私の前職は製造屋ではありませんでした。品質管理屋だったのですが
専門は新製法、新材料の鉄鋼と非鉄金属における部品品質です。
本田はエンジンやボディのような主要な部分を除いて、部品メーカーに製造を手配していますから
取引先メーカーの製造する部品品質を本田スペックに合わせることが仕事でした。
したがって会社に居ては何もわかりません。
メーカーの製造現場へ出張して製造工程を調べて重要管理項目を洗い出すことが品質管理の手法の一つでした。
そのため、単独ではなく設計や資材の担当者も交えてメーカーの会議室で打ち合わせして量産につなげていく作業を全ての重点管理部品に対して行っていたので、自分で製造はできないですが製造工程に関しては他の社員よりも熟知していたと思います。
それも25年前のことですから、技術は日々進歩しているので今は当時より高度な製造工程を展開されていることが予想されます。
そんな私は資金ない、技術ないという四面楚歌な状況から考え付いた方法でマフラー製作に取り組んできましたが、今回も人には説明できない内容を盛り込んだ新型のエキパイを公開します。
マシンベンダーも金型もありません。
量産メーカーが持っている設備は皆無です。
お金を払ってメーカーに生産して貰えば考えることはないですが
仮に1千万円投資して1千万円売ったとしても収支はゼロですから
そんなことはしないで、一台分の材料費だけで形を作ろうとしているのが本プロジェクトの目的です。
手間げはパイプ径が太いほど、曲げRがちいさいほど難しくなります。
内側50Rで曲げていますが、90°以上は私の技術ではパイプが潰れてしまうので無理ですね。
チタンパイプφ35なら2mで一万円くらいしますから無駄にはできないので慎重に扱います。
エキパイの仕様はライダーの意見を聞いて
ノーマルからどのように変えていくかを
自分の経験値で決めています。
細かいインプレッションはベンチテストではつかめないと思いますので実走確認しかないと思います。
今回は口元の成形方法を新製法にてトライしました。
形状を見て製法を想像してみてください。
あなたならどうするでしょうか?
2017モデルKX250Fは16モデルから設計変更されているので
先日お預かりした車両を元に治具製作しました。
そのため、車体合わせは一度もしておりません。
これで問題なく取り付くと信じております。
(信じられるのは自分だけ)
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