KX85チャンバーインプレッション

久しぶりに天気予報に雨マークが無かったのでSUGO練習を敢行いたしました。
ドライコンディションのSUGO練習は05年以来なので実に10年ぶりですが、今のコースレイアウトになってからは勿論初めてです。
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気温低いですけど、風も弱くていい天気です。
関東にはこういう環境のMXコースはありません。交通費掛けても得るものは大きいと思います。

ここでレースに出る予定はないですが、普段と違った土質やギャップを経験することが目的です。30分4回みっちり乗らせていただきましたので、大分課題が見えてきました。

今回のSUGOへ来た、もう一つの目的は2015年KX85に向けて新しいチャンバーの走行テストです。

89年に若干18歳でHRC契約となり、91年の全日本MX鈴鹿大会では本田宗一郎最高顧問の御前試合でオートマチックRC250Mを勝利に導いた大塚忠和氏のご子息に依頼して新作チャンバーのインプレッションをしていただこうという企画です。
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去年1本目を作ったときは低速トルクの不足を指摘されて、チャンバー諸元を見直して今回2回目のトライとなります。
狙いは高速域を損ねることなく低速トルクも改善することです。

寸法上は、いい数値に出来ていると思いますが、ライダーの乗り方に合わなければ成功とはいえません。

今回はノーマルとの比較ではありません。
テストライダーもSUGO走行が初めてということで、午前中はBUDレーシングというヨーロッパ製のキットパーツで完熟してもらい
午後から弊社チャンバーでインプレッションしてもらうという段取りです。


ノーマルと違う部分はサイレンサーが弊社オリジナルとBUDのショートサイレンサーを交互に換えてみました。キャブレターもMJとJNがバクダンキット装着なので、全然違ったフィーリングになっていると思います。

先に新チャンバーと弊社サイレンサーで乗ってもらい、タカト君にインプレを聞きましたら低速と高速は同じように走るが中速に谷があるそうで、キャブレターのセッティングを提案しましたが、順番に確認したかったので、サイレンサーをBUDのショートサイレンサーに換えてみました。
今度は中速も改善されたようなので、フィーリングは良好になったようです。
乗り手やコース状況によっては変わってくることもあるので、今日はこの組み合わせで乗り込みしていただいて、後日ワークスライダーの忠和さんに詳細を確認していただくことを約束して終了しました。

スペックの決まった物を作るのは板金屋さんの仕事。
スペックを決めるのはテスト屋さんの仕事。
決まったスペックで製品を設計するのは図面屋さんの仕事。
メーカーではそれぞれ別の担当者で分担して製品を作りあげますが
弊社にはそんな専門スタッフはおりませんので私一人で決めているので時間がかかるんですよ。
勿論テスト代は自腹で、給料もゼロです。
間違いなく営利目的ではありません。
本田宗一郎さんの名言に「何かを恐れてやらないことより、何もやらなかったことを恐れろ」
というのがありますが、正にこれを体現しているのであります。





























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