2016年8月アーカイブ

444(79CR125)チャンバー無限MEタイプと呼んでおきましょうか。プロトタイプ完成です。

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オリジナル品のプレス成型品とは違いますが、手巻きと膨らましで作りました。

純正の444とは全く違うスペックに見えます。

計測はできませんが
お馬さんはおるかいねー。

曲ったサイレンサーに取り付けていますので、真っすぐなサイレンサー作りも急務です。




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このパイプは平らな板から切り出して作るのですが
最初から展開図が出来ているわけではありません。
一発目は狙いと違った寸法のものが出来てしまうので、そこから修正を加えて精度を上げていくので
このように展開した鉄板が大量にできてしまいます。







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車体に取り付けてクリアランスを確認します。














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マウンティングステー
補強のため座布団付きです。














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口元とスプリングフックの部分

エキパイ外径φ38













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テールパイプ

差し込み部分だけです。
非常にシンプルですね。












以上の仕様で初ロット50台分生産に掛かります。

急なご依頼には対応できませんので、ご了承ください。


80年代CR125の無限キットに使われていたピストンは444流用でした。
狭山レーシングで83の無限シリンダーを貰ったので、朝霞の無限本社までピストン買いに行った記憶があります。
444は市販車でもポーラスめっきシリンダーだったのですね。
それから世紀の失敗作フロント23インチもこの年(79年)だけの仕様。

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これはホーリーさんからの預かり物で
無限のファクトリーマシンらしく
前後サスペンションやチャンバーが量産とは違っています。
フロントも21インチに換わっています。

これが発売されたころ私は高専の2年生で
学生寮の勉強部屋にこれのカタログを貼っていましたが、高嶺の花で実車を見たのは
五明(松山オートテック)でしかありません。

まだどこの会社に入るかもわからない時代でしたから、これも何かの縁でしょう。



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今回はこの無限パイプの複製を頼まれましたが、プレス成型でなくハンドワークの手巻きと膨らましで似せて作ろうとしています。

量産型とは全然違う形なのでこのマシン所有しているレストアラー向けの補養パーツになるはずです。









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このパイプも激しく腐っています。
なんとか補修して使い続けようとした痕が見えますが、ここまで腐ったら諦めたほうがよいでしょう。

その代わりに寸法図って新品複製します。










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こんな感じで型を決めている最中です。

オリジナルもそうですが、ハンドル切ったときにフロントフェンダーが擦ってしまうので
なんとかギリギリ交わせたらいいのですが
難しいところです。



サイレンサーも横から突っ込まれて曲がっているので復刻する予定です。
これは位置決めの治具代わりです。




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なかなか似ているでしょう?

この型で行こうと思いますので明日から生産に掛かります。

完成までお待ちください。

廃番になった国産トレールモデルの代表格。
2スト生産終了になってからチャンバー作り始めて18年くらい経っています。
年間50台くらい生産とすると生産台数900台を超えていると思いますが
まだ初めて付けてくださるお客さんがおられるのですね。

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作ったらすぐ出荷してしまうので
CRMとRMXという2機種が揃っている図は珍しいので画像撮っておきました。

用途はナンバー付トレール車のエンデューロから林道ツーリング、公道専用と様々なシーンが想像されます。

レーサーモデルのマフラーではこのような長期間売れ続けるものは無いだろうと思いますので、ウチの主力機種ということになるでしょう。


                  
スチールチャンバーを初めて装着する人も少なくないようで
錆などについての質問を受けることがあります。
普通の商品なら買ってきたままで装着するわけですから、塗装もしてない鉄板は大気中で錆びてしまいます。雨や泥水を被ると即日赤錆になるでしょう。
レース用チャンバーなら未塗装というのが私のポリシーです。全開走行して焼いておけば錆の発生を防げるからです。
頻繁に整備もしますからチャンバー外して磨くことも手入れのうちと考えているのですが
一般の人はなかなか面倒でそんなことはしないと推察されますので
買っていただいたチャンバーがどこかで錆び錆びになっているのは忍びなく思うようになり
出荷時は耐熱クリア塗装してありますので大気中で錆びることはありませんが
排気熱やタイヤからのチッピングで段々剥がれてくるとは思いますが、そのときは剥離して再塗装すればよいでしょう。

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今年は盆休みも無しでずっと働いています。少しあおっておかないと
来月実家の愛媛に帰ってしまうので、時間がありません。
帰省の目的は空き家になった実家の周りが藪にならないように木々を伐採するためです。
市街地に住む人は分からないでしょうが半年も草刈りをしてないと人が歩けないくらい成長してしまうのです。
枝が伸びた樹木が外壁や軒下に被っていると、木造ですから雨水が滴ってたちまち家が腐ってしまいます。
手入れされなくなった畑も藪になって人が入ることが困難な状態です。
雑草の刈り取りと成長し続ける樹木の伐採のために仕事を休んで交通費かけて愛媛まで行くのですから全く負の遺産としかいえません。
実家は本家の近所に昭和30年に建てられましたから築61年ですが、まだ廃屋にするには惜しい感じです。
終戦の翌年に亡くなった祖父は山を持っていて、山を売っては土地を購入して子供たちに分け与えたそうですが、私の父親が学生の時分に親が亡くなったわけですから二人の姉が働いて弟三人を育てたということで、多分父親が就職したときに独立できるように家を新築してもらったのだと思います。
その後8年経って私が生まれた(昭和38年)ということです。
何も生み出さないし住んでもいない土地ですが、いつでも使えるようにしておきたいと思います。
さっそくマキタの電動チェーンソーを購入したので、山には発電機もって伐採にいけば騒音もたてずに
楽々作業ができるだろうと画策しているところです。


CIMG5718.JPGただ今猫2匹暮らしています。
もらってきた子猫も大きくなって先住猫と仲良しになってこのとおりです。

ブクッとした腹のシロちゃんは震災のあとにうちの工場の裏で泣いていたので助けてやったのですが、そのときは三日放っておいたら餓死したに違いないほど痩せていたのに今では肥満に注意して餌を与えなければなりません。






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足利の親戚で保護された捨て猫だったニャン太郎はこんなに小さかったのに














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こんなに立派な猫に成長して
お菓子の袋に入っています。












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どおです、この腹。

脚の付け根がわからないくらい肉が被さっています。







幸せそーな寝顔だ。
このままにしておこう。




目下のところバックオーダー一か月以内達成寸前なので、一応順調としておきましょう。(何が?)
先日サスペンションのブリッツ・Sさんとこへ納品にいったとき
オーナーの中村ホールディングスさんが所有のハーレーダビッドソンFLH1800からインジェクターが外され、インジェクターの洗浄に出す話をしていたので
「私のもやってもらえませんか」と頼みましたら快諾してもらえたので、早速インジェクター外しました。

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4輪ではポピュラーなチューニング方法らしいですが
2輪も吸気系の構造は同様になっているので当然やるべきことだと前々から思っていましたが、なかなか機会がなく放置しておりました。

キャブレターでいうとメインジェットとニードルジェットのような役割のインジェクターですが
精密な部品なので僅かな消耗や汚れで性能が変わってしまうでしょう。

症状としてはインジェクター内のフィルターやノズルが詰まってパワーダウンします。
エアクリーナーに設置されたエアフローメーターで吸入空気量を計測しECUで瞬時に計算された燃料を適切な空燃比で噴射するという離れ技を行っているわけですが、電気的な信号を信頼するならインジェクターは動的な機械部品なので信頼性を保つことがエンジンの性能を発揮するために必要だと考えます。


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これがCRF450のインジェクターです。

フューエルポンプで一定の燃圧がかけられた状態で
インジェクター内のコイルに通電されると
ソレノイドが動いてプランジャーを開いて
燃料を噴射するというしくみです。

したがってプランジャーの開放時間が燃料の噴射量を決定するということなので
今回はその通路を洗浄して
設計通りの流量がえられるようにするという目的です。

施工業者さんから実施前後のデーターもメール送信されますので効果が可視化できます。データーは燃圧2.5ber時の噴射中画像と1分間の消費量で比較したものになるそうです。
燃料消費量が増えることで、元の状態よりスムーズな流れが得られたと考えられるわけですが
パワーアップと同時に燃費が悪くなるとお考えの方は誤りです。
例えば常用回転域でエンジンパワーが低いと余計にアクセル開けて回転数を増そうとしますから
これが燃費の悪化につながります。低速から十分にトルクが出せれば加速もよくなるので
結果的にアクセル開けなくてもよく走るということになるでしょう。

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インジェクター内部は壊さないと見れませんのでノズルの部分だけ観察しますと
このような穴が開いています。

ステンレスの板におそらくレーザー加工された精密な穴は
この機種ではφ5のノズル径に対して、推定φ0・2mmの穴が12個開いています。

この穴径と数が燃料の微細化と流量を決定していることから
吸入空気と吸気ポート内で混ざり合い燃焼室へ取り込まれる工程の要の部分であると言えます。