この2か月間KTMショックでエンジン始動不良症候群を患って、KX250Fのインテークも確認しておきたかったのです。
いまのところ快調なので、スロットルボディ廻りの仕様を目視確認する目的です。
サブフレーム、エアクリーナーボックス、リヤショックと外していきスロットルボディへアクセス可能となります。
FI車なんで、各種センサーやリレーと接続するカプラーが多く面倒ですが
カプラーの隙間に泥水が侵入して固まるので、スムーズに脱着するためにマディ走行後洗車したら、カプラー外して清掃すると
よいコンディションを保てると思います。
レーサーはメンテナンスフリーではないんよ。
スロットルボディーは上向きでインテークポートに少しでもストレートに吸引するようにレイアウトされています。
スロットルボディ下にダウンストリーム・インジェクター固定のビス2本が見えますが
このビス外せばインジェクター抜き取れます。
インジェクター横の緑色のジョイントロックが識別色であることが後で解ります。
確認したかったのは、この部分です。
バタフライが全閉のとき、空気の通路はあるかどうかです。
KTMのスロットルボディはバタフライ、チョイ開けによる通路でしたが
KXはチョーク通路が開いています。
スターターノブ(チョークレバー)がアイドリング調整を兼ねた構造で
チョークスリーブにプランジャーを押し込んで
スロー系の通路を絞ります。
スターターノブを左に回して突き当たりまで緩めるとアイドリングストップします。
スターターノブを引いた状態ならアイドリングします。
KXの吸気系特徴としてアップストリーム・インジェクターがエアクリーナー通過後に燃料噴射するので
スロー系を通過する空気は予め混合気の状態になっています。
これは吸引流速の低い低回転時でも十分な混合気が得られてトルク感が増すことを狙っているでしょう。
さて二つのインジェクターがでてきました。
茶色と緑、形状が同じなので外してしまうと
アップストリームかダウンストリームか判別つかないですね。
実はこのあと入違って組み立てしてしまい
エンジン始動はできたのですが
パワー感が損なわれていることが判りました。
やはり用途別に、それぞれ違う仕様のインジェクターでした。
実は色で識別していることが判りました。
前出のジョイントロック、緑色がダウンストリーム側で茶色がアップストリーム側です。
最初、色の意味は分からずインジェクターノズルの穴数で推測したのが間違いでした。
茶色の方は穴数10個、緑色の方は4個見えます。
そこで穴数が多い方がマニホールドに噴射するのに適していると判断したのが誤りでした。
燃圧は同じものがかかっているので10個穴のほうが穴径が小さく、燃料が微粒子となって噴射されるはずです。
4個穴の方が穴径が大きく吐出量が多いのだと思います。
だから流速が最大になるマニホールド内に噴射するのに適しているということでしょう。
再度組み立て直して正常にエンジン始動できました。
構造確認しておくとトラブル時に対応が早いと思うので、平常時からメンテナンスしておくことに意義があります。