近年流行りの3Dプリンターで金属粉末を積層するとか、金型作ってハイドロフォーミングで成形するなど、高額な設備投資をした工場でないと難しいと思われる形状ですが
どの生産設備も持ち合わせていない弊社がアナログでハンドワーク満載の加工例を紹介します。
某メーカーのモトクロッサー
ウォーターポンプの出口パイプです。
45度カットしたパイプをロウ付けして90°に曲がったパイプになっていますが
冷却水の流量に損失が多く、冷却性能に影響するらしく、損失の少ないエルボーに変更したいという依頼です。
右の2個はバルジ加工風に作ってみたパイプです。
丸棒に穴を空けて、外周をバルジ形状に切削したパイプを曲げたものです。
極小Rで潰れないように曲げるのがコツです。
フランジ部分はエンジン側にOリングをセットする段付き加工が必要のため
無垢材からフライス加工しました。
これは2個取りしている場面です。
削り出したフランジにエルボー差して溶接すれば完成です。
カネは掛かっていませんが手間が掛かりますね。
エキパイの下に冷却水ホースが通っているため
出口を90°に曲げる必要があるのですが
水の抵抗を抑えるため
ワークスマシンはR曲げになっているらしいです。
オーバーヒートするのでラジエターキャップ開弁圧1.3に変えてあります。
開弁圧1.5にすると冷却水漏れの原因になるということなので注意してください。
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