達するという内容で、他の2輪メーカーでも研究はされていたようですが同じ方式の2輪車は量産されたことがありません。
この車両は22年前に朝霞研究所から依頼されて製作された試作車ですが、当時の2輪雑誌にも取り上げられていましたので40歳以上の人なら記憶に残っているでしょう。
この車両が本領を発揮するのは、マディ路面やサンド質です。フロントタイヤが抵抗になって走りづらい場面でも問題なく走っていけます。
実際に山形県のビーチエンデューロに出場して上位入賞も果たしたそうです。
現在は走らせる機会もなく部品取り状態になっていますので、私が復活させて動態保存させていただくことにしました。リヤショックがリンクごとはずされ、フロントブレーキも固着して使えません。欠品部品を装着し、各部オーバーホールして運転可能な状態にする予定なので、完成したら試乗インプレッションを当ブログで報告します。
駆動系のカバーをはずした状態。
ドリブンスプロケットのチェーンははずしています。シリンダー横のハブはフリーホイールになっています。
これは前後輪の回転差を吸収する機構で
フロントの回転が遅い場合にブレーキになってしまいハンドリングが重くなることを防ぐため若干、フロントを速く回します。
ブレーキを掛けた場合、フロントの回転が落ちてもフリーホイールが空転するので後輪のドライブに影響は出ません。
フロントタイヤは18インチ。ドライブスプロケット付きです。
ステアリングセンターに等速ジョイントを用いてハンドルを切っても左右の動力伝達はスムーズに行われるためハンドリングはノーマルに極めて近い印象です。
赤色の耐熱塗装を施されたチャンバーは10年ほど前に私が製作したもの
仕事の合間にレストア作業するため完成時期は未定ですが1年以内に走行可能な状態にすることが目標です。
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