2020年1月アーカイブ

浅間火山レース時代から勇名を轟かせた、野口種晴さんのショップ、野口モータースで製作されたであろう、当時物のチャンバーをレストアのため、お預かりしておりました。

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このとおり50%以上が腐食で欠損したエキパイ部分。

かろうじて内側R部分が残っているので
パイプの曲げRは推定できます。

全体的に激しく錆びているので
再使用する部分は無く
新しいパイプを新造で復製することを目指します。






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エキパイ部分、見た目は完全コピーできているようですが

車体に取り付くかは分かりませんので
依頼者のTさんに接合は託します。

Tさんは板金職人なので溶接は私より本職だと思います。








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全体的にパイプ部材はできました。
見た目は同じカーブになっています。

面識の無い人に部材の供給はしません。
Tさんの作品はいくつも拝見しているので
確実に完成できることを知っているので
お引き受けしました。

2年前に製作したRH72のアップチャンバーを更新しました。
前回はオリジナルのダウンチャンバーを採寸してアップタイプに形状変更したものでしたが
今回キャブレターやエンジン関係のモディファイが加わり、さらにパワーアップを求められたのでした。

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手前がモディファイ品

エキパイ長やパイプ全長に変更を加えました。
推定の仕様変更なので
パワー特性は実走して確認したいと思います。









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近所のテストロードへもってきました。

サスペンションが変わっていて車高が現行車並みに高いです。全く足届かないので
プラットホームからスタートします。

ダートでなくアスファルト路面で走ることによってチャンバー交換したときのフィーリングがつかみやすいのです。

エンジンかけて暖気運転しますが空冷の250ccはいままで体感したことのない(初めて乗った250は既に水冷でした)振動とノイズで緊張感は現行車以上です。
ブロックタイヤはあっさりグリップを失うので
ゆっくりスタートして、アクセルレスポンス確かめながら全開。
両側フェンスの道路なので直線安心して飛ばせます。
前回のとモディファイ品、両方乗ってみましたが結構違ったフィーリングであることがわかりました。
どちらも中速から高速まで息つきすることなく加速していきますが、前回の方がマイルドな感じで
モディファイ品の方が急激な加速をします。高回転は同じような伸びですがレブ特性は悪くないです。

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コース設定にもよると思いますが
関東のMXコースでは最高速は必要ないので、中間の加速を使って走るとペースアップできそうです。
振動が多いので、ブーツ履いていても足に伝わってくるバイブレーションで心配になってくる感じはありますが
アクセル開けていくと、エンジン振動だけでない車体の揺れが発生して、ステアリングのジオメトリーかフレームの剛性のためか
原因はわかりませんが、パワーを掛けたときに起こる車体の捻じれだろうと推察します。(とにかく恐ろしい)
他のどのモトクロッサーとも違う感覚で
乘りなれてないうちは怖い感じがします。

サスペンション強化されているので、現行車と張り合ってみたくなる性能は出ているかと思いました。



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年代を感じさせるエンジン形状、フレームの構成ですが、しっかりと戦闘力も持たせてあって、旧車なのに新鮮な感じがします。

依頼主さんは70年代のエキスパートジュニアチャンピオンの経歴をもっておられて
70歳をすぎてもMXレースに挑戦されている姿勢を見習わなくてはなりません。