最強ミニモトKX112のサポート分でサイレンサーのアルミパイプに亀裂が発生することが判り
対策のため補強パッチを追加しました。
IA2ゼッケン#9鴨田選手に実走テスト兼ねてサポートさせていただいたチャンバーとサイレンサーでしたが
サイレンサーのパイプ部分のステー前側を起点に亀裂が発生し破損に至る不具合を
確認しました。
KX85シリーズ共通のチャンバーマウント方式で上側1か所のラバーマウントしか止めてなくて、サイレンサー側に2点のマウントステーが付いています。
そのためパイプ側ステーの端に応力が集中しているのが明らかで応力分散の目的で
補強パッチを追加しました。
モトクロスで大きいジャンプの着地など
上下方向のGによって車体やテールパイプなどがしなり、厚板のステーを溶接してある
前側1点に高い応力が発生することは
計測しなくても想像がつきました。
しかし実際どれくらいの寿命で破損するかは実走してみないと分からないところなので
今回結果が出ましたから改修を実施しました。
以降の生産分はパッチ取り付け仕様としております。
過去のデリバリー分も希望者がありましたら
無償で追加させていただきますので、ご連
絡ください。
いろいろマフラーなどの修理が入ってきます。
全部国際A級ライダー様の練習用だということです。
直接頼まれる場合だけでなく
近隣のショップさんから来ることもあります。
溶接や板金の技術を持っている業者さんは大勢おられると思いますが
モトクロス用の修理となると、ここへ持ってくるのが話が早いのだと思います。
損傷の状態が様々で修理方法もその都度
考えなくてならないのです。
唯、ポリシーとしては外観は勿論良好に
元の強度よりアップさせる方法を採る、ということです。割れたところ付けただけだと同じように割れることは確実で、しかも最初の亀裂より短時間で再発することになるでしょう。だから元より強くしておく必要があります。
少し状態を見てみましょう。
転倒してマフラーが捻られたのでしょう
根本の潰れが酷いですね。
これの直し方は後で説明します。
もう1本はサイレンサーのフロントエンドとミドルパイプが完全に離れています。
パンチングも中で折れていました。
転倒などの外力でなく振動による亀裂が発生したものと思われます。
これも後で修理方法説明します。
取り付けポルトの下側に亀裂が発生しています。
破断する前に発見できる眼力はさすがです。
脱落すると大きな損傷になるので
これなら少ない作業で済みます。
唯亀裂を溶接するだけでは元の強度より
劣るわけですから
こういう場合の補強の一例も示したいと思います。
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