狭山品管強度グループのメンバーにとって忌み嫌う「鉄ミニウム」、高張力鋼管のフレームやリヤフォークなどアルミ風にシルバー色に塗装した部品のことをそう呼んで揶揄していました。
重いくせに軽合金であるかのような外観に見せる意味が分かりません。
市販モトクロッサーは本田の戦闘機、宗一郎さんが生きていたころは車体色は赤と決まっていましたが
ご逝去された後から赤フレームを止めてしまいました。
市販ミニモトクロッサー初の4スト4バルブエンジンのCRF150Rはアルミフレームの試作車もあったそうでライバルメーカーの出方次第で発売に踏み切る用意はあったみたいですが、結局鋼管フレームで落ち着いたことで「鉄ミニウム」としてシルバー色塗装になりました。
元テストグループとしては戦闘機の色ではないなと思い、違う色で塗装して乗っていました。
2010年に新車だったCRFですが、今年で12年も乗り続けています。
途中でエンジンや足回りのオーバーホールはしているので、機能的には問題ないですが
フレームの塗装は色褪せや剥がれで劣化が著しいので、再塗装のため全剥離しました。
12年乗ったと思えない程度良好です。
錆びや凹みが全く見当たりません。
高張力鋼管フレームは強靭です。
アルミフレームではこのような外観は保てないでしょう。
前後ハブとリヤリンクも同色で塗装しようと思っています。
剥離に当たって高圧洗浄など掛けるため
ベアリングは全て抜き取ってあります。
剥離の方法はスケルトンで塗装を侵して浮き上がったところを高圧洗浄で飛ばしますので、凹んだところも隅々まで剥離できます。
剥離したサブフレームは新品同様です。
溶接課から出荷されたばかりのようです。
泥水入って腐食しないように穴埋めしてあったのが功を奏しました。
複雑なパイプワークやガセットなどプレス部品。
溶接課ではMIG溶接の職人が組み立てしているので、アルミフレームより製造コストが掛かっているのではないでしょうか。
クロモリ鋼が最高の材料ですが、材料コストが軽合金より高いので、機械的性質が高く比較的コストが低いことがハイテン材(高張力鋼管や板)選定の理由です。
さて、塗装はプロにお任せするのでマスキングまでが私の作業。
仕上がりは続編で公開します。
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