アルミタンク

アルミタンクを切り開いて中を見るなどということを、生涯で何回経験するでしょう。私はこの事業を始めた関係でたまに、こんなことを依頼されます。これが、お医者さんですとヒトの体の中を何百回と開けて見ているわけですから比較にならないくらいスゴイです。エンジンとフレームの換装などは、お客さんでやってこられる場合が多いですが、タンクの載せ換えが厄介なようです。

CIMG0520.JPG

底板をはずして、中を見てみます。

外観からはわかりませんが、内部の構造がよくわかりますね。

3つのセパレーターが特徴ですが天井と底板が2枚板になっていて剛性を持たせているようです。

セパレーターはガソリンの移動を少なくする目的とニーグリップや上方からの荷重に耐えることが目的でしょう。

小さい凹みの修理もついでに頼まれていますが、セパレーターの近くは叩きずらいです。

しかし、切開しない場合は外側から棒を溶接して引っ張るしか方法がありませんのが、このやり方ですと容易に叩き出せます。

CIMG0521.JPG

指定されたフレームに載せてみました。

タンクは機種不明ですが車体はDT1だそうです。あのヤマハの最初の250ccトレールです。DT1を維持されているだけでも驚きですが、これでロードレーサーを製作中とのことです。

ホンダには2スト250cc空冷シングルのレーサーがあったのにヤマハには無いね。ということが製作の動機らしいです。

RDやRZなど(TZも)250クラスはツインエンジンのロードスポーツがありましたが、シングルは125しかなかったのですね。

そういえば、鈴木亜久里のオヤジさんが、CR250(430だと思う)エンジン搭載のレーシングカートをミッション付きカートの無かった時代に作って、秋ヶ瀬の荒川テストコースで走らせたことを聞いたことがあります。ムチャクチャ速かったそうですが、エンジン回し過ぎて焼きついて、何十回もスピンして止まったらしいです。(危ない!)焼きつきは空冷エンジンの悩みですね。

お客さんは浜松から取りに来られるので、期日までに完成させないと・・・

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