2016年1月アーカイブ

日本最強のVMXワークスショップのホーリーさんから情報をいただき動画をUPさせていただきます。

桶川や後楽園スーパークロスも走ったことのあるAMAモトクロスのレジェンド、マーティー・スミスさんと
アメリカホンダの有名チューナー、デーブ・アーノルドさんがスーパークロス会場の展示品CR250Rに装着された
弊社製チャンバーと一緒に写っています。



一昨年、ホーリーさんに50台分納品しまして世界中に渡っていったうちの1本だと思います。
ビンテージチャンバーの企画はホーリーさんの提案なので、このような機会に恵まれましたことを感謝いたします。
先週日曜に埼玉県某所でテスト品のインプレッションをしてもらってきました。
テストライダーはO氏のご子息、だいぶ上達してきたので、性能比較の経験もいいかもしれない。

ただし2輪の乗車経験は65や85のモトクロッサーしかないので、他社との比較や感じ取ったことを
言語で表現するには、技術用語も必要でしょう。
たとえば性能曲線を理解しているか、馬力とトルクの物理的概念とかを定性的に判別できる能力があるかと
言われれば年齢的に不可能な部分があるので、私とO氏でインプレッションを解釈しながらの確認です。

CIMG5000.JPG

左端は普段使っているBUDレーシング。
高速の伸びが気に入っているようですが
低速トルクがなくて、コーナー立ち上がりで
半クラッチが必要らしい。

右から2本目は低速からトルクが出ていて
半クラッチの必要がなく、中間加速もBADと同等だが伸びはBADの方が良い。

3本目は2本目より高回転を狙ったが、中間までは同等だが、高回転はあまり伸びてない、または早く吹けきってしまう表現かもしれない。

そこで右端はBADの諸元を測って、オリジナル品と比較して同等の伸びを目指す目的で試作したので、今度乗ってもらう予定です。
日本のモトクロスシーンでは高回転型よりも低中速のトルクやパワーの立ち上がりがスムーズな方が、万人に扱いやすいと考えていますが、高回転キープできる体力やスキルのある人向けに高回転型もありかな、と思っていますが最終的に一つのスペックに絞らないとラインナップになりませんので、もう少しかかるでしょう。

CIMG5001.JPG

自社ノウハウを入れて作っておりますが

スペックが似ていれば形状も似てきました。

純正チャンバーも含めて5種類もスペックを計測して実走確認するので、ちょっとした知的財産になりますね。



2014年にモデルチェンジされたKX85に伴って、弊社ラインナップにありました同チャンバーも15年が経過し
全面的に見直す良い機会と考え、新型チャンバーに着手していましたが
出力特性に満足な結果が得られていなかったため試作トライをする計画だったが、骨折事故で中断を余儀なくされて、今日に至りました。

CIMG4974.JPG

ここにテスト済みチャンバーが2種類あります。

実走テスト結果は
一つは、高速域は良好だが低速トルク不足。

もう一つは、低中速域は良好だが、高回転時にトルクの谷がある。

どちらも有効な出力が出せる回転域に偏りがあるためスペックを補正する必要があると判断して、エキパイ長やテーパーの寸法を変更して
再トライする予定です。




CIMG4975.JPG

これで2種類のチャンバーができました。

狙いは上記の2種類の弱点を対策する方向で決めていますが、確証はないので後日、実走テストで調べる予定です。

テストライダーは前回もお願いした、ホンダとスズキでファクトリーライダーを務めた経験のあるO氏に依頼することにしています。

試作車両の乗車経験と開発能力があって、いまでも遜色なく走れるライダーは少ないと思いますので、インプレッションに信頼性が持てるのです。


すでに興味を持たれて、ご予約のお客さんもおられますので急ピッチで進めてまいります。
もうしばらくお待ちください。