エキパイの鍍金が仕上がりましたので、マフラー製作の続きです。
今日はマフラーのジョイント部分とマウントステー作りに取り掛かります。
見本は量産品ですから、全て金型を用いてプレス成型により作られたものです。
量産は少なくとも千個ロットの生産だったでしょう。マウントブラケットなどは下請けのプレス工場などに外注して大量生産して安価に作られたものです。
しかし、当方には金型などありません。見本の形状を真似て成形するしかありません。充分な予算をいただいてあれば安心して立派なものを作れるのですが大概の部品は製作に費やした時間分の全てを請求するわけにはまいりません。それは、必要な生産設備が無い上に初めて成形する部品であるために、長時間を要するためです。
これはジョイント部分ですが、非常に凝った形状であります。
ボルトを差し込む部分が袋状になっており、左右で4個のフクロを作って溶接で取り付けしてありますが、この部分だけで半日費やしています。
これができれば、エキパイにマフラーを差し込んで、位置決めに掛かれます。
メガホンの溶接ビードは全て消してあります。
溶接のまま研磨屋に出しますと、ピンホールやハンマー痕などが残ってしまって、鍍金の仕上がりに影響してしまうため、研磨の下地はこちらで整えておかなければなりません。
研磨は全てお任せでは、上手く仕上がってこないことが分りました。
ちょっとユニークな形状のマウントブラケットです。
上は見本ですが、なるべくノーマルのデザインを崩さないように真似ています。
締め付け面の凹ましが必要なので、イレギュラーな方法で鉄板を成形してみました。
鉄板はなかなか、言うことを聞いてくれません。
なんとかマウントブラケットの成形ができたので、左右マフラーの取り付け位置を確認しながら溶接しました。
あとはエンジン下側に付けるマウントステーが残っていますが、今日はここまで。
明日、最後のステー取り付けを行って研磨屋に持っていく段取りが整うはずです。
日付が変わって、エンジン下部に取りつけるマウントステーを作って溶接しました。
2枚合わせのステーですが、これも純正になるべく似せて作ってあります。
純正に似せる理由は、それ単品で見るとオリジナルだと思わせるようにしなければならないからです。
復刻されない希少なパーツを新品で再現するということは、旧車の維持には不可欠なことで、商業的に利益を得る目的の「偽物ブランド」とは全く次元の違う話だと思います。
オリジナルと再現品を並べてみます。
B級マフラーと思いますが、大体同じ形状に出来ているでしょう。
鍍金が仕上がってきて、ピカピカになれば、素人さんならどちらが本物か見分けがつかないと思います。
これで私の作業は終わり、研磨屋に持っていってカネを払ってくるだけです。
ここまでエキパイと合わせて10日ほど掛かりましたが、一段落ということで会社なんかだと祝杯を上げたりするでしょうが、私にはあのような発酵した水など飲んだら気持ち悪くなってしまうので祝杯は上げません。そのかわり、気持ちよくなる音楽でも聴くとしましょう。
スパイロ・ジャイラのモーニングダンス。ものすごく爽やかな気分になります。寒気が来ていますので気分だけでもトロピカルでいきましょう!サンキュー、Mrベッケンスタイン(SAX)
'>1979年リリースの楽曲ですから、34年も経つのですね。カセットテープが擦り切れるほど聴いていましたが、何年経ってもエエモンはエエ!
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