オートバイのサイレンサー、キャブトンやメガホンなど用途別のデザイン違いはあるにせよ
主流は丸断面の消音機が当たり前でした。
ところが80年代終わりころから楕円か長円断面のサイレンサーが出始めたら、楕円断面の方が主流になり、2010年代は異形断面へと移り変わりました。
弊社も90年代からオーバル断面で作るようになったら、お客さんのリクエストは100%
オーバル断面とテーパーのリヤエンドということになっていました。
しかし、2スト全盛時代を知る人は
オーバルが似合わない
または不必要なデザインととらえていると思います。
なにせ排気ガスの拡散するイメージは
インナーパイプに対して放射状なのですから、真円パイプ中に拡散させるのが理に適っていると考えられます。
では何故、オーバルが主流かというと
特にオフロード車は車体幅が狭い方がライディングポジションに影響を与えないですから、サイレンサーの容量アップに伴い
上下方向に容積を増やすデザインを考案したものでした。
幾何学的観点から
断面形状の周長(板取り寸法)が同じで、多角形の場合、角数が多いほど断面積が多く
真円で最大となる。
また三角形が最小である。
このことから材料あたりの容積が大きいのは丸断面ということになります。
これはDT200WR用ですが、
弊社オリジナルはオーバル断面ですが
お客さんの要望で丸断面にしました。
本来はこちらの方が理想的な形状だということをお伝えしたいです。
シンプル・イズ・ベスト
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