スバル360のコンペティション用チャンバーを解体して内部構造を測り、復刻したのが20年前。
オーナーさんからリヤエンドのパイプが破損したので、修理してほしいということで
現品が送られてきました。
この象の鼻のようなエキパイを作ることが難しいということで
我社に依頼されて作ったチャンバーでした。
タイコの部分は3部屋に分かれていて、
腐食して使用不能だったオリジナルのタイコを切開して内部寸法まで再現してあるので
性能も同等になっていると思います。
破損したパイプエンド以外は劣化も少ないようなので、早速エンド部分の修復に取り掛かります。
デュアルエンドのはずが、1本はベースの板が割れてパイプが無くなっています。
パイプはリヤバンパーの下側に付き出す形ですが、タイコの変形はないので
圧力波による振動が原因で鉄板に金属疲労を起こして割れたと思われます。
図面は残っていないですが
残った現品は2重パイプになっているので
同様に2重パイプを作っておきます。
バンパーを避けるために若干曲がったパイプになっています。
ベースの板を重ねて溶接します。
タイコ内部に3cmほど突き出した仕様なのでベース板に差し込んであります。
本溶接して修復完了です。
スバルのオーナーさんは
ずっと乗り続けていきたいとおっしゃるので
時々亀裂チェックしながらでしたら
使い続けられるでしょうと申しておきました。
このタイプ2台くらい作ったと思いますが
20年経ってこれくらいの外観なら
問題無さそうです。
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