2023年9月アーカイブ

レース用のマフラーはグラスウール交換などメンテナンスが必要ですが、リベット外す度にサイレンサーボディを傷つけないようにステンバンドが装着されていますが
ステンバンド単品はメーカーから供給されませんので、オリジナル製作して交換します。

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マフラー機種毎にバンドの周長とリベット穴位置が専用になります。

マフラーボディ外周を計測してバンドの板厚を考慮したバンド長さを計算します。

リベット穴位置は実測で計測した数値を記入した図面を描きます。

後はレーザー加工を精密板金屋さんへ外注するだけですが、加工する数値は自己責任で穴明けのピッチがコンマ2mmも違うと
リベットの差し込みが困難になります。

加工できたステンバンドをリベットを差し込んで検品中ですが、一発OKですね。
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メンテナンスした社外マフラーを組み立てて早速新品のステンバンドを付けさせていただきました。
非買品なので形状見ただけでうちで施工したことがわかるようになっています。

ステンリベットは一個50円×16か所
ステンバンド1本1000円×2本
実費で掛かります。

このマフラーは亀裂などで数か所溶接と補強で強度アップしたので
吊るしのマフラーより信頼性がアップしているはずです。


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RZV500のリヤバンク2気筒がセンターアップのチャンバーになっているのですが
リヤサスが沈む過程でリヤフェンダーと衝突する問題です。
これを作った職人さんはこれ以降の作業をお断りされたということで
何故かウチに改修を頼まれたのですが
ちょっと事情を聴いただけでも乗り気にはなれないですね。

面倒ですが人助けと思って貧乏くじひかせてもらいました。














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もうとにかく図面のない注文が多すぎます。

私が外注する場合は必ず自分で設計した図面を添えて注文します。

加工屋さんは図面に忠実に作ることが仕事なので、出来上がった製品の性能や取り付け仕様に責任はありません。
もちろん図面通りに作られた作業と材料代に対して、代金を支払います。

ところが、設計も取り付け仕様も全てこちら持ちであり失敗した分も全額負担という
厳しい条件ですが
殆どの場合はそういう細かい取り決めをやらないで頼まれています。
初めて作るものも出来るのが当たり前と思われるみたいですが、実は出来ないことの方が多くて諦めることが殆どなんですけどね。何回も骨折して手が不自由だし、視力も衰えて溶接なんか全然見えてないのに勘でやっている感じです。

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0.8tステンレス板を設計した展開図に沿って罫書き、テーパーリングを作成します。

これでリヤサスをボトムさせた車体に当てがってレイアウト検討します。

問題なければ接合位置をに目印を付けて溶接していきます。






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リヤフェンダーを避ける形のセンターアップになりました。

チャンバーは外に出して
マフラーはセンター寄りに
シートレールの内側にバッテリーBOXの
スペースを空けるなど
言葉だけの注文は聞いてますが
寸法は一切こちら任せです。

相当な時間とアルゴンガスを消費したので
不良品にならないことを祈るばかりです。

過去に何回不良品作ってやり直してきたことか、その度に時間とお金が失われていく仕事です。
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実は一回で上手くいってません。
何回かやり直していて、こんなところで
妥協しないと延々と続いてしまうので
これで終了です。

あとは依頼主さんに続きをやってもらいます。
オーナーさんは別におられると思うのですが
誰だか知りませんので、意見も聞くことはなく、完成した車体を見ることもないでしょう。

世の中の製造業も注文された加工物が何に使われるか説明されないまま、図面と金額と数量、納期が決まっていくものだと理解しており、経済活動はそれで成り立っていくと思っています。










4・5年に一度くらいしかアルミタンク作らないので毎回難しいです。
最初にクレイモデル作って形状が決まっていれば型紙を作成しやすいと思うのですが
予算的にモデル制作費用がいただけません。仕方なく大雑把に型紙描いて、アルミ板に罫書いて
切った貼ったの板金溶接で作ることになります。

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タンクキャップはオリジナルデザイン。

スプリングでゴムパッキンを押し付けるタイプですが

開け閉めの強さやパッキンのシール性などのデータが一切なく
憶測で寸法決めて加工し
実際に手で締めたり開けたりで操作フィーリングを確認しました。

タンクに溶接してからではやり直しができないからです。



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過去に一回だけ作ったXR650Rのアルミタンクですが
当然、モデルも型紙もありませんんで
ゼロから切った貼ったの溶接組み立てなので形状が悪いのはお許しいただきたいです。

何故これを作ることになったかは
樹脂タンクが劣化して亀裂が入ってきたのに純正廃番で社外タンクも高額でいつかは劣化することを考えると、アルミの方が寿命が長いと思ったわけです。
(恐らくタンクよりエンジンの方が先に逝くと思います。)

容積はノーマルが10Lに対して15L入りました。シート前方とシュラウドに規制されたタンク形状としてはまずまずの増量です。
前出のタンクキャップ取り付けて、ガソリン入れて逆さまにしてガソリン漏れ確認しましたが
全く漏れませんでしたので要件満足できました。
着手してから完成まで2週間くらい掛かってしまい途方に暮れる日々でしたがようやく解放されます。

しかし休む暇もなく、次も難題の加工業務が待っています。

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某バイクショップさんからの依頼なんですが
別の業者さんで製作されたチャンバーの改修です。
「何で作ったところへ頼まないのですか」
すると、これ以上やらないと言われたとのこと。

V4エンジンをフレーム換装してここまででも相当な工数が予想されますが
リヤバンクの2気筒はセンターアップのチャンバーになっていて、リヤフレームも改修されていますが、シーレールと同じ高さなので
その下側にチャンバーを持ってくるとリヤタイヤ(フェンダー)とのクリアランスが少なく
サスが沈むと確実に当たります。

そんなことレイアウト検討する段階で分かるはずなんですが、何故このようにしてしまったかは謎なんですが
私にとっても無関係な話なんですね。






IMG_2064.JPGリヤショックのスプリングを外して
フルボトムさせてみると
リヤフェンダーとリヤフレームとの隙間がわかります。
ここをチャンバーが通るのは不可能なので
両横に逃がした形状に作り変えるというのが依頼の内容。
しかも2本のサイレンサーはリヤカウルの中央付近に集めるという難解さ。

私にも出来ること出来ないことがありますのに、ここへ置いていけば問題なく出来上がってくると思われているようなので
対応するしかなさそうです。