国内に新車で買える2スト車(公道走行用)は絶滅していますが、海外向けにはあるようです。
TS185がそれですが、外観はハスラーの125と250の間のように見えます。1977年型から生産を続けていて、南米向けのみ販売されているらしく近年の排ガス規制などが無縁の仕向け地なのでしょう。
この車両の存在を知ったのは、お客さんからのメールでチャンバーをオリジナル製作して換装したいという依頼が何件も届いていましたが、多忙を理由に受注する返事はしたことがありませんでした。
ところが、今回は半年ほど前から問い合わせをいただいていたお客さんから再三の問い合わせで
空返事していたのが正式な約束と取られたみたいで車体をお持ち込みになられたため
預かりスペースが少ないので早急にチャンバー製作することにします。
車体色も塗り替えられ、カスタムしていく方向を説明され、こちらでエキゾースト部分だけ作ることになったのですが
アメリカの方で2ストトレール車をダートトラック専用車に改造したものがあり、その写真が見本として提示されたのですが
その写真の車種も車体もTS185とは別の物であることから
当然完成品もなくスペックも不明な状態からの新造となります。
先ずはエキパイの形状から決めていくのですが膨らましパイプのカーブが想定通りに出来ませんので1本目は曲げカーブのデータ取りにして2本目に着手しております。
この製法真似して作られる方の多くは狙った形状にするのが困難で諦めてしまうらしいですが
私がやっても初めての物は一回で完成できず、やり直しているんです。
上のエキパイが曲げカーブが下向きで失敗したので、切断面が2?ほど上向きになるようにやり直したものです。
このエキパイに合わせて輪切りのテーパーパイプを作ってレイアウト検討です。
理想的な形状ではないですが予算に限りがあると思うで、このパイプを切り開いて
展開図とします。
この展開図を画張りにして鉄板に罫書いて作っていきます。
ワンオフの場合でも、二度と使いませんが
製造上このプロセスが必要です。
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