2ストトレール車のエンジンを125クラスのロードバイクに換装した場合、販売されている車種の
チャンバーを流用することは不可能ですが、切った張ったで改造して取り付けておられるのを見かけます。
当然そのエンジンのスペックには合ってないはずですが、それでも取り付いて走ってしまうのが
面白いですね。
どうせ作るなら、そのエンジンに合ったスペックのチャンバーにすれば本来のエンジンキャラクターを
発揮できると思うのですが、今回の場合はどおでしょう。
125オンロードバイクの車体はコンパクトですから、200クラスのシングルエンジン用チャンバーでは長すぎて、通常のダウンチャンバー形状では収まりません。
そこでエキパイ部分をクネクネとカーブをつけて距離を稼ぎ、小さい車体に納めるのです。
チャンバーのスペックは、そのエンジン専用の寸法で形状を車体に合わせて取り回ししますが
一発で形状決まることはありません。
エキパイ形状を変えて何回か仮組みして検討したのちに決めています。
チャンバーの形状はサイレンサーをどの位置に持ってくるかで違ってくるので
サイレンサーも作っておいて実際に取り付けてみないとわかりません。
なるべくフレームからはみ出さない形状で
パイプのスペックを守りながら、このような形状になりましたが
改造車ですから、ダウンチューブの前にマウントされたラジエターや
ブレーキペダル、リヤフォークなどのクリアランスを適切にしなければならないので、エンジンは同じでもエキパイの形状は毎回違う物になります。
サイレンサーはお客さんの要望でカーボンパイプにしました。
通常のアルミパイプに比べて、材料代6千円だけ高く1.8万円。
パイプエンドが、これも特注で外径の太いものにしてあります。
中身はテールパイプに合わせた内径なので
ノイズはそれほど大きいものではありません。
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