発売から40年経つGLのフルエキゾースト製作頼まれました。
全く経験のない車種なので、最初の工程からお見せします。
エキパイの曲げからですが
機械ベンダーはありませんので
手間げで作ります。
曲げられるカーブに制限がありますので
可能かどうか、鉄パイプでマスターを作ります。
鉄で曲がらないものはチタンでも曲りませんからね。
3次元曲げなので曲げながら車体合わせすることはできませんので
マスターと比較しながら曲げカーブを調整していく作業です。
チタンパイプで本番です。
2mで1万円しますので失敗は許されないですね。
内Rのゲージを鉄棒で作って当てがいながら曲げRを確認します。
ここでパイプの精度が決まってしまうのですが力ではなく炙り加減が肝心なのかと思います。
R、Lエキパイ曲がりました。
L側エキパイが20mm長いです。
正確にはパイプエンドは同じ位置で
L側フランジが20mm前です。
これはV型エンジンなので、コンロッド大端部の幅だけLシリンダーが前にある設計なんです。
Vバンクは77°
1本のクランクピンにコンロッドが連結されていますので、点火時期は77°ずれています。2番シリンダが点火してから283°クランクが回って1番シリンダが点火というタイミングです。
では水平対向4気筒のGL1000はというと180°クランクです。
1本のクランクシャフトに180°ずれたクランクピンが二つあり、やはりコンロッド一本の幅だけL側シリンダーが前にあります。片側のシリンダーに180°クランクのピストンが並列2気筒で動き
反対側のシリンダーがコンロッド幅だけ前後にずれて並列2気筒の動きをするボクサーエンジンでした。
フランジできました。
これが決まってないと次の工程へ進めません。
口元が1度傾くとパイプエンドの位置は数センチ違ってくるので
フランジを固定してから中間ジョイントのレイアウトを検討する作業になります。
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