サイレンサー修理 2

先週末、つまらん仕事に手こずり予定が狂ってしまったので時間を取り戻すために日曜も業務でした。おかげで先週完了予定だったサイレンサーを今朝発送できました。

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YZ85サイレンサーですが、ミニモト用商品としては一番多く作ったと思います。

2ストトレール用チャンバーに並ぶ主力商品となっています。

本当は新機種のマフラーを作りたいですが、大きいメーカーが競って新商品を出しますので、零細な個人商店は出る幕がありません。

そこで、どこもやっていない旧式マシンのマフラー作りが回ってくるという寸法です。

暇にならなくてありがたいことです。

 

CIMG2738.JPG先週預かったサイレンサーの修理をサクサクとやっていきます。

削れた部分を切り取り、新しいアルミ板を板金で丸みをつけた後、仮止めします。

気をつけることは、元の板と段差ができると溶接後に修正が効かないので、繋ぎめを同じ高さで止めるということです。

溶接で歪みますので、仮止めは多い方が狂わないでしょう。

 

 

 

CIMG2739.JPG全部溶接してからビードを研磨仕上げした状態です。

繋ぎ目がなるべくわからなく仕上げるところが腕の見せどころですが

あまり上手じゃないですね。

実は新しい物を作るより、部分的に修理して元どおりにする方が困難だったりします。

このエンドカバーは純正部品で¥4000で購入できるので、迷わず新品に交換した方が手間がかからないです。

しかし、私は部品交換屋ではないことを示したいために敢えて板金溶接することを選びました。

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削れてしまったサイレンサーボディは5cmカットしてリベット穴を空ければ再使用できます。

インナーパイプも5cmカットして差込部分を溶接します。

2013モデルのサイレンサーは5cmカットしても音量規制をクリアできることを確認してあります。純正品は消耗も考慮して騒音に対して余裕をもった仕様になっているのです。

全長が長いので、転倒でエンドカバーが衝突しないためにも短い方が有利です。

 

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板金修理したエンドカバーに色気を持たせるためにバフ仕上げとしました。

5cmショート化とポリッシュによる輝きでノーマルサイレンサーとは違った外観になるでしょう。

傷ついたから、あっさりと社外マフラーに取り換えるよりも、個性的になるとは思いませんか。

 

 

 

 

 

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