2か月掛かりで同じ型のチャンバー作ってました。
数量は10個ですが1本あたり3日掛っているので、このような期間になりました。
鉄板の膨らましから始めますが
水圧かけてブクッと膨らむわけではありません。
この機種は4種類の曲がったパイプを素材にするのですが
1本のパイプ膨らませるのにハンマーで叩く回数を数えてみました。
大きさやカーブが違うので一律ではないですが、大体1000回叩いてこの形状に出来ています。
水圧だけではここまでいきません。
ハイドロフォーミングではなく
ハンマーフォーミングです。
そして不要な部分を切り取り
製品の元となるパイプが得られるのですが
このまま溶接にはなりません。
切断面が真円でないので
お互いの溶接面が寸分の狂い無く
合わさっていなければ溶接不可能です。
そのため切断面の真円を出すために
1断面あたり1000回くらい叩いて形状を整えます。
合わせ面を完全に一致させたら
仮り付けして動かないようにします。
仮付けが不十分だと、溶接しながらパイプが歪んできて、接合面が狂ってしまいます。
そのためなるべく多数の点溶接をしておきます。
曲がってないパイプの溶接はポジショナーで回しながら溶接を止めないように着けます。
溶接を止めたところがピンホールになりやすいので、止めない方が後処理が楽です。
曲がったパイプの接合面を一致させるのが容易でありません。
接合する前に隙間や段差がないように
裏金を当てながらハンマーで叩いて均していきます。
仮止めしたら修正は無理なので、根気よく合わせていきます。
この時点でチャンバー1本作るのに1万回以上叩いていることになります。
10本作ったから10万回ですね。
曲がったパイプはポジショナーで回せないので、パイプを固定して人間が回るように溶接するので、不連続になります。
溶接止めたところがピンホールにならないように確認しながらの作業です。
他にも車体に合わせて位置決めするので
接合だけで1日掛かりになります。
車体に装着確認して完成です。
小ロット生産ですが、他の仕事止めているので一気にやりました。
次の予定がありますので、これにて終了。
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