集合マフラーの修理はパイプが歪んで取り付かなくなるので、単体での修理はお引き受けしません。
今回は車体相当の冶具を提供していただいたので特別に修理します。
全部溶接で密閉された集合マフラーに限り
この方法が可能です。
エンジンが載ったフレームを冶具にしているため、エキパイが歪んで取り付かなくならない方法です。
エキゾーストフランジ4か所はゴムパッキンで密閉されています。
凹み箇所
2番3番シリンダーのエキパイが凹んでいます。
およそ直径の3分の1くらいの深さで食い込んでいる状態です。
今回使う道具はこれです。
マフラーの出口に溶接して使います。
直管なので密閉出来るフタが取り付けられないためです。
ガス漏れしないように全周溶接して
窒素ガスを13気圧ほど封入します。
溶接した冶具は修理後に切断します。
13気圧掛かった状態でバーナーで炙ります。
赤熱したところが柔らかくなって圧力で戻るわけですが
鋭利に食い込んでいますのでハンマーリングして叩き均すようにすることで
パイプが丸く直っています。
このあと取り外して表面研磨して傷を目立たないようにします。
マフラーエンド
冶具切断しました。
修理箇所研磨しましたが
ハンマー痕多数
なかなか消せません。
ひたすら研磨すれば消えると思いますが
板厚も減ってデフォームのようになるので
ほどほどで止めておきます。
完璧とはいえませんが
私のやり方ではこれくらいが限度です。
塗装して、よく見なければわからないくらいには修復できていると思います。
これは特殊なケースなので
どのような修理にも対応できるわけでないので期待しないようにしてください。
(修理不能な相談が多いので他を当たってくださるようお願いします。)
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