アルミタンクのちチャンバー改修

4・5年に一度くらいしかアルミタンク作らないので毎回難しいです。
最初にクレイモデル作って形状が決まっていれば型紙を作成しやすいと思うのですが
予算的にモデル制作費用がいただけません。仕方なく大雑把に型紙描いて、アルミ板に罫書いて
切った貼ったの板金溶接で作ることになります。

IMG_2057.JPG

タンクキャップはオリジナルデザイン。

スプリングでゴムパッキンを押し付けるタイプですが

開け閉めの強さやパッキンのシール性などのデータが一切なく
憶測で寸法決めて加工し
実際に手で締めたり開けたりで操作フィーリングを確認しました。

タンクに溶接してからではやり直しができないからです。



IMG_2061.JPG

過去に一回だけ作ったXR650Rのアルミタンクですが
当然、モデルも型紙もありませんんで
ゼロから切った貼ったの溶接組み立てなので形状が悪いのはお許しいただきたいです。

何故これを作ることになったかは
樹脂タンクが劣化して亀裂が入ってきたのに純正廃番で社外タンクも高額でいつかは劣化することを考えると、アルミの方が寿命が長いと思ったわけです。
(恐らくタンクよりエンジンの方が先に逝くと思います。)

容積はノーマルが10Lに対して15L入りました。シート前方とシュラウドに規制されたタンク形状としてはまずまずの増量です。
前出のタンクキャップ取り付けて、ガソリン入れて逆さまにしてガソリン漏れ確認しましたが
全く漏れませんでしたので要件満足できました。
着手してから完成まで2週間くらい掛かってしまい途方に暮れる日々でしたがようやく解放されます。

しかし休む暇もなく、次も難題の加工業務が待っています。

IMG_2062.JPG


某バイクショップさんからの依頼なんですが
別の業者さんで製作されたチャンバーの改修です。
「何で作ったところへ頼まないのですか」
すると、これ以上やらないと言われたとのこと。

V4エンジンをフレーム換装してここまででも相当な工数が予想されますが
リヤバンクの2気筒はセンターアップのチャンバーになっていて、リヤフレームも改修されていますが、シーレールと同じ高さなので
その下側にチャンバーを持ってくるとリヤタイヤ(フェンダー)とのクリアランスが少なく
サスが沈むと確実に当たります。

そんなことレイアウト検討する段階で分かるはずなんですが、何故このようにしてしまったかは謎なんですが
私にとっても無関係な話なんですね。






IMG_2064.JPGリヤショックのスプリングを外して
フルボトムさせてみると
リヤフェンダーとリヤフレームとの隙間がわかります。
ここをチャンバーが通るのは不可能なので
両横に逃がした形状に作り変えるというのが依頼の内容。
しかも2本のサイレンサーはリヤカウルの中央付近に集めるという難解さ。

私にも出来ること出来ないことがありますのに、ここへ置いていけば問題なく出来上がってくると思われているようなので
対応するしかなさそうです。


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