2018モデル、直に見るのは初めてですが、これぞ新型のThe Motcrosser!ですね。
エレクトリック・スターターは指先の軽いタッチで、コールドスタートにも関わらず瞬間で始動します。
コーナリング中にエンストしたとしても足を着く前に再始動できるそうです。
あれだけ腰痛になるくらいキック踏んでいたのや、再始動に時間がかかって順位を落としてしまったり
そういうことがこれからのモトクロスには無くなるのだ。
不安が取り除かれることで嫌いになっていたレースも楽しみになってくるかもしれません。
リチウムイオン・バッテリーとセルモーターで僅か2kgなのに、潔いことにキックシャフトやギヤも存在しません。Rケースカバーにはキックを取り出す穴さえ無いんです。
走行しながら充電するし、3か月くらい走行しなくても電圧は保てるそうです。
さらにWiFiルーターがLサイドカバー内に取り付けられ、純正のセッティングツール無しでも
スマホでFIセッティングが無線で可能だという。
私が持っているCRFなんかセッティングツールとノートパソコン、12Vバッテリーが必要で
それぞれメインハーネスにカプラーで接続しなければ送信できないというわずらわしさ。
電源は車載のバッテリーを使うのでハンドルのスイッチで起動できるし
アクセル開度や水温、エンジンの運転時間などセンサーで計測されたデータは保存されて
任意に確認できるため正確なメンテナンス時期も設定できるでしょう。
そんなデジタル時代のオートバイですが、マフラー作りの現場はアナログの世界です。
後方排気のエキゾーストは
特徴的なレイアウトでシリンダーに沿って回っていますが、かつてない太いサイズのパイプのため
手曲げの難易度が高くなります。
φ48.6の90度曲げに失敗して
チタンパイプ1mも無駄にしてしまいました。
限りなく利益が出ないと思いますので
ワンオフ製作しかやりません。
マフラーもレーサーとしては最大級です。
これより軽いやつを作ってほしいという依頼。
音量もノーマルで大きめだというので
手強い相手になりそうです。
エキパイ繋ぎ終わったとこです。
フランジを固定しないと位置決めできないのですが
このとおり、マフラーとエンジンハンガーが付いた
状態ではアクセスできません。
何回も脱着して確認しました。
マウントステーとスプリングフック装着。
φ48.6部分の曲げがうまくいきませんでした。
輪切りにしようかと思いましたが
比較的マシな部分を使って繋いでみました。
これくらいが手曲げ限界ですね。
シリンダーを取り巻くエキパイ。
これは他メーカーのマシンと違って
張り出しがないので
転倒や跳ね石で凹むリスクが無い形状です。
転倒がつきもののモトクロスにはベストな形かもしれません。
後方排気とストレート吸気でなければ
こうなっていなかったはずです。
モノクロスから始まり4ストモトクロッサーや、5バルブなど
斬新なアイディアを世の中に排出して楽しませてくれるヤマハです。
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