■ お知らせ

僕が本田技研狭山工場時代に先輩社員だった星好さん。
所属は共に製品技術室、完成車技術課。僕は強度グループ担当、星さんはロードモデルのテスト担当。
埼玉製作所の2輪組み立て移管に伴い人事異動があって、星さんは朝霞研究所へ栄転されていきました。
その後の実績は機密保持を重視する職業なので一切情報がなかったですが、久しぶりにyoutubeでお姿を拝見することができました。



現在のmotoGP最速マシンを生産するドカティが星さんの特許を参考文献に挙げているというウイングレット。通常経験することのできない2輪の空力特性に関わる開発テストが星さんたちの研究グループで数々の試作品を作っては栃木PGで実走確認を行った様子が頭の中で想像できるお話です。

ダウンフォースがフロントタイヤに設置荷重を与えると同時に車体をリーンさせる重さが増加してハンドリングを悪化させる。一般道で運転するかぎり全く体験することのない現象ですが、レースを観戦するお客さんの立場では、このような開発競争もレース結果に影響することを思うと、ただ漠然とカウリングの形状を見ているより機能的な美しさを感じることができて、より楽しめるかなと思いました。

最強ミニモトKX112のサポート分でサイレンサーのアルミパイプに亀裂が発生することが判り
対策のため補強パッチを追加しました。

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IA2ゼッケン#9鴨田選手に実走テスト兼ねてサポートさせていただいたチャンバーとサイレンサーでしたが
サイレンサーのパイプ部分のステー前側を起点に亀裂が発生し破損に至る不具合を
確認しました。

KX85シリーズ共通のチャンバーマウント方式で上側1か所のラバーマウントしか止めてなくて、サイレンサー側に2点のマウントステーが付いています。
そのためパイプ側ステーの端に応力が集中しているのが明らかで応力分散の目的で
補強パッチを追加しました。

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モトクロスで大きいジャンプの着地など
上下方向のGによって車体やテールパイプなどがしなり、厚板のステーを溶接してある
前側1点に高い応力が発生することは
計測しなくても想像がつきました。

しかし実際どれくらいの寿命で破損するかは実走してみないと分からないところなので
今回結果が出ましたから改修を実施しました。

以降の生産分はパッチ取り付け仕様としております。
過去のデリバリー分も希望者がありましたら
無償で追加させていただきますので、ご連
絡ください。


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いろいろマフラーなどの修理が入ってきます。
全部国際A級ライダー様の練習用だということです。
直接頼まれる場合だけでなく
近隣のショップさんから来ることもあります。

溶接や板金の技術を持っている業者さんは大勢おられると思いますが
モトクロス用の修理となると、ここへ持ってくるのが話が早いのだと思います。

損傷の状態が様々で修理方法もその都度
考えなくてならないのです。
唯、ポリシーとしては外観は勿論良好に
元の強度よりアップさせる方法を採る、ということです。割れたところ付けただけだと同じように割れることは確実で、しかも最初の亀裂より短時間で再発することになるでしょう。だから元より強くしておく必要があります。

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少し状態を見てみましょう。

転倒してマフラーが捻られたのでしょう
根本の潰れが酷いですね。

これの直し方は後で説明します。









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もう1本はサイレンサーのフロントエンドとミドルパイプが完全に離れています。
パンチングも中で折れていました。

転倒などの外力でなく振動による亀裂が発生したものと思われます。

これも後で修理方法説明します。







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取り付けポルトの下側に亀裂が発生しています。
破断する前に発見できる眼力はさすがです。
脱落すると大きな損傷になるので
これなら少ない作業で済みます。

唯亀裂を溶接するだけでは元の強度より
劣るわけですから
こういう場合の補強の一例も示したいと思います。
DT200WRチャンバーとセットのサイレンサー製作完了。

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全てご注文から半年以上経って完成しているのに、ご入金は即日対応していただき
有難いと思います。

長い間待ち遠しかったに違いありません。
こういうことにならないように
仕事を溜め込まないようにしたいです。

そのためには長期滞留しそうな案件を
お断りすることもやむを得ないと考えております。


今月新規にお問い合わせの客さんには4月ころに再度お問い合わせということで返信させていただいております。

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毎日寒すぎてバイクに乗る気がしません。

これは去年だったかな
石鎚スカイライン休憩中

後方の尖った山は西日本最高峰石鎚山の南側です。

当分の間、四国里帰りは続けなくてはならず、草刈りとツーリングとモトクロス(四国選)やっていく予定です。

大変お待たせしております。去年の4月5月ころご注文いただいたDT200WRチャンバーが完成しました。

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ご注文はバラバラの日付で入っていますが
同じ機種をまとめて作った方が都合がいいので3本連続で製作です。

何回も作ったチャンバーでも期間を長く空けると作り方を忘れてしまうので
覚えているうちに作った方が間違いがないのです。

一つ一つ手仕上げですから微調整しながら溶接しないと組み立たないのです。



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出来たものから順次、お客さんに連絡して
発送の準備をするのですが

サイレンサーとセットで注文されているので
これからサイレンサーの製作に掛かります。

お心当たりの客さんは、もうすぐ出来ますので連絡をお待ちください。

去年の5月にお預かりしていたXT500ですが、72年頃の製造なので50歳以下の人には見ても分からないことが判明。俺って年寄りなんだなと痛感しました。

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依頼者のFDさんによるとXT500を保存しているオーナーが多数おられるのですが
50年前の車体ですから、鉄のマフラーは腐食して全滅なのだそう。

世界中にこのノーマルマフラーが無い状態で、作れば欲しい人は大勢いるそうです。
では、それほど切望されている製品が
何故、今まで作られてこなかったか。

その理由は現物をみたら直ぐにわかりました。



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マフラー下側が腐って穴がいっぱい空いてますね。

これが作られてこなかった訳は、
この箱のようなチャンバーが見た目イケてない上に複雑な形状をしていて
商品化するのに厄介な形状であること。

旧車マフラーなのでそれほど高額な価格設定はできないだろうということで
ノーマル形状の復刻は、小ロット生産では
やりたい人がいないだろうと思います。



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マフラー内側の下はさらに激しく腐っていて
辛うじて原形を留めています。

お預かりして7か月以上も着手してこなかった理由は、どうやってこれを復元するべきか
上手い方法が思いつかないまま、
簡単に出来る業務を優先して進めてきたためです。

いつまでも放置するわけにいきません。
今度こそXT500の新造マフラーに着手します。



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前から順番に作っていきます。

ノーマル形状は量産金型でないと同じにできませんから
限られた予算で作るには
ノーマル雰囲気に似せたオリジナルマフラーを作ることです。

なので難解な板金をなるべくやらないで
シンプルな形状で、ノーマル同等の性能を実現することになります。

レプリカというよりリプレイス品という扱いです。
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これは年明けから取り掛かっNSRのカウリング取り付け。

この車体は19年の夏ごろ入手していたのですが、20年からコロナ禍が始まって
サーキット練習に行かなくなってしまって
3年も放置していました。

カウリングも3年前に購入していたのですが
ミニバイク素人なもんで、NSF100とNSR50兼用という説明の社外新品を取り寄せしたのですが、NSRの車体には全く取り付かない(別売りの専用金具で取り付くという説明)
金具くらい自分で出来るだろうと思っていたら、これも面倒でなかなかやる気にならなくて3年も経過していました。
いままで年に1回しか桶川スポーツランド走りにいかないので、全然上達しなくて(当たり前だ)
今年中にラップタイム5秒くらい短縮しおきたいというのが、今の目標なので、先ずは車体をキチンと整えておこうという気持ちです。
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これはフロントカウルから位置決めのため
アルミのカウルステー新造で取り付けしました。
タコメーターやPOSHのCDIユニットも取り付けたので走行可能になりましたが

カウリングはペイント屋さんに塗装してもらうので暖かくなるころに走り出せるかな。




毎年のことですが、正月里帰りなどせず大晦日まで業務の予定です。
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今年中の完成が目標だったチャンバーの製作も完了。
年末まで3日も残っているので、順調ですね。

来年作る予定の物が数多くありますので
前倒しで取り掛かることができます。

左足の骨折がまだ治ってないのでツーリングも行けませんから正月から工場に籠って新造するマフラーの製造トライから始めたいと思います。
市販モトクロッサーの部品には寿命があります。毎週のように練習走行やレースを走る場合は
新車から1年を超えると寿命を迎えた部品から壊れ始めます。どこも壊れないのはゆっくり走っているからですね。A級ライダーなら40時間超えると危険になります。
故障の箇所にもよりますがジャンプの手前など安全に停車することが難しい場所で起こると
非常に危険な状態になります。
そうならないために走行時間を記録し、定期交換部品を問題が起こる前に取り換える作業が
自身の安全を保障することに繋がると思います。

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ドライブアクスルのベアリングが壊れたタイミングでドライブアクスルが折れて後輪ロックして前転したマシンでしたが
年内に走行可能な状態にするため
直ぐにエンジン下ろして分解、
不具合の部分を修復し、使用不可能な部品は新品交換して組みあがりました。

クランキングやトランスミッションの動作を手動で行い、正常に動くことを確認してから車体に組付けて電装や補器類を繋いでエンジン始動となります。

YZは後方排気なのでピストンの前後が前方排気エンジンと逆になりますので複数回確認しながらの組み立てです。
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インテークやガソリンタンクの位置もユニークですが、それ以外は通常のマシンと変わらないので、理に適った車体レイアウトかと思います。

キャブレターのように重力の影響を受けない
フューエルインジェクションなので
キャブ車と同じ位置にインテークを設ける必要がないことを証明した形です。

ガソリンタンクもフューエルポンプで燃圧を掛けるのだから、もっと低い位置にすればシートレール下げられるのだが、低身長ライダー向けに改造できそうです。


エンジンオイルとクーラント入れて、燃料系と電装繋いだら、セル一発でエンジン始動できました。
当たり前なんですが、丸一日掛け整備作業で一点でもミスがあると再びエンジン下ろしてやり直しになるので少しは緊張する儀式なんです。
これで年末までに走行可能にする予定が2週間前倒しできました。
年末まで予定いっぱいなので予定外の仕事で大わらわでした。

1945年、第2次世界大戦で日本が降伏したときにソ連が日ソ不可侵条約を破棄し、北方領土と満州国に攻め込んできた史実がありますが、そこで戦死した犠牲者は何も語る術がありませんでした。
しかし生存した人から体験したことを親族や友人に伝えることができました。

大正生まれの若者だった私の叔父は、日本軍に徴用され満州に渡ったことや、終戦後ソ連軍に捕まって捕虜になったことなど全く知らずに、愉快でいい加減な叔父だと思って50年も生きてきました。
何にも知らないで、叔父のことを敬うこともなく、何不自由なく生きてきた自分を恥じたいと思います。

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戦争体験者の多くは体験した嫌な記憶を思い出したくないためか、親族にも語らないことがあるようです。
私の叔父から直接当時のことを聞いたことがありません。
シベリアに9年間抑留されて帰ってきたことは父親が晩年に教えてくれたことで
工藤家の実家の近所が叔父の生家で、
父親とは年上の兄貴分のような関係でした。
だから、帰国直後は家族や友人にシベリアで過酷な虐待を受けてきたことを詳しく話したと思います。

冬になるとマイナス20℃の極寒で大した防寒着も支給されず強制労働や粗末な食事。
映画「ラーゲリより愛をこめて」によると第一便の引き上げは終戦から9年目、諜報活動の疑いを掛けられた捕虜は12年後(1957年)私が生まれる6年前まで抑留が続いていた事実。
叔父は一便の船に乗れたので9年だっただろうと分かりました。

私の父親の兄弟は3男2女で父親は次男、叔父は次女のフジ子さんと結婚しました。
その間に生まれた私より4つ年上の娘さんを一人授かりました。
その後のことは娘さんから、私の父親の葬儀のときに聞きました。
シベリア抑留から帰った叔父が先ず言ったことは「愛子はどうしている」だったそうで
愛子さんは工藤家の長女、一際上品な印象の女性でした。
しかし、そのときは既に地元の有名企業住友化学に勤務する男性宅に嫁いでおりました。(残念!)
愛子さんと再会することを願いながら辛い強制労働に耐え続けたに違いありません。

運命は残酷です。残っていた次女のフジ子さんと叔父は結婚することになりました。
フジ子さんは働き者で、地元のスーパーで経理部まで任される幹部社員に、
叔父は、軍人でない徴用のためかわかりませんが軍人恩給は貰えてなかったかもしれません。
安い町営住宅で一家3人は暮らし、一人娘は学校教員になり、フジ子さんもお金を貯めて一戸建ての住まいを持ちました。
娘さんから聞いた話では、叔父夫婦が喧嘩する度に「ワシはお前ではなくて愛子がよかったんじゃ!」と
不貞腐れていたそうで、国同士の都合で個人の権利は奪われ、人生の歯車を大きく狂わされた
叔父の人生の物語、大正生まれの若者たちの犠牲の上に私たちの便利や平和があることを忘れないようにしたいと思います。

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これはね、何度も紹介してますから
説明を省きますが

ビンテージ調のサイレンサー

最近、半年以上前にご注文いただいた別製品のお客さんから「納期はいつか」という
問い合わせがくることが多いです。

無理もありません。
しかし、ろくに生産設備もないまま
手作りで製作に応じていますので
作業時間が掛かってしまうことは
ご理解いただきたいです。

一生懸命やってますから、半年以上お待ちいただいているお客さんなら、あと数か月我慢していただければ希望の商品が手元に届くでしょう。

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今、ロット生産してますからね。

グラスウール詰めて、蓋を付けるところです。

マウントステーやエンドパイプも拵えてありますから、あとは組み立てるだけ。








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マウントステーの取り付けは治具に合わせて溶接します。

なんとなく昭和の香りがする零細企業の様相ですね。

ここは30年間時が止まっているんです。
多分このまま設備投資しないで余生を送っていくことになると思います。















今年は反社会の者に捕まってお金をいっぱい払わされたり、最後に一回だけ出とこうと思ったレースで怪我したりで、確かに例年にない災難が降りかかった年でした。

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今回の災難はこれです。

MCFAJ最終戦にSE150で走っておこうと思いました。
去年部品代20万掛けてOHしたエンジンをチューンアップし、
前後サスペンションもリバルビングで強化しておいたので自分で乗ることにしました。

会場のOFVで2回ほど練習に来て問題なかったので
レース当日もいつも通り走るだけでよかったのですが、予期せぬことが起こり
レースはヒート1でリタイヤする結果になりました。



20221122_151652.jpgミニバイクでも全開で助走して飛べるダブルジャンプの着地後に事故は起こりました。

無理なく飛べるラインは前走者がジャンプ舐めて走っているので避けるために斜めにライン変更したためか、
着地の姿勢が乱れて、異常な着地Gがかかったように感じた瞬間、スロットルを戻す操作をしても全開になったままマシンが突っ走っていることに気付き、安全に減速する余裕がないと判断して
制御不能となったマシンを手離し、地面に飛び降りました。

最初に着地した左足を捻挫したのでしょう。
足首が激痛で体重を支えられませんでした。

マシンはフロントフェンダーが割れたくらいで
大きな損傷や、観客を巻き込むことも無く停車。

洗車や積み込みを友人に手伝ってもらって
両手と右足は無傷だったのでクルマは運転して帰れました。

左踝の内側、脛骨と距骨関節の辺りで骨折が認められます。
外反捻挫で過大な荷重を受けて骨折に至った形ですね。

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地元の整形外科で受診し、骨の乖離が少ないので、手術なしでギプス固定で経過を見るという治療になりました。

まともに歩けないのと、立った状態で荷重掛けることも無理なので
ある程度治癒するまで休業することをお許しいただきたいと思います。


易学的には次の節分の日から運気が良くなっていくはずだと教わりましたので
今年いっぱいと来年正月までは安静に過ごしたいと思います。

厄は誰でも巡ってくることらしいので、その年に当たった人はいつもと違うことは、何らかのトラブルが起こるので、やめておいた方がいいそうです。
正に自分の行動がそうでありました。

まだ10月末ですが、今年中旬に予約された業務に取り掛かっているところで、
年内に完了できそうにありません。なので製作物のご注文は来年春ころから受け付けできると思います。

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治具としてお預かりしている400の車体。

無限アップタイプのチャンバー
もう何回もロット生産して
そろそろ生産終了かと思って、治具を処分していたら
また50台ロット生産で集中して製作業務に
掛かっておりますので
他のご依頼は来年以降にならないとできません。

なんだか先が見通せない世の中です。



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奥の車体も治具代わりにお預かりしている
ヤマハトレールXT500

これのノーマルマフラーが世界的に入手困難だということで
レストアラーの懸案となっているらしく
既に5台以上のご注文となっているので
次の生産分として待機しております。

順次取り掛かってまいりますので、しばらくお待ちください。




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人間は遊びを疎かにしてはなりません。

今年乗っているKX250が走行50hrを超えたのでエンジンメンテナンスしているのですが

中古車購入時に知らされていた
バルブシートのベリリウムカッパーです。
去年レース車のバルブが欠ける不具合が
発生していて
バルブフェースに当たる衝撃を軽減するため
ベリリウムカッパーのシートリングに打ち換えてあるので、消耗度合を確認する目的です。
最初のあたり幅は見てないですが、予想通りあたり幅が増えている感じがします。

金属の硬さの関係でバルブシートの機密が向上するチューニング手法ですが、耐久性はノーマルより
摩耗が早いのでメンテナンスの頻度は上げないと性能は維持できないと思いました。
私ごときシニアのサンデーライダーはチューニングパーツなど必要ないので、純正ヘッドに取り換えた方が経済的によさそうです。

3週間後のレースに間に合うように組み換え完了しなければなりません。
来週もう一台お客さんのエンジンも分解メンテナンスあるので、休んでいるヒマありませーん。
ツーリングも里帰りもイケん!







元々は壊れて使用不能だったダイヘンのインバータ300Pをもらってきて10万円くらいかけて修理した物を20年くらい使ってきたので、長持ちしたと考えればいいと思います。

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これはハイエースのセカンドシート下に置く水タンクを頼まれて、溶接作業して作ったのですが、
結構長い時間連続で交流アークを飛ばしていました。
インバータ回路が焼損したかもしれません。
漏電ブレーカーが突然落ちて
溶接機が壊れたことを知らせました。

以後、溶接機の電源を入れると漏電ブレーカーが落ちて使用不能です。

他の設備は問題なく起動するので、問題は溶接機だけです。

ところが、一瞬で電源が落ちたためか使用中のエアコンも壊れてしまって、猛暑の工場でダブルパンチです。

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続きの溶接作業は、お客さんの板金工場で溶接機借りて、なんとか完成できましたが
週明けに壊れた溶接機を修理屋さんに持っていくことにします。

電話で聞いてみましたが、古い機種は部品がないから直せないかもしれないと言われましたが、このまま置いておいても粗大ごみ同然なんで放置できません。

エアコンの方も業者さん繁忙期でいつ見れるか分からない、新品交換にしても予定が立たないと言われて困りましたが
モトクロス関係で電気工事士のお知り合いが直ぐ手配してくれて助かりました。

マフラー製作に使う溶接機はパナソニックのTIG STAR WX150なので業務に支障ないですが
エアコンと溶接機取り換えで50万円くらい出費になると思うので、零細企業には痛いですね。

代替えの溶接機が来るまで厚板のアルミは溶接できませんのでご了承ください。

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エアコンはこのライダーのお父さんが
機材の手配と取り付け工事をしてくれることになりました。

2016年の全日本菅生大会のスナップです。

ボディーメンテナンス3110
BLITZ SCHNELL
PRECIOUS FACTORY
のステッカーが見えますね。


通信販売の場合は注文者さんが、頼んだと思い込んで延々と商品が完成することを待たれている。
このようなことが発生することがあるのですが
メールで注文される場合は送信した文章を読み返していただければわかると思います。
注文書に商品名や数量が書かれていなければ、当然商品の製作にかかることはありません。
通常は品名だけ書かれていれば、数量は1個と見なして一つだけ製作します。

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このRMXチャンバーを注文されたお客さんも
新規の人で、面識や注文履歴はないですから、メールの文面だけで判断するしかないですが、
初回の問い合わせ時にはRMXのチャンバーとサイレンサーを製作した記事を見て連絡された内容が送られてきました。

そして後日、注文を希望されるメールには
タイトルだけチャンバーの注文と書かれておりましたので、
チャンバーの注文を承ったわけです。

そして完成時に連絡メール送信しましたら
「チャンバーとサイレンサーのセットで間違いないですか」
このように書かれておりまして。
チャンバー単品での発送をお伝えしました。
サイレンサーは別部品なので製作期間も新たに予定組まないと簡単に出来るものではありません。
「サイレンサーも追加注文で」と後でメール送られてきましたが、今週から8月にかけての予定は過密スケジュールです。
予定に割り込ませて追加の製作時間を割くためには、代金のお振込みがあった場合に限りますので
ご対応なき場合はそのままお待ち続けていただくことになります。

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東富士演習場近くのMXコースで
MCFAJ第6戦、走ってきました。
エントリー台数が普段の半分以下で
クラブマン会員さんは新しいコースに興味がないか、遠征は控えられたかわかりませんが
お試し開催の様相を呈しておりましたが
コースレイアウトはコンパクトながら
アップダウンやジャンプがあってテクニカルで楽しかったです。

富士サファリパークへ向かう道の途中にありますので、ロケーションは最高です。

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エムシー150クラスチャンピオンのケンヤさんは、我社のフルエキゾースト付けて参戦されています。

今回もGPクラス2ヒート優勝で快調のようです。









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フルサイズGPクラスチャンピオンのNishiさんもYZ85我社のフルエキゾーストで参戦されています。

今回の路面は埃と散水でトラクションが悪く
2スト勢は若干不利な気がしましたが
気持ちよく開けられたのではなでしょうか。



先週の全日本菅生大会でのレディースクラスのマディでスタート2番手だったのは今年から我社のフルエキゾースト使っている選手だったので
カテゴリーは違いますが、上位陣アシストできている結果に満足しています。

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軽さとパンチ力のチタンエキゾースト。

材料代高額なのでご注文は受け付けておりません。
材料代と製作費、全額前金と納期未定が受注の条件なので、まず頼まれないと思います。



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軽量で安価なアルミ素材サイレンサー

このリヤビューが増殖しつつあることに喜びを覚えます。

実はCRM250Rなどトレールモデルから共通の、弊社アルミサイレンサーのトレードマークなのであります。

テーパード・リヤエンドの先駆けだったわけです。(90年代からやっているからね)


8月は充電期間でレース参戦なしです。
9月から怒涛の全日本後半戦に向けて
やれることをやっておく予定です。

土曜日はいろんな人が来て、仕事中断でした。
ラインナップ品の85チャンバー製作中にテールパイプが欠品しているのを忘れていて、材料買ってくるまで完成しません。
開き直って自分の仕事に変更しようとしていたら、予約されていた車両の搬入がありました。

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オレンジのフレームは自分のですが
10年前の塗装なんで新たに塗り直そうと思って外したところです。

問題は奥のシーツを掛けた車体です。
普通の車体なら多少埃が付いてもタオルで
拭き掃除するので、シーツ掛けたりしないです。

しかし、これは取り扱いが厳重注意なことは明白な車体です。



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以前に何度かワンオフ製作で頼まれたことのある、ちょいふるマシーンさん所有のビモータ・TESI・1Dです。

例の如く、ちょっと古い名車を仕入れては
不具合の部分を全て改善し、外観はもちろん機能的にも復活させた車体ばかり所有する同氏ですが、今回のは最もヤバイです。

それは外装が完全に仕上がっているので、汚い手で触るのもハバカれるのです。

これは約30年前にイタリアの高級車メーカー、ビモータのドゥカッティ水冷エンジンを初めて採用したので1D(ワンディー)と名付けられました。TESI(テージ)の特徴としてフロントサスのスイングアーム方式とハブ・ステアの操舵システム。この機構は現行のTESI・H2にも引き継がれていますが、この91年型が最初のモデルということです。
独創的な設計ですが、一般的なテレスコピック・フロントフォークと比較してどうでしょうか。
乗った人しかわからないと思いますが、ハブの中に上下をテーパーローラー・ベアリングで支持されたキング・ピンによりフロントホイールがステアする構造で
通常のフロントフォークに対して、ノーズダイブによるキャスター角の変動が僅かであると考えられます。
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アクスルシャフトを固定するアームに左右タイロッドが連結されていることで
タイロッド長の調整でキングピン角度(=キャスター角)の変更ができるようです。

キャスター変動が少ないということはブレーキング中のコーナリングやアクセルオンにしたときのチャタリングも調整次第で無くせることを考えたかもしれません。

それにしてもフェンダーやカウリングのパールホワイトは先に施工されたマルケジーニのキャストホイールのパウダーコートと同色に調色されていて
赤色のラインはスイングアームのキャンディー・アルマイトと同色に調色されたので
全体のまとまりが秀逸となっています。
施工は寄居町にある純正塗装を完璧に仕上げていただけるドリーム商会さん。
この夜、業務の打ち合わせに来たペインターさんがこれを見て30から40万くらいは掛かっているねと感心していました(価格は聞いてません)が、新車同様か、ショーモデルでも納得する感じです。
なので、私が取り扱い厳重注意なのはお分かりでしょう。

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えーと、ウルトラ・スウェードのシートレザーが張られた特注品は
ホンダのダカール・ラリー車にも採用されている野口シートに発注されたもので、シートベースやウレタンもこの車体のために起こされたそうです。

価格は聞いていませんが、最初の状態から比べると満足度は100点でしょう。




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トップ・ブリッジが、フロントフォークのクランプでないので、小さいです。
幅広のタンクカバーとハンドルのクリアランスが気になりますが、フルロック・ターンする乗り物ではないので、これで十分なのでしょう。

しかし、30年前のオートバイとは信じられないくらい近未来的デザインで驚きの塊です。




あー、このあと怒涛の作業が待っているのですが、この車体についての依頼は抜けの悪い(851のノーマルだと思うのですが)
マフラーを取り換えるということです。851のストロークアップで900になっているらしいですが(ドゥカティ最初の水冷エンジンだから鋳鉄スリーブのため、ピストンとシリンダーが定期交換部品で、その部品コストを量産並みに抑えたいため、クランクシャフト大端位置変更のストロークアップにしたはず)
その関係でエンジン特性がマイルドになっているのか、今年になって交換したという水温センサーが影響して燃調が濃かった(水温検知しないと冷間状態のままとECUが判断する)のか、正常な運転状態が分からないですが、センサー交換後に快調になったということなので、託された使命はストレート排気のマフラー製作だということで、材料の取り寄せから始めます。
チタン材で全部切り板注文するため、設計図描いてから2週間くらいシート掛けたまま別の作業することになります。

田舎帰るときは10時間連続ドライブなのでスマホで音楽聴きながら走ります。
大体好みは70年代後半ジャズ&フュージョン。シャカタク、スパイロジャイラ、KYLIN、渡辺香津美、カシオペア、THEスクエア、増尾好秋、ラリー・カールトン、デイブ・グルーシン、順繰り聴きながら
そして、ジョーサンプル。
代表的なアルバム、Voices in the rainからThere are many stops along the way


高専の学生寮でカセットに録音してラジカセからのヘッドフォンで聴いていたのを懐かしみながら
僕のベスト・オブ・ジャズはテンポのいいサウンドで眠さを全く感じさせることなくロング・ドライブできます。

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クリスマス・イブは自分へプレゼント。

10年間使ってダメージを負った前後ホイールにDID強リムを奢ります。

フロントを組み替え、リヤホイールに取り掛かったところ。








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錆びでニップルが回りません。

諦めてディスクサンダーで切断して外します。

丁度変え時だったですね。

スポーク・ニップルも新品にします。
ハブは去年ベアリングがバラケてしまったのでベアリング、シール、ディスタンスカラー
新品交換済みです。




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ホイール組み立てのマニュアルはどこにもないですが
僕のやり方は
ハブの片側から(R、Lどちらでもよい)
ハブ穴のインナーから先にアウターのスポークを差し込み、ニップルを数回転仮組します。
反対側も同様にインナー、アウターの順で仮組して
スポークに張力が掛からない程度に全部のニップルを締めます。
アクスルシャフトを差し込み、バイスで固定してホイールを回転させて縦振れを先に調整します。
縦振れが取れると、リムのセンターが出たことになります。その後、横振れを調整します。
振れ取り完了した後、重要なのはスポークの張力なので全体を僅かづつ締めこんで張りを確認して
ホイール組み立て完了です。
オンロード用では当たり前のバランスウエイトはオフロード用には必要がない理由は・・・誰でも分かりますね。
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タイヤ履いて、来年用ホイール完成

年内は仕事なので乗りに行きませんが
正月明けから350か150決めてませんが
乗りに行く予定です。

遠出は無しで、オフビかモトビ。
ツーリングは気温と天気に相談です。


お休みは三が日の予定。

あと1週間で年末ですが、業務は順調に予定通り進んでおります。

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467チャンバー無限タイプ
半分は納品済みで残りも完成です。
明日発送手続きします。

これが優先的に実行される理由は
半年以上お待ちいただいていることと、全額前金でお振込みいただいているためです。

来客されないで1点限りの通信販売による取引きが優先でない事情が零細企業には
度々起こります。

たまに入手困難なマフラーなどの現品を送るので同様な物を作れないかと相談を受けますが、当該マフラーは製造メーカーが金型や治具を整えた上で量産された製品なので
金型や生産設備、治具の償却代金を製品単価に反映しないかぎり実現しないことをご理解いただきたいです。(普通は理解されていると思います)
そこで、量産品と同様にはできませんが、車体に合わせてワンオフ製作なら可能だということで商売につなげていることも、承知されたお客さんの依頼だけ応えることができます。

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一本づつ手作りです。
何10回も同じ物作ってきたので
大体の製作期間は分かりますが
飛び込みの業務も多数来ますので
なかなか予定通りにいかないものですが

今回は他の予定を全て後廻しにして連続してやることで間に合いました。

荷物発送したら次のワークに取り掛かりますが、年内は、あと二品くらいで終了だと思います。


ありがたいことに、新規お客さんからのメール、電話など、お問い合わせが多数寄せられていますが、
年末までの予定と年明け1月中旬までは予約の仕事が完了できそうにありません。
そのため、ご注文はワンオフ、ラインナップ共に1月以降にお聞きしますので、ご不便をお掛けしますことをお許しください。

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先月仙台から運搬したKDX125SRです。
チャンバーの取り回しに毎回悩みますので
車体合わせできない場合はお引き受けできません。

今回もオイルタンク下側とキックペダルの収納でクリアランスがギリギリでした。
車体に取り付け確認できるので安心して
納品できます。

仙台までのトランスポート運賃は
ETC料金と燃料代合わせて、往復24000円でした。
納品でもう1往復すると運賃だけで48000円実費で掛かりますので、長距離のお客さんは難しいと思います。
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サイレンサーは治具合わせで製作して
ノーマルとSPLチャンバー共、取り付け適合することを確認できました。



完成後、オーナーさんに連絡し仙台からお引き取りに来ていただきました。
運搬はお客さん持ちが基本になりますので
安易な気持ちでは頼めませんね。
もちろん受ける方のプレッシャーも半端ないです。


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日本最速の鳶職、(株)武蔵重量社長
ケンヤさん。
クラブマンMXのトップライダーに150用のチタンマフラーをお使いいただき感謝いたします。
第7戦MX408大会で初めて走行するのですが、セッティング出ているか心配しましたが
ポン付けで好調に走る様子をみて、一安心。
ケンヤさん気合が空回りしたのかスリップダウンでライバルに先行されましたが、レースなんで仕方ないですね。


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走行後、普段使っているY社より回ると
インプレをいただきましたので
次回レースに期待しましょう。

私の持っている試作品とは仕様が違っていて、エキパイのレゾネータ追加と
パイプエンドの内径を絞り、ディフューザーは外してあります。
ヒート2は並みいる2スト勢に競り勝ちトップ走行中にまたも転倒、ライバルに先行を許す展開で終了しました。



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その代わりYZ85チャンバー、サポートの24さんが2ヒート共トップ走行。
スポット参戦の現役IB#10平塚選手に抜かれて両ヒート2位でしたが、スピードの高さは十分にアピールされたでしょう。










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当ブログ筆者は、全く喜べない結果。
先月の四国選から弱点が完全に見えては
いるのですが、どのように改善していくかが
課題です。

ここMX408は誰でも開けられる反面、路面が荒れてくると体力勝負な部分があって
疲労が溜まった58歳のオジサンにとって
ペースアップするのが辛いので
安全に走りきろうと思ってスピードが出せない状態です。
そういっても撃速の60代元A級、B級ライダーも走っておられますので、やる気不足であることは明白です。

次戦は全日本MX最終戦と日程が重なっているので今回が21年ラストレースとなります。また来年

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今製作中の467チャンバー。
10台分作るので来月中旬まで掛かりきりになるでしょう。

467は排気量ではありません。
ホンダCR250Rの機種ナンバーです。
空冷の最終モデルなので世界中にデリバリーされて保存されているはずです。

前モデルの430とはかなり変更されていて
チャンバーも互換性がないので専用設計になります。
これはホーリーさんから提供された無限ME仕様のチャンバーを採寸して作っています。

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非常に難解な取り回しです。
ダブルクレードル・フレームのため二股のダウンチューブの真横ぎりぎりにテーパーパイプを立ち上げ、フロントフェンダーに当たらないようにシリンダーヘッドの上を通るレイアウトが特徴です。

ニーグリップ部分の張り出しは430より内側に収められています。

前回製作から5年くらい経っていますので作り方を忘れているので段々慣れてくる感じでやっております。

今月の仕事はこればっかりで、月末は四国へ帰省して年貢のお米を貰いに行く予定です。

















数量限定、RMX250Sチャンバー、サイレンサーのセットです。
現在1台分在庫ありますが、応募の状況によって2台分にすることも検討します。

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RMX250S最終型に適合します。

2000年に制作した治具に合わせて製作しております。
同様の手段で20年間100台以上販売実績がありますから、取り付け不具合などのクレームは無かったと記憶しております。
(一回くらいありましたが、車体お持ち込みで修正対応しました。)

価格チャンバー¥28270
  サイレンサー¥13530
送料¥1000(本州)
合計¥42800(税込み)


応募要件
1)数量限定なので購入希望者の全員に販売できないことがあります。

2)応募はお名前、住所、電話番号をメール送信してお申し込みください。
 メールアドレス ex117@precious-factory.com

3)当選はメール着信順ではありません。募集期間は本日から1週間とします。

4)応募と同時にアンケート回答いただけた客さんから選定させていただきます。
 以下アンケート内容

1.過去お問い合わせされた場合はメールの送信日付けをお知らせください。(優先順位に反映します)

2.ご所有のRMX積算距離、エンジンオーバーホールされた場合はオーバーホール後の走行距離

3.現在使用中のチャンバーメーカー(純正かブランド名でお答えください)

4.RMXの主な使用目的(ちょい乗り、ツーリング、林道、コンペティション、その他)


5)当選されたお客様にメール連絡し、代金お振込みが確認できましたら商品発送という流れになります。

過去にお問い合わせ履歴がある
走行距離は少なめ、今後保存期間が長い車体
社外チャンバー装着経験は比較体験に
使用目的によって消耗や寿命に影響、このような選定基準で決定させていただきます。

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マウントステーにグロメットが装着される
独特の形状がRMXの特徴でありますが

そのためマウントステーの装着に他機種より手間がかかるのが、作り側としての難点です。

口元はノーマル同様にOリングでシーリングの上スタッドボルト2点で固定されます。





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オールアルミサイレンサーは軽量800g

アルミリベット4か所外してグラスウール交換も容易にできます。

ノーマルの重量から比較すると、車体取り回し時に分かるくらいの軽さです。

ローボーイチャンバーからアップマフラーは
CRMと似たレイアウトですが
RMXのお客さんからリヤウインカー廻りの排気汚れを打ち上げるお客さんはおられなかったですね。




限定セール応募期限が来ましたので締め切らせていただき、ご当選のお客さん宛てに発送の準備をするところです。
実は創業以来、商品の在庫を持ったことが無く常に受注生産の形態を取ってきました。
それは、お客さんが何を望んでおられるのか知る方法がないので、頼まれたことが、希望することだと思いやってきたことです。
年月とともにお客さんの要望が傾向として見えてきており、少量他機種の作り方は効率も悪く
的を絞ったラインナップ品に限定して、在庫品を作って希望者に売っていくのがいいと思った次第です。

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限定品告知後、初日の午前中で在庫数の
5倍くらい応募が集まってしまい、予想どおり競争率は高いです。
1週間の募集期間を設けた理由は
過去にお問い合わせの受信が古いお客さんに優先権を与えられるように考えました。

ところが、応募の殆どはご新規さんということで、過去に問い合わされた人は、諦められたか、事情が変わったなどで、この1週間に
当サイトを閲覧されなかったという結果だということで

次回からの募集は過去のお問い合わせ履歴を考慮しないこととします。

では、応募の早い順でいいかというと、深夜や早朝に閲覧された人が有利になってしまうので
募集開始日の正午に近いメール受信順にしようかと思います。
そのとき、若干のアンケートにお答えいただくことで応募受け付ける形にするでしょう。

次回の限定品告知商品名は在庫品完成時に告知しますので、興味のある方はたまに覗きにきていただきたいと思います。

基本的な業務は、常連のお客さんの緊急対応のため時間を空けておきたいので、(来店時に即対応するため)予約はなるべく取らないようにしています。

現在通信販売は中止していますが、多くのお問い合わせいただいたお客さんにお伝えしたとおり
ラインナップ品の在庫が出来たときに告知することにしました。
お問い合わせの多かった商品から順番に作っていく予定ですが
今回はCRM250ARのチャンバー、サイレンサーになります。

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では限定セール応募の要件を記します。

1)今回の数量は2台分、チャンバーとサイレンサーのセットです。

2)募集期間は本日から1週間(8月25日まで)

3)応募数が2件を超える場合、優先順位に従い当選決定させていただきます。

優先順位は、過去に同商品に対してお問い合わせいただいたメールの日付が古いお客さん。

当方の受信ボックスに履歴が確認されることを有効とします。

4)応募方法は「お問い合わせ」のメールアドレスに、お名前、住所、電話番号と過去に問い合わせいただいたメール送信の日付を送信ください。(現在、Ybbメールが使用できません、ex117のアドレスのみ送信できます。)

お問い合わせ履歴の無い方は日付けは不要です。次の順番にカウントします。

5)応募のお客さんからお問い合わせ履歴が無かった場合は着信順に早い方にします。

6)当選が決まったお客さんにメール返信しますが、メール返信後1週間で代金お振込みの対応が
ない場合は次の順位のお客さんに当選を譲渡します。

7)価格は¥41800(税込み)+送料¥1000(本州) お振込み口座は当選メール時にお知らせ


以上です。ご購入希望の客さんは「お問い合わせ」のメールから応募ください。(ex117@
precious-factory.com)

次回は別機種のラインナップ品を予定しておりますが、2ストトレールモデル4機種を順番に回していきますので今回当選できなくても、またの機会に当選できることをご期待ください。



先月のレースでエンジン壊れて、修理のため預かっているCRF150Rについてです。
新品交換のためリストアップした部品が入荷して検品中にわかったことです。
別に鬼の首を取ったように言うつもりはないですが、一人のユーザーとしての憤りを誰でもいいから
伝えたい。
パーツリスト作成する人も部品を包装する人、倉庫から出庫する人、IT化が進む現代であっても最終的には人間の手作業によるところでミスが出てしまうことは避けられないことなのでしょう。
だから、メーカーに恨み言をいう目的ではなく、エンジン修理のてんやわんや人情劇場をお知らせしたい。

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この部品を頼んだ覚えがない。
しかし、見覚えのある部品です。

早速注文書を確認すると、品番は確かに注文しています。
もしや、包装ラベルと中身が間違っているのか。
年配の社員をリストラするため長年経験を積んだ職場から、やりがいの少ない倉庫へ配置換えを命じられる話を聞いたことがあります。
技術職からアルバイトでもできる単純作業を任されたベテラン社員は自分の立場を惨めに感じて退職を願うように仕向けるためです。

だから責任の軽い業務だと思って注意不足になって包装を間違っているのでは?と勘ぐってしまいました。
結論は私の勘違いで、品番と部品は一致しており、大変失礼な考えでありました。

では、この見覚えのあるベアリングが描かれているパーツリスト上の品番を追ってみました。

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注文した部品はトランスミッションの
カウンターシャフト、左ケースに圧入されるベアリングです。

#30の品番は包装ラベルと一致していますので
誤配達の可能性はゼロです。








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ところが問題点が発覚しました。

注文時は最新のパーツリスト(ウェブ上)
ですが、左は2016年のパーツリストです。

#30の品番が上とは違っていますね。

どうやら16年までが正しくて17年以降が
全部誤りになっています。






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この間違っている部品は16年までは
シフトドラム、シフター側のベアリングと
同じ品番であることがわかります。

要するにシフトドラムのベアリングとカウンターシャフトのベアリングが入れ替わって記載されたことになります。

17年モデルでどのような改定があったかは不明ですが、
おそらくパーツリストの作成は、それほど大規模な部署ではやってないと思います。
一人の担当者は複数の機種を掛け持ちで
改定業務に携わり、校正や承認も限られた人員で行われているでしょう。
そういう手作業の中での誤りであったと推測されます。

ここでメーカーに対して保障を求めるとか、説明を聞くとかそういうことではないのです。
現状の把握、部品代総額133000円に及ぶ修理を間違いなく迅速に行うのが私の役目、
注文した部品が全数納品されたこととともに、1個だけベアリングが足らないために、追加発注した部品が入荷するまで組み立て作業が中断していること。
些細なことではありますが、当事者としてはどうしようもないジレンマに陥ります。

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新品クランクケースは、このとおりベアリング無しの状態で入荷します。

全て取り寄せた新品部品で組み立てたいので追加発注した部品を待ちます。










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急ぎの場合は破損したクランクケースから
ベアリングを抜いて再使用すればいいだけなんですが

ドライブスプロケット側のベアリングは
トランスミッションの2軸で一番荷重のかかる部分なので
ここは新品にしておきたいから待機している状況です。

4スト全盛の若手諸君には意味不明とは思いますが
70年代にモトクロッサーが市販化されて以来、エキスパンションチャンバーの取り回しは
シリンダーヘッドの上とガソリンタンクの下を通ってシートレールに沿ってテールパイプを後方に配管した形が定番でした。
とても理に叶ったレイアウトで横の張り出しが少ないレイアウトですから、転倒時のパイプへのダメージが少ないデザインであったと思います。
ところが88年に今まで見たことのないレイアウトのチャンバーを付けたモトクロッサーが発表されます。

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これが2輪史上初のローボーイと呼ばれたレイアウトのチャンバーです。
当該車両は89モデルですが
88モデルと同じ金型で製造された部品です。

これまでのアップタイプに比べると
車体の低い部分に横幅が広い形状であることが分かります。

このモデル以降、ホンダだけでなく他の全てのメーカーのモトクロッサーにローボーイが採用されていくことになります。

そのため多くのモトクロスライダーが転倒によるチャンバーの凹みという問題に悩まされることになるのでした。
では何故、これほど転倒によるダメージを避けられないデザインに移行したかというと、低重心化を実現するために、メインパイプを下げガソリンタンクを低い位置に下げる車体の設計をしたためです。
ただでさえロングストロークのサスペンションを備えた車体ですから運動性を上げるためにはマスの集中化が不可欠だったでしょう。マスの集中化⇒前後方向と上下方向、具体的にはリヤショックを中央よりに
タンク位置を下方へ、その結果排気系は下へと改変されたわけです。

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このチャンバーもお約束のように凹んでいますが
保管状態がよかったためか
殆ど腐食してなく板厚が完全に維持されていますので修理します。









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凹み直りました。

何回も公開してきたので
飽き飽きするので
修理工程は省きます。











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先週はこれに集中していました。
KX85チャンバーとサイレンサーです。

隣の県から電話でお問い合わせだったのですが、
「去年から通信販売は中止しました。来店のお客さん中心の業務になっております。」

レース用のチャンバーですからレース日程に合わせた納品ということも難しいということで
いつできるかわからないというお返事をしておいたのですが
そのお客さんは直接来店されて、2台分全額代金をお支払いの上、納期はこちらの都合でいつになっても構わないとおっしゃるので、逆にお断りする理由がなく
長期間代金をお預かりするわけにいかず、予定変更で製作実行に至ったものです。
今月中に新型投入予定のチャンバーに取り掛かりたいので、3月は全く日程に余裕がありません。

あと3週間足らずで年末ですが、最近預かりの車両が多くて置き場所に困っています。
そのため依頼を受けている車両も、仕掛りの仕事が完了するまで待機してもらっている状況です。

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現在新規の受注は中止しています。

来店されて打ち合わせの上、依頼される仕事が増えていて
電話やメールで問い合わせいただく仕事に手が回らないので、来店してお持ち込みの修理か製作の業務に専念することにします。

従いまして当分の間(来客が途切れるまで)
通信販売のお引き受けはできません。

これまでにお問い合わせいただいたお客さんの中で、お名前、住所、電話番号をメール送信していただいた履歴が残っているご注文に関しましては
来客の仕事が途切れた段階で、着信順で
ご注文の意思確認をして受注していくことにします。

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これは、さっき出来上がったばかりのサイレンサー。

明日から次の車体に取り掛かります。
同時進行は無理なので、一件一件手作業です。

おそらく次の車に付けるマフラーが年内に終わるかどうかというところです。

納期のお問い合わせは、分かりませんので
ご遠慮ください。

いつも理想は暇な状態にしておいて、ご注文があればただちに作業にかかれることです。
理髪店や食堂はお客さんが来たらすぐ注文を取ってサービス提供しますね。
次にお客さんが入ってきても取り掛かっているサービスが完了するまで待たなくてはなりません。
同時に二つ以上のサービスはできません。
大会社なら大勢の従業員と大量生産設備を駆使して同時進行で大量の注文をこなせますが
個人商店ですから生産力は一人分しかないのです。

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6月時点で15件ほどバックオーダーになっていますが
お客さんの殆どは「大体の納期は?」
と質問されるので
こちらとしても根拠のない納期をお知らせして完遂できないと取引にならないと考えてますので
なるべく予定通りに進めたいですが
思ったように事が運ばないので
日程が確実になったころに、お客さんに連絡して生産開始するようにしています。

いまのところ半年も先にはならないですが
長い人は3か月くらいお待ちになると思いますので、弊社ラインナップ品や特注の依頼を検討中のお客さんは9月ころまでお待ちになって連絡いただければ、今より空いている状況になっているのではないかと思います。

すでに受注確定している作業は順番に進めておりますので作業開始の連絡をお待ちいただきたいと思います。



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2010年に新車だったCRF150Rですが
3年くらいレースで使いましたが
最近は年に1,2回くらいしか乗りません。
(乗り物いっぱいあるからね)

途中でオーバーホールしているので
いい調子と思っていたのですが
2020年の新車借りて乗ってみたら
ちょっと違う、明らかにちょっと違う。
新しいエンジンの方が元気がいい。

これはちょっと捨てておくわけにはいきません。ムラムラとジェラシーが湧いてきて
150の新車なんかほしいと思わないですが
エンジンをリニューアルして同じ走りにしたい!
そんな願望が持ち上がってきて、可能な限り新品部品で組み直すことにしました。
来月に愛媛の山へ持っていく予定なので、今からやっておけば余裕で間に合うハズデス。

まもなく60代を迎える年齢になって将来の目標を定めることに意味はないわけですが
人と競争することに興味はなくなり、確実に落ちていく体力を食い止めるために
70歳になっても15メートルぐらいのダブルジャンプはためらわず飛びたいと思っていますね。
去年、隣の空き地を借りて駐車場にしていましたが、土地の購入者が現れて立ち退きすることになりました。
敷地面積50坪ありましたのでクルマも3台は停めれましたし、オートバイも何台でも置けると思っていましたが、全部元の敷地に戻すことになり大忙しです。
こんな場所は当分売れないだろうと思っていましたが、当てが外れました。
単純に物を移動するだけでないのでGW途中から1週間も仕事止めてやっています。

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自家用車2台は外部の月極駐車場へ引っ越し、乗ってないオートバイは実家へ運びます。

せっかく山中土建さんとカミカゼスポーツさんの4トンダンプで入れてもらった砕石を改修中です。

砕石も私物なので自宅の周りへ移動させます。






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玄関前にオートバイ駐輪するために
鉄骨のカーポートを移動してきました。

こういうこともあろうかと、ボルト、ナットで組み立てるように設計してあったので役にたちました。

若干サイズダウンさせるため鋼材の仕立て直しで手間を食いました。






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資材置き場も屋根を付けて全天候型に仕立てました。

屋根付ける前に地面が土であったため、駐車場から砕石を移動して敷き均してからの作業だったので、このスペースだけで二日掛かりです。

これで収納は可能になったので備品を運び込むだけです。

あと一日くらいで通常業務に戻れそうです。


近くにお客さん用駐車場は2台分ほどのスペースで借りておりますので、クルマで来られても大丈夫です。

零細企業の経済活動は平常時と変わらず続いています。
もともと工場に一日中籠りっきりの生活なので何も変わらないですね。

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今月からご注文のお客さんには着手金のお振込みをお願いしております。

ご入金確認後の製造着手の手順にいたしました。
製作完了後、ご入金をいただけない事案が発生しているためなので、ご了承願います。

先週、段取り可能になったご注文のお客さんから即日お振込みがありましたので
急いで作りました。
YZ85チャンバーとサイレンサーです。
高回転型のエンジン特性のYZ85のパワーバンドを低速側まで広げた仕様になっており
半クラッチの使用頻度が格段に少なくなる武器であります。
2018モデルまで対応で新型の排気デバイス付きには適合していません。
次のバックオーダーのお客さんにも段取り可能の連絡をしましたので、緊急事態中ですが急ピッチで製作進めていきます。

今後、遠方のお客さんはどのような注文方法がよいか、記載します。

通信販売での営業は25年くらいになりますが、ご注文後受け取りまたは支払い対応をされなかった件数は僅かなもので無視できるくらいのものでした。
ところが、今年に入ってから2件対応されない事態が続き、このようなことでお待ちいただいている
お客さんの納期が遅くなってしまうことは良好なサービスとはいえません。

代引き発送につきましては3年前から中止しています。
お客さんからすると代金引換えの方がネット詐欺のような心配からは解放されますが
お客さん都合で受け取り拒否されると、商品代金いただけないだけでなく、材料代、加工時間は勿論、
往復の運賃までこちらで支払うことになり損失は無視できません。
お互い面識がない取引ですが、本名、住所、固定電話番号を公開してネット詐欺する者はいないと思います。

そういうわけで注文いただいた商品の完成時に連絡してお振込みいただく方法を取ってきました。
しかし、一部のお客さんの対応で材料代、加工時間等の無駄がでてしまい、時間だけが過ぎていくことになってきました。
この対策として代金お振込みいただく時期を製作着手前に設定し直し、段取り可能時期に
ご注文者にメール連絡し、お振込み対応いただいた注文に対して着手していくという流れになります。
ご入金確認後は専念して製作作業進めますので1品あたり1週間程度の納期で発送できます。

では現在バックオーダーになっている注文者様に段取り可能の連絡を順次送らせていただきますので
よろしくお願いします。

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ラインナップ品であっても、車両お持ち込みいただいた方が、取り回し確認ができるので安心です。

治具では隙間がタイトな部分が分かりにくいことがあります。
そのため、首都圏以外のお客さんのワンオフ製作はお断りしております。(運搬の問題があるため)






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例外もあります。

異形パイプの修理など、1万円以下の加工賃で収まる場合は、代引きで発送することがあります。

修理品を依頼者様が受け取り拒否する可能性がないからですね。

たまに修理不可能な依頼もきますので
代替えのマフラーを探していただくか
新規に製作されることを提言しております。



最近思うのですが、運動やバイクの走行を繰り返し行う、
「練習」のことですけど。
あれは体が動作を覚えるのではなく、筋肉はただの細胞ですから、動作を覚えて(理解して)体を動かしているのは、全て脳の働きなのです。
最初は何も分かってない幼稚な脳がいろいろなことを経験して理解していくことで体が動くようになります。だから運動神経というのはまさに脳の賢さそのものです。
その脳の指令によって筋肉が発達して練習した運動に適した体に進化するのが成長のしくみです。

しかし、最初のうちはできなかった動作ができるようになり、どんどん上達していくのが普通ですが、やがて限界がきて、進化が止まります。
それは持って生まれた脳の性能ですから、それ以上いくら練習しても技術的なことが伸びてこないことになります。
しかも二十歳過ぎれば脳の神経細胞は死滅し続け、年齢とともに脳が委縮していくのが人間の定めです。
最近特に、脳の衰えを感じるようになりました。
視力が衰え、物事を判断して体を動かすスピードにタイムラグが生じてきたことに気付きはじめたのです。
まあ57歳ですからね、年相応と考えて焦らずゆっくりとスローダウンしていこうと思います。


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  うちは通販サイトではありません。
メールや電話で問合せを受けて、ラインナップ品の注文を承ることがありますが

一部のお客さんに、商品完成の連絡を差し上げても代金支払いの対応をされない人がおられます。
おそらく頼んでから時間が経って必要なくなったか、引っ越しや転勤などで都合がわるくなったなど、何らかの事情が発生したと推察します。

通常の通販サイトなら代金支払わなければ商品発送されないだけで済むので
それと同様な扱いをされているのでしょう。

当方としては注文されたものは製造して届ける責任があるのですが、ラインナップ品といえども製造方法はワンオフ品と変わらないハンドワークです。持ち込みされた車体に合わせるか治具に合わせて作るかの違いだけです。
当然、材料代と製作時間が発生しているのに、黙ってキャンセルされる人がそれを無駄にするわけです。そのためお待ちいただいているお客さんへの納期が必要のない時間掛かってくることになります。
1か月以上待たれて、完成の連絡を受けて1週間支払いをされないと自動的にキャンセルとみなして
次にお待ちのお客さんにお届けしますので、取り置きということはしないです。

遠方のお客さんでも気軽にラインナップ品なら注文できるメリットがあったと思うのですが
残念ながら、製造後にお支払い対応をされない注文かどうか事前に知る手段がないこと、
来社されて打ち合わせされたうえで頼まれているお客さんの仕事が後回しになってしまうのも理不尽なことなので、取引履歴のないお客さんへの通信販売を条件つきで中止することにします。
その条件とは、面識のないお客さんから商品の代金お振込みを確認しない限り、製造着手しないということです。
1週間くらいを目途に対応されないオーダーを抹消していくことで無駄な作業を省くことができます。

現在バックオーダーのご注文から適用させていただきますのでご了承ください。

  

YZ450Fのエキパイフランジをアルミ製からチタンに更新するため
当社では加工不可能なので協力メーカーに依頼しました。

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チタン板 10mm厚

ワイヤーカットで切ってもらいました。
切り代は0.25mmだそうです。

下穴は放電加工

加工寸法は私が適当に計測した数値で
図面を描き
メーカーさんでCADに置き換えて加工機へ送信という手順です。

計測が違っていたら、当然取り付かないことになります。



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図面どおり加工完了です。

PF文字は試し切りしてもらったもので
15分くらいで切れるそうです。

精密ですね。バリも出ないので手仕上げ無しで使えます。


カネは掛かりますけどね。






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YZ450Fは固定フランジなので
パイプと同じ材質でないと溶接できないので、チタンフランジが必要でした。

明日、車体持ってきてもらって
位置決めしてから溶接します。










バックオーダーシリーズ第3段、RMX250Sチャンバー。6月に注文いただいた分です。

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曲ったパイプは買ってくるものではなく
平板から製作するものです。

切り板寸法は製品の形状を予測して
平面の板を切り出すので
2次元を3次元に変換する
幾何学的な考察が必要です。









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口元の方から溶接して取り付け確認しながら進めていきます。

接合面が傾くとパイプの向きが変わって取り付かなくなるので、慎重な作業です。











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段々出来てきました。
ここまで来れば一安心。

テールパイプ付けて、マウントステー作れば製作完了です。










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2000年に作った治具なので
初号機から19年も経つんですね。
ロングセラーです。

2ストトレール用チャンバーのラインナップは

CRM250RR、AR
DT200WR
RMX250S
KDX125SR
各チャンバーとサイレンサーです。

旧車なのでいつかは終了すると思いますので、来年は現行モデルのラインナップも
拡張する予定です。





起業の動機は、アメリカで125クラスのチャンバーとサイレンサーセットで100ドルで買えると聞いたとき、同じ商品が日本では3万、4万と値段が付いて売られていたことで
素材から作ればアメリカ並み(人件費が違うのですが)の価格で作れるんじゃないかと考えたことでした。
結論は日本の物価や生活水準ではシングルのチャンバー2.5万円で売っていては利益が出せないということになりました。
いつまでも赤字部門抱えていては破綻すると思い、一定の給与を確保したうえで、これまでの商売を維持していくことに方針転換したのでした。
そして、先週までは1勤の時間帯で派遣先の企業で働いていましたから、夜7時ころ帰ってきて2時間くらいしか進まなかったですけど
昨日の日曜日に少し進展したのがこれです。

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トリプルチャンバーなので3本とも違う形状になりますから
3型作らなければなりません。

最初に中央の#2シリンダーから決めていきます。
これが右側に出てバンク角を稼ぐ位置に置いた状態で#1シリンダーを真ん中通しで
作って
#3シリンダーはエキパイをクロスして
サイドスタンドの内側を通す構想でおります。




今週以降は希望通り2勤の時間帯で派遣先に出勤しますので
終了は夜中の2時で帰宅して3時になります。
こちらの仕事は営業時間、午前10時から午後3時まで5時間くらいできますので
従来の半分くらいのペースで進行できると思います。
当面はバックオーダー優先で6月末くらいまでかかる予定です。

ここの記事を読んで事情を察していただいたお客さんから「いつまでも待ちます」ということで
ご注文いただいてますが、予定どおりやっていきますのでご安心ください。



Wワーク夜の部、早くも今週木曜日から出勤です。
始業時間が早いとPM4:00 遅いときはPM6:00と変動するので
来客や電話は夕方から対応できませんので、御用の方はメールで問い合わせていただくか
PM3:00までに電話していただきたいと思います。

今日午前中は派遣先の現場を見てきました。
守秘義務があるので会社名や職種は明かすことはできません。
午後からRH250の続きです。

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テールパイプ作りました。

文章だと一行ですが、難しい取り回しのため夕方までかかり

マウントステーも付いたので
装着確認です。









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クリーナーボックスを貫いて
リヤフレームをギリギリ避けながら
サイレンサーへ向かいます。

色んなものに隙間がありませんので
これ以外のパイプ位置が出せませんでした。









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スチール製なので
耐熱クリヤ塗装して完了です。

まあまあ予定通りの作業時間でした。




一件落着






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サイレンサーはオーナー自ら製作した一品だそうです。

城北SPLに似てますが別物です。

オリイ社長はレーザー加工が得意な会社を経営されているので溶接技術も私なんか比較にならないくらい上手なんです。

「アップチャンバー作ってくれ」と頼まれては恐れながらお引き受けするしかなかったですね。
55歳でもモトクロスの世界では小僧みたいなもんです。

YOGP(元神戸木の実RTでカワサキの契約ライダー、その後レーシングドライバーの従野孝司さん主催のオフロードイベント)
で快音響かせていただければ、いいのですが。

最近私事で昼間の仕事を減らしてWワークすることにしました。
債権者さんが「早よ金払えー!」と言ってこられまして、私も事情があって
支払いが滞った月があるのは分かっていましたが、口座記録の全体までは把握できてなかったので
お怒りになる金額を試算してみたら、およそ20年間で全額1300万くらいのうち500万円が未払いと出てきました。
これはちょっと直ぐには工面できない金額です。
では債務の内容は何かといいますと、私の知り合いのうち半数近くの人が同様な経験をされている
例の件で、具体的には明かせませんが、養育費や慰謝料といった司法の判断を、
経てない約束と
いいましょうか、そんなことで月づき払うことになったのですが
元々収入の不安定な個人事業のうえ、怪我の治療や震災時の不振、親の介護など就業不可能な期間も重なって支払い困難な時期もありました。
金融からの借金とか何かを購入したとか実態のないことなので後回しにしておりました。

水道に例えると蛇口が緩んで水が漏れ続けている状態、少しずつでも長い時間が経つと大きなプールになってしまいます。
水が溜らないためには蛇口を締めればよいのです。そしてバケツで水を汲みだしていけば、いつかプールも空っぽになるというわけです。

そういうわけでWワーク始めますので、これまでの生産ペースは維持できなくなりますのでご了承ください。
債権者さんが「いつまでも値段据え置きで安く働いているから生活苦になるんだ、値上げしろ」
と仰るのですが、これはむしろ逆効果だと言わざるをえません。
お金次第で高級なものや希少なものでも手に入る時代です。
高級なものには価格の理由があって、まず材料が高価、加工が困難、生産設備が高額、高性能、高精度、私のように設備投資もなく、ハンドワークで量産品なみの品質をつくれない製造屋が高額な工賃で
頼まれるわけがありません。
それからお客さんの殆どは顔を見ることのない通信販売によるものです。
お金を前払いして本当に商品が届くのか、初めて頼む人は不安ですよね。
だから万が一あげてしまっても困らないくらいの金額なら注文してみようという心理も働きます。
それは、あってはならないことですがネット通販ではよく起こるトラブルらしいし、心配して当然です。
だから可能なら通販ではなく、対面で交渉した上での仕事をしたいと思うのです。


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今回も初めて作るので時間掛けてやっていますよー

RH250ということで、スズキのモトクロッサー75年モデルは市販のTM250から
RM250にモデルチェンジする中間で生産されたワークス向けレーサーで
生産台数が少ないので希少モデルだそうです。

ノーマルはダウンチャンバーですが
オーナーの注文でアップチャンバー希望されているのでクラッチワイヤーが外回しなんです。
マグラの油圧クラッチ付ければオイルライン中通しできるのですが、どおでしょう。

スペシャルパイプ半分くらい組み上がってきました。あと二日かかるかな。
オートバイ歴が長い人ほど、廃番、絶販になってしまった部品で困った経験があると思います。
メーカーや品名によって違いがありますが、製造から20年も経過したら在庫が無くなり次第、再生産されないのが普通ではないでしょうか。
理由は完全にメーカーの都合だと思います。常に新製品を開発して生産している企業にとって、圧倒的に販売数が減少した製品については、いつ売れるかわからない部品を管理しストックし続けるコストが損失になってしまうわけです。

アフターパーツの分野では違う理由で廃番になることがあります。
それは製造メーカーの事情で製造を中止したり、廃業したりすることによります。
アフターパーツの多くは少人数の経営で、体調不良や資金繰りなど事業継続し難い事由が発生することはあります。
私自身も度々業務中断しておりますから、安定とは程遠い危うい立場にあると認識しています。

そんな背景のなか、メーカーが廃業したという理由で購入不可能になった中古チャンバーの復刻を依頼されました。
通常なら、他人が作った製品の真似をして物作りをするということは製造者としてはやってはならないことなのでお断りするようにしています。
それをお引き受けするには一定の条件が必要だろうと思っています。その条件とは

復刻すべき製品の製造者が廃業していること
生産中止されてから少なくとも10年以上経過していること
復刻した製品は注文者以外には販売しない
複数作って自分のラインナップとしては扱わない

以上が法律ではありませんが、自分が決めている最低条件なので
旧品の復刻を検討されている人はご注意ください。

それにしましても、提示された見本のチャンバーそのままに写し取るようなことは
製造者としてできませんので、外観は変えて作らせていただきます。

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当該部品と同機種のチャンバーの型を持っていますよ、とお伝えしましたが
それでは駄目で、こちらの見本と同等のスペックで作ることが依頼内容です。

ようやくパイプの型(展開図)ができましたが
フランジが無いことには、車体に仮止めすることもできません。

エンジン側のフランジも提供されていないので、フランジ製作しなければなりませんが
このサイズのフランジに使っていたOリングが廃番になっていたことが分かり
急遽、別機種のOリングを見繕って注文しました。

当然Oリング寸法が違うのでフランジ設計も新規に行う必要があります。
あと1週間くらいはこれに掛かりきりでしょう。

日本最強のVMXワークスショップのホーリーさんから情報をいただき動画をUPさせていただきます。

桶川や後楽園スーパークロスも走ったことのあるAMAモトクロスのレジェンド、マーティー・スミスさんと
アメリカホンダの有名チューナー、デーブ・アーノルドさんがスーパークロス会場の展示品CR250Rに装着された
弊社製チャンバーと一緒に写っています。



一昨年、ホーリーさんに50台分納品しまして世界中に渡っていったうちの1本だと思います。
ビンテージチャンバーの企画はホーリーさんの提案なので、このような機会に恵まれましたことを感謝いたします。
2014年にモデルチェンジされたKX85に伴って、弊社ラインナップにありました同チャンバーも15年が経過し
全面的に見直す良い機会と考え、新型チャンバーに着手していましたが
出力特性に満足な結果が得られていなかったため試作トライをする計画だったが、骨折事故で中断を余儀なくされて、今日に至りました。

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ここにテスト済みチャンバーが2種類あります。

実走テスト結果は
一つは、高速域は良好だが低速トルク不足。

もう一つは、低中速域は良好だが、高回転時にトルクの谷がある。

どちらも有効な出力が出せる回転域に偏りがあるためスペックを補正する必要があると判断して、エキパイ長やテーパーの寸法を変更して
再トライする予定です。




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これで2種類のチャンバーができました。

狙いは上記の2種類の弱点を対策する方向で決めていますが、確証はないので後日、実走テストで調べる予定です。

テストライダーは前回もお願いした、ホンダとスズキでファクトリーライダーを務めた経験のあるO氏に依頼することにしています。

試作車両の乗車経験と開発能力があって、いまでも遜色なく走れるライダーは少ないと思いますので、インプレッションに信頼性が持てるのです。


すでに興味を持たれて、ご予約のお客さんもおられますので急ピッチで進めてまいります。
もうしばらくお待ちください。
本日、自分の不注意で肩を強打し、受傷しました。
地元の病院で全治3ヶ月という診断をいただきました。
治療の方針は未定ですが、当分の間休業になりますので、ご不便をお掛けします。
また復帰できた際は報告いたします。




一瞬の気の緩み、集中力を欠いたときに魔物が現れることを何度も経験してきました。
物事が上手く運ばないときには冷静に判断する必要がありますが、典型的な失敗例を見ていただきたいと思います。

このとき何が起こっていたか
当事者が一番わかっているので、振り返ってみます。
実はこのヒートのスタートグリッドでフロントフォークのオイル漏れに気付きました。
普段の設定より減衰力が落ちる、またはエアサスなので減圧して反発力が落ちていることは予想されますが、気にしないでスタートしました。
結果は動画のような連続ギャップでフロントが入り過ぎる症状に、そして前後バランスはリヤの反発が強くなり、前下がりの姿勢で跳ねられる形になっています。
問題はフロントよりリヤの方に駆動力があるので、横に力が逃げる動きで車体が振られていることです。
平らな路面だとアクセルを開けることによって推進力が増して直進が回復するものですが
振られて直ぐに次のコブに当たることによって、ハイサイド気味に車体が起きて横転したという現象でした。
路面のコンディションに対応できなかった技術不足とフロントサスのトラブルが重なった結果だと思っていますが、その代償は大きかったです。
今は先のことは考えられないくらい痛みを感じていますので、回復を待ってやり直したいと思います。

来週の水曜日に父親の四十九日法要のため、片道850キロ走って帰らねばなりません。
自走で帰る理由は、車両の運搬と納品を兼ねているからであります。

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こんなパイプを作っていますが、1本あたり3日掛かりますので土日休まずにやってもあと2本ちょっとしかできませんが
車両の返却がマスト要件なので月曜夜が積み込み期限で進行しています。

全長長いので通常のチャンバーより溶接が50%多いです。







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ビンテージチャンバーなのでガス溶接で繋いでみました。

車体は返却するので、治具で合わせたものと同等性を確認しているところです。

口元からテールパイプまで長いので僅かに傾いても位置が違ってしまうので、位置決めに相当な時間を割いています。

このような大きな商品は複数梱包すると荷物サイズの関係で、宅配便では送ってもらえません。
梱包も厳重に行わないと、運送中にダメージを受けることになるので、長距離ですが自走で運んだ方が安心ということです。

91年はホンダオブUKを立ち上げるためにイギリスに長期滞在しておりました。
土日は会社が休みなのでレース観戦に出かけるのですが、JULY 7th 開催の世界GPモトクロス500ccクラスは、ある意味で忘れられない日となりました。
それはレース当日の夕方5時の飛行機でベルギー出張の予定だったからです。
移動は出張者全員にカンパニーカーを貸与されていて自分で運転するのですが
会場のホークストーン・パークまで滞在先のファーリンドン村から2時間の距離です。
滞在はホテルを出て駐在員の社宅に居候していて、そこからヒースロー空港までは1時間の距離です。
F1レーサーのアイルトン・セナがスピード違反でつかまってニュースになったM40(モーターウェイ)を走ります。
この移動時間から、飛行機に間に合うためにはファーリンドンの社宅を3時出発がリミットでした。
従って早朝、ホークストーン・パークへ向かって午前中、500ccの公式練習と前座の250ccクラスのレースを観戦しました。
250のレースは当時AMAチャンピオンだったJM・バイルも出走していましたが、地元のカッコ悪いオッサンが速くて勝てないくらいレベルの高いものでした。
イギリスのコースはここに限らず、自然の地形を利用したものが多く、ハイスピードでテクニカルなものです。
日本に見られる狭い土地を平らにしてジャンプを造成したようなコースではスピードのレベルが違うことが分かります。
しかも長距離移動しなくても多くのサーキットが存在するし、ドーバー海峡を渡ればすぐフランスという立地の良さですから優秀なレーサーが育つのも当たり前かもしれません。
結局500ccのレースはスタートだけ観て、急いで帰りましたので決勝レースは観てなかったのでした。


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ホークストーンの売店で買ったTシャツ

KX500に乗るUFOのジャージは英国人ライダー、ポール・マリーンがモデルです。

この年はジョルジュ・ジョベがCR500の市販車で500ccタイトルを取りました。
ジョベやJ・マルテンス、B・ライルズなど本物のGPライダーの走りを目の前で観れたことに感動です。





ヒースロー空港に着いたのは搭乗時間30分前でしたが、同じ会議に出席するパーチャスセクション(購買部)のリック・スミスと偶然合流できたのでチェックインもやってもらってスムーズに飛行機に乗れました。
ベルギー・ブリュッセル空港には栃木からチーフエンジニアと現地法人の日本人が合流してホテルへ向かいました。
翌翌日はドイツ・ハノーバーで別のメーカーで会議。ドイツとイギリスは時差が1時間ありますので帰りの便は夕方5時にハノーバー発、5時ヒースロー着という不思議な体験でした。飛行は1時間でしたが地球の自転に逆行しているからなのですね。
ハノーバーの売店でスミスさんに「友人のコバヤシにドイツのエロチカルマガジンをお土産に買ってやりたい」と告げて本屋で物色していると、スミスさんが「そんなのイギリスにも売っている」と言うので
「いやいやドイツでしか売ってないのを探しているんだ」という意味の英語で伝えました。
法律でイギリスでは、男女の絡みは掲載禁止になっていますがドイツではOKなので、それを探していたのです。
ヒースロー空港に着いたらロングタームの駐車場に停めた社用車のバラードに乗り込もうとしたら、スミスさんが「ワイフに乗せてきてもらったから乗せて帰って欲しい」と英語で言うので乗せてあげました。
威勢よく走りだして、ヒール・アンド・トーでアクセルを吹かしながらクラッチミートさせていると
スミスさんが興味深く私のアクセルワークを見て「ヒール・アンド・トー!」と発声してました。

後日、国内のメーカーに出張するとき、今度はスミスさんのドライビングで乗せてもらって驚きました。
まるでラリードライバーのようなドライビングテクニックでタイヤをスライドさせながらブラインドのワインディング道路をカッ飛ばしていくのでビビリました。
モータースポーツの国ですから一般ドライバーが既に速くて上手いのです。
日本のように信号と一時停止で交通を遮断している国とはスピードに対する経験が違うようです。








3ヶ月前に作っただけで放置していましたCRF150Rのサイレンサー、外観と排気音のビデオ撮影しました。ショート管なので爆音を期待しましたが、意外と2mMAXで110,6dBでした。
エンジンレスポンス軽い感じでタイトコーナーから高速ストレートまでワイドレンジな仕上がりです。



多忙なため当分商品化できませんが一歩ずつ前進していきます。
消費税増税まで2週間を切ってしまいました。この時期に20年間維持してきた価格を改定させていただきたいと思います。
チャンバー、マフラー等弊社ラインナップ品は内税方式で価格を提示してきました。
業販につきましては割引した価格に消費税付けていただいておりました。
もともと採算ベースぎりぎりのところ材料費は高騰の一途、この上消費税アップでは事業の継続に
支障を来たすため、この段階で業販は終了させていただくことを決意いたしました。
長い間ご利用ありがとうございました。
古いラインナップ品につきましても、治具の管理が困難になってきましたので、3年間を目安に需要のなかった商品の治具類、寸法データ等を廃却して作業スペースの確保をしていきたいと思います。

さて具体的な新価格ですが、いずれ消費税10%に移行されることは確実なため、それまでの暫定的な数字でありますが、従来の5%は価格に組み込んだ(実質消費税分サービス)金額でありました。
4月以降御注文分からは増税分3%を追加した金額にいたします。
エキパイ¥20000⇒¥20600

チャンバー¥25000⇒¥25700

サイレンサー¥12000⇒¥12300

4ストサイレンサー¥47000⇒¥48400

つり銭が面倒になりますので10円代は切り捨てになっております。
上記金額を総額表示で運営させていただきます。

ワンオフ特注品の依頼につきましては、型代、レイアウト検討費用等、¥10000別途は従来とおり維持したいと思います。
実はこの型代、レイアウトが品物製作以上に時間を費やすところなので時間当たりの収入が少ない要因になっておりますので、よほど重要な理由が無いかぎりお引き受けしない方針にしますので、ご了承ください。

旧式車の型合わせのための預かりも一定の条件つきで止めさせていただきます。
その条件とは、試運転が必要な車両に故障がある場合はお引き受けできません。
長期間保管を避けるため、ご依頼時から1ヶ月以内に作業開始できる見込みが無い場合は
業務予定に見通しがつくまで、預かりはいたしません。
預かり期間中に車両に問題が生じた場合は、お客さんに確認していただく場合があります。
随時来て頂くためには首都圏以外の遠方からの車両預かりもお断りさせていただきます。

まるで業務縮小のための改定と思われますが、3ヶ月にも及ぶバックオーダーによって折角楽しみにしておられるお客さんの気持ちを考えると、これを解消していくことが命題であると考えておりますので
生産にマイナスな要因を排除するための方針とさせていただきます。

当面の目標としましては2014年モデルのチャンバーかマフラー、3機種ほどラインナップに加えるため試作を行っていきます。
すでに要望も来ておりますし、テスト車両貸し出しの約束も取り付けてありますのでレースシーズン途中でありますが完了できた物から当ブログで公開させていただきます。

430チャンバーは残り1本になりますので、次の予定を考えなくてはなりません。長期滞留車の最後になりますが、KR250です。
これまで長期預かり車の特注マフラー製作に集中していたわけは、作業スペースを空けて、3年ほど前から頼まれていた750SSのトリプルチャンバーを作り直す予定があったからです。ああいう大きい車体を取り回すためには場所に余裕がないとできません。
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84年型カワサキのレーサーレプリカKR250です。
78年から81年まで世界GP250ccクラスを4連覇した当時最速レーサーの技術をフィードバックしたタンデムツイン、ロータリーディスクバルブというユニークな構造です。
しかし、GPレーサーのようなスッキリとしたレイアウトとは程遠いスタイリングで補機類が詰め込まれた隙間をエキパイがクネクネと曲がっておさまっているデザインです。
黒塗装されたチャンバーのレイアウトは実車を前にしても分かりにくい複雑さで全く自由度がありません。
そのため良案が浮かばず10ヶ月も放置してしまいました。
オーナーが北海道在住で雪に閉ざされた冬は引き取りも無理だろうと思って春ころにできればいいかと思っていましたら、今月取りに来ると電話がありましたので「それは無理です」と答えたら5月に伸ばしてもらえましたので、1ヶ月くらいかけてツインチャンバー製作してみたいと思います。
先ずは試乗してエンジン特性を探ってみようしましたがエンジンがかかりません。
長期預かりなのでバッテリーのマイナス端子は外しておいたのですが、電圧が5Vくらいまで落ちていてこれが制御系を動かす電力が不足しているのだろうと思って新品バッテリーに取り換えて、再キックしますが、全くかかりません。2本のスパークプラグを外して点火を確認したら火花は正常です。
あとはガソリンが来てないと思って、燃料コックをいじったら大変なことになりました。
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このコックは負圧コックらしく、RES(リザーブ)、0N、PRI(プライマリー)という表示になっています。
通常のOFFはありません。エンジンが回っているときだけ負圧コックが作動しガソリンが降りてくるしくみです。
したがって運転時はON、ガソリン残量が少ないときはRESの位置にしますが、長期間停止したあとはPRI、すなわちダイレクトにフロートチャンバーへガソリンを降ろしてからONまたはRESに戻して始動する手順です。
先ほど始動できなかっった理由はRESの位置だったからですね。
それはわかったのですが、PRIにした直後キャブレターのベントホースからガソリンがダダ漏れになって、あっという間に床がガソリンまみれいなりました。大変危険です。工場内なのでストーブ付けていたら火ダルマになって人生終了していたでしょう。
これはキャブがオーバーフローしていますね。フロートバルブがイカレテいると思いますので直すまで試乗は不可能です。エンジン掛かりはしますが全く吹けないので、時間があるときに修理することにします。

もの忘れの悪い癖で鉄板の在庫を切らしてしまい、取り寄せ中です。

鉄板が無くてはチャンバー作りもできません。材料入荷するまでやっておくことがあります。

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CRF150R用のサイレンサーをモデルチェンジします。

2007から作っていた物はチタンパイプを使用していましたからMFJ公認レースは適合でありませんでした。

今年のモデルはMFJ適合を目指してステンレス/アルミを使用し、マンネリ化したデザインを一新して視覚的に闘争心をかきたてるように作ってみました。

実は250用のツインマフラーはシングルマフラーより若干サイズが小さいため専用サイレンサーを作る必要がありました。

そこで150用を作って同じサイズで250のツインマフラーを作るための前段階というわけです。左側は右と対称型でいけるはずです。

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断面は平行四辺形です。横幅を増やさず容積をアップさせています。

中身の作り込みは後日やります。

実車取り付け状態もその後で、

一応今のバックオーダーの分から新型マフラーに切り換えていく予定です。

 

 

 

 

 

CIMG3288.JPGそろそろ材料屋から電話が来ると思うのですが、もう少し進めておきます。

エキパイのジョイントを加工し、マウントブラケットを溶接して、取り付けレイアウト確認します。

全長はノーマル同等ですが、横投影図は大きく見えますね。

 

 

 

 

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リヤビューです。横幅は割とスリムなんです。

中身の構想は出来ていますが加工は、ずっと先になります。

材料屋から鉄板入荷の連絡があったからです。

これから材料取りに行ってチャンバー作りに復帰します。

長期滞留車はあと2台で終わるのですが、430チャンバー10台分なので最後の車両に取り掛かるのが3月後半くらいになるでしょう。

毎日、ご注文や修理依頼が入って参りますが、お引き受けできる状況にありませんので、全て納期未定と返事させていただいております。

今週は借り物のPCで更新しております。

我社から最も近いサス屋さんのBLITZ・SCHNELLでフォークスプリングの試作を依頼しました。

同社は(株)ショーワと取引されているので、非買品のパーツを頼める心強いショップです。

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5月に動作確認のため試走した2WDのフロントフォークに入れ換えるためのスプリングです。

この2WDはフロントの駆動系だけで10kgの重量増となっており、ノーマルのフロントフォークでは性能不足は明らかでした。

操舵系の等速ジョイントのベアリングホルダーがボトムブリッジに衝突するため高速でギャップを通過するときに危険な状態になるため、なんとか改善したいと考えてフォークスプリングの強化を計画したものでした。

 

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このマシンは月間ガルル1992年1月号に試乗インプレッションが掲載されていましたので覚えている読者も多いのでは。

開発者の吉田さんと打田編集長が仲がよく実現した取材だったと聞きましたが

雑誌では取材協力者の不利になることは書けないので、記事の中ではフロントサスやハンドリングの問題点は濁して書かれています。

只、これからの改善すべき課題とだけ書いてありましたが、譲り受けた私が改善の続きを行うことになろうとは、当時からすれば夢にも思わないことだったでしょう。

2WDが実用化されない理由が試乗することで分かった気がします。先ずハード路面のオフロード走行には適しません。スタックする路面やグリップの悪い登坂においては1WDを凌ぐはずですが、普通のギャップ走行で、乗り手のテクニックが必要になってくる上、製造コストが増えるということで、メリットが少なかったことによると思います。それでも保存する上で少しでも走行性能を向上させたいというのが技術者魂ではないでしょうか。

 

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下がノーマル(若干ハードスプリングかもしれないが履歴が不明)

上2本がBSさんからショーワ関係の試作屋さんに頼んでもらったハードスプリング。

当初は88年式のCR125のオプションで出ているハードスプリングに取り換えようと安易に考えましたらスプリングの外径がφ37でCRMのインナーパイプに入りませんでした。

CRMのスプリング径はφ35なのです。88CR125のハードスプリングはホンダの最後の在庫でした。ほしい人があれば安価でお譲りします。

 

従ってCRMに装着可能なφ35、L=530mmで最大限度のバネ定数ということで依頼しましたら、15%増しのバネ乗数で仕上がってきました。

スプリングのデータを参考までに記します。

ノーマル K0.487 線径φ4.82 外径φ35  ピッチ12 巻き数42  L530

ハードSPG K0.560 線径φ4.8 外径φ35  ピッチ14 巻き数36  L530

88CR125ハード K不明 線径φ4.7 外径φ37 ピッチ12 巻き数41 L514

CR125のバネ定数はパーツリストまたはSマニュアルに記載されています。

材料の熱処理状態が不明で縦弾性係数の数値から計算で求めることができませんので、バネ定数は、ばね試験機で圧縮して、荷重と変位のグラフから読み取る方法で計測します。

15%のバネ定数アップで10kgのバネ下重量に対応できるかどうかは次回(たぶん来年春)の動作確認のときにテストする予定でいます。

ここに無限ヘッド(CR125R)があります。ヘッドガスケットが廃番になっていて、代替のガスケットを作る必要がでてきました。

CIMG2699.JPGホーリーさんとこでシリンダーに傷がついた無限をスリーブキットで再生したのですが銅板ガスケットが圧縮漏れでよくないと聞いて

お節介に「水冷ヘッドにはバネ鋼のガスケットが良いでしょう」と提案してしまった責任を取るためにメタルガスケットを作る役を請け負うことになりました。

昔、ボアアップで純正のメタルガスケットのボアを拡大したことはありましたが、材料から新造した経験はありません。

これは自己啓発として就業後に少しずつ進めますので作業日誌は後日アップいたします。

87年型CR125の純正ガスケットも見本としてお借りしていますが、材質はアスベストです。アスベストは耐熱性が高く、弾力もあるので高温での気密性に富んでいると思われます。

ヘッドガスケットに必要な性能は高温でもバネのような弾性をもっていることです。

シリンダーヘッドはM8のスタッドボルトで締め付けられますが、この締め付け荷重はどれくらいのものかといいますと

エンジン関係に使用されるボルトは100kg級の強力ボルトです。材質はSCM400(旧435)で、めっき可能な最高強度のボルトになります。めっき後のベーキング(水素脆性除去処理)が必須です。

足回りに使われるボルトは120kg級ですが、高負荷で亀裂を防止するため、めっき処理は不可で通常は耐食性にすぐれたダクロコートを施します。

100kg級の意味はmm2あたりの引張り強度が100kgということで、強度区分で10Tと表記されます。80kg級は8T、以下7T、6Tという具合に材質と熱処理の違いで強度を設定しています。

ではヘッドのスタッドボルトはM8ですから有効断面積(ねじの呼び径ではなく、ねじ底の断面積)は36.6mm2で引張り強度3400kgですがこれは垂直に引っ張ったときの破断荷重なので、ねじの締め付けでは耐力2894kgで考えます。

耐力というのはボルトを締め付けたときの軸力と伸び(またはトルク)線図で直線で表す領域(弾性域)から0.2%軸力が下がった点(降伏点)を耐力と定めています。

実際の締め付けでは降伏点を越えるとボルトが永久伸びを起こしてしまいますので、降伏点直前がボルトの限界になります。ボルトの規定トルクは、降伏点に達しない上限と緩みが発生しない下限値が指定されています。何故規定トルクに幅があるかというと、締め付け座面やネジの状態でμ(摩擦係数)が違うために軸力がばらつくためです。締め付け作業はトルクレンチを用いたとしても締め方によって軸力が変わります。レンチを締めるスピードや回数で、同じ目盛りでも軸力が変動します。

ネジ山や座面が滑っている状態を動摩擦、止まった状態から再度締めるときは静摩擦と呼び、静摩擦の方がボルトを回転させるのに大きなトルクが必要になります。締めすぎたボルトを緩めるときに大きなトルクが必要なのは、このためです。

話を元に戻します。スタッドボルト1本あたり2800kgの締め付け力とすると6本で16.8トンの荷重がヘッド面に掛かっていることになります。この荷重に耐えられる硬さのガスケットが必要と考え、バネ材を仕入れましたが、純正部品の材料は一般の鋼材屋で扱ってないことから、それに近い性質のステンレスを選定しました。

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これからガスケットの加工に入りますが、これくらいの形状ですと図面を書いてレーザー加工を頼んだ方が安上がりで加工精度もよいと思いますが、ここでは手持ちの加工機でどこまで出来るか試してみたいと思います。

使用する道具は板金ハサミ、ボール盤、旋盤くらいです。

最初はスタッド穴基準とするため穴位置を割り出してマスター板を作って下穴を空けていきます。

 

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ステンレス板にスタッド穴を空けておきます。

スタッド穴基準でセンターと外周を旋盤加工するための加工治具はこのとおりです。

ステンレス板の外形は板金ハサミで荒く切っておきます。これら6枚を重ねてフランジにボルト締めして加工を行います。

フランジで挟むことによって薄板の剛性があがってバリの少ない切削面に仕上がります。

 

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旋盤で外径φ101、内径φ55に加工しました。

思ったとおりバネ材は硬いです。

超硬チップで切削しますが刃物の消耗が早いです。

下穴はハイス(高速度鋼)のドリルを使うので、重ねて穴空け加工は困難です。

 

 

 

 

CIMG2704.JPG右がノーマルのヘッドガスケットでスタッド穴が5個です。

ウォーターラインを同等にするための見本です。

排気側の長穴を空けるのにフライス加工だと材料が硬いのでエンドミルが割れて全部ダメになることを恐れ、地道にドリルで下穴を開けました。

穴が繋がったところで、切り残した部分はヤスリで手仕上げすることにします。

アルミホイールやメッキシリンダーなどバリが出る製品は量産でも手仕上げでバリ取りするものですから、手仕上げは立派な加工工程なのです。敢えてハイテクを使わないでハンドワークで処理することが我社の物作りの原則です。

 

CIMG2706.JPG加工終了です。6枚セット取れました。

加工治具は使い捨てになります。

量産のメタルガスケットはウェーブ加工されており、穴の周囲を囲むように凸の部分が当たって密着するようになっているのでバネ材が必要なのでした。

しかし、これは平面で密着させる構造なので、シリンダーヘッドの平坦度とヘッドナットの締め付け力が成功のKEYであると考えられます。 

 

 

9月一杯まで非常に立て込んでいる状況ですが、電話1本でマフラー1本作ることになりました。

9月1日にJNCCが月山で開催されるのでエントリーしたというので遅くとも29日迄に完成させなくてはなりません。

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道なき道を走るエンデューロなので上手いライダーでも転倒のリスクは付きまといます。

レーサーのマフラーは軽量化も考えてチタンパイプを使ったりしますが、今回はステンレスです。

アルミの筒は同じですが、ミドルパイプの強度がステンレスパイプの方が上なので転倒による影響をなるべく抑える目的であります。

重量はチタン製と比較して500gくらい増えますが走行性能には影響ないでしょう。

 

依頼者は元ワークスライダーの大塚忠和選手ですが、私とはノービスから国際B級まで走った年代がカブっていますので、同年代のトップライダーからの呪縛にかかっていると思われます。別の年代のトップライダーですと観客としてしか見ていないので、特に意識はしていません。

それから、大塚選手はオートマチックのRC250Mを走らせて鈴鹿サーキットで宗一郎さんの前で優勝した人ですから他のライダーとは違う意味合いを持っています。優勝直後に管制塔に呼ばれて宗一郎さんと弁当食べたライダーは彼1人だけです。私ごときが彼の頼みを断れるわけありません。

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製作は間に合ったのですが、グラスウールがまだ入庫しません。ギリギリの日程なのでセッティングする時間もないでしょう。

現在違うマフラーが付いてますが、音量検査が難しいので新品頼まれたのでした。

ウエポンで聞いたのですが彼のマシンは月山終わったら売却するらしいので、突貫で作ったマフラーも一回きりで終了かもしれません。んー残念

 

大塚選手に電話したら、月山は都合で出られないそうで、次の糸魚川から出場ということでした。私、ビビリまくりで損してますね。マシンは今売っても、シーズンオフでも金額は変わらないということで、今シーズン一杯使っていただけそうです。

ある人類学者が、スポーツの起源を説明していました。古代ローマ時代以前はスポーツは存在しなかったですが、労働をしなくてよい貴族階級の人が「疲れてみたい」という欲求を満たすために運動を始めたのが起源といいます。労働者は一日中働いて疲れているので、運動する余裕はなかったわけですが近代は労働者も余裕ができて余暇をどのように過ごすか考えて、スポーツでもやってみようということになったのでしょう。

ではモータースポーツのように、危険なことを何故好むようになったか、車が2台出来たときからどちらが優秀な車であるか自然に競争が始まったと聞きます。私の憶測ですが、人間は大昔から戦うことによって領土を拡大したり、家族を略奪から守ってきた歴史があって、身を守るために戦う本能がDNAに刷り込まれているだろうと思うのです。好戦的な人は戦い(=危険)を快感と捉えるようで、自ら進んでレースなどに参加することになります。その中には人間の3大欲である征服欲(食、性、征服)を満たす目的もあるでしょう。

そんな人間の戦闘行動は現代でも世界のどこかで行われていますが、私たちの身近にも戦闘の歴史が存在した場所があることに畏怖の念を抱きます。

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短い夏休みを取って海へいきました。TVでテリー伊藤さんが16年落ちのクルーザーを購入して釣りや海岸でBBQなどしているのを観たのですが、その海岸は毎年行っている長浜海岸だったので、びっくりしました。

埼玉の自宅を朝6時ころ出発し、R16を横浜方面へ走り、横浜横須賀道路、三浦縦貫と進んで長浜へ8時ころ着きます。

水が綺麗で波も穏やかなのでシュノーケル付けて海洋生物を見ながら泳ぎます。夏はこれが楽しみで、オートバイはさっぱり乗っていません。

そして近くの油壷ですが、その由来を最近知ってどうしても見に行きたい衝動に駆られて行ってきました。湾の奥は波が殆ど立たないのでヨットハーバーになっています。

500年ほど前の殺戮の歴史はこの湾の北側突端に新井城を構える豪族、三浦道寸義同(どうすんよしあつ)と小田原の豪族、北条早雲との戦いの現場でした。難攻不落の新井城を攻めあぐねた北条軍は兵糧攻めに転じ、3年間も続いたそうです。これには三浦軍もたまらず、もはやこれまでと飛び出してきたのが道寸の息子、三浦荒次郎義意(あらじろうよしおき) 身の丈七尺五寸、2メートル27センチの大男で八十五人力。3メートル半もあるこん棒を振り回し、一度に5人から8人も吹き飛ばす威力です。頭を殴ると首が胴体にめり込んだそうです。しかし、最後は自分で首を掻き切って自害しました。残りの三浦側の兵士もお互いを切りあって湾の中に身を投げたそうです。その兵士たちの血油で海面が染まったことで油壷と呼ばれたそうです。

今は皆の遊び場になっている海岸もかつては人間の宿命である戦闘の場所であったことを知ってから見にいくと感慨深いものがあります。

2年半前、あの異常事態で私たちは何を学んだか?幸いこの地域は地震による直接被害はありませんでしたが、原発停止による電力不足の状態を経験しました。大規模停電を恐れるあまり、計画停電で急場をしのいだわけですが、それでも我々の生活がいかに電力に依存したものであるか知らしめられるに充分なものでした。

計画停電ですから時間は知らされているとはいうものの、いきなりガシャン!と全部の電気製品が止まるのです。照明は勿論、暖房、冷蔵庫、給湯器、電話・・・仕事も全く出来ません収入が絶たれます。外へ出ると田舎へ来たように静かです。全ての工場、商業施設が閉鎖して、コンビニ、ガソリンスタンド、銀行も閉鎖です。ガソリンや水はポンプが動かなければ出てきません。現金やカードの決済も不能です。お金が役にたたない世界であります。パソコンやTV、ラジオも聞こえませんから情報もえられません。

短期間ではありますが電源が失われた世界を目の当たりにして、まるで現代人は水槽で飼われている金魚のように電気に依存して生きていることが分りました。

時間が経つと人は忘れてしまいますが、事故の影響は継続していることを報道を通して知らされますが、この事故収拾に関る費用は私たちが納めた電気料金以外に無いことを思いますと、「原発は関係ないんだ」とか「収拾に当たるのは東電や政府だ」とか言ってられない状況です。特に東電関内の人全てあそこからの電力で仕事をして生活してきたわけですから、事態の成り行きは注目していかなければならないと思います。

さて、汚染水漏れですが、原子炉建屋も吹き飛び、圧力容器も溶け落ちて露天にむき出しの核燃料が地中に潜りこんでいることは予想がつきますが、地下水や雨水が容赦なく核燃料を洗う状態が続いているわけです。なんとか海への流出を防ごうという努力が続いています。何故海への流出がまずいのかは誰でもわかりますよね。海産物への影響は勿論ですが、海流に乗っておそらくアメリカ西海岸に放射線物質が流れ着くのが予想されるからです。既に諸外国は注目しているわけですから、被災地域だけの問題ではなくなってきます。

東電は発電や送電のプロでありますが、異常事態に対応するプロではないので、対策が後手になりがちで、長期間続くはずの対応策も急場しのぎの状態です。汚染水の貯蔵タンクを映像で見ましたが円筒上のタンクはR曲げした鉄板の合わせ面をボルトで締め上げて気密を得る構造です。底板と天井も平板をボルトで繋ぎ合わせた大きな円盤です。

そこで疑問がありますが、鉄板のあわせ面が密着できるほど高精度な加工で、しかもあの大きさです。タンク1個で1000tの水を貯蔵できると報道されていましたが、漏れたタンクの水位が3m低下していたので300tが流出したという試算なので、タンクの寸法は内径5.6mで高さ10mということになります。水が漏れる構造のタンクを、あのような大きさで、地下水が流れ込む限り増設し続ける必要があるなど、いずれ行き詰まる対策だと思えてなりません。

しかも1000t以上のタンクは東電敷地内の土の上に置かれています。そこで地下水を汲み上げて核燃料による汚染水の増加を防ぐ対応もとられていますが、水脈が変わるとおそらく地面も沈んでくるでしょう。唯でさえ、基礎無しの地面に1000tタンク何百基ですから、底板が歪んで水漏れしているに違いありません。300トンも漏れて外観で見つからないのですから底板の合わせ面と考えるのが妥当です。

漏れる箇所は水を抜かなければ分るまいといって、汚染水を抜き始めていますが、分ったところで他のタンクも同じ構造だとどうなるのでしょう。常識的に考えると構造を再検討してやり直しということですが、財源は電気料金からということですから、とても「関係ないから」といって無視できない状況にあります。

どうなるのでしょう?これからの日本の電力事情は・・・

先月行われたMCFAJ第6戦 OFVの動画を見つけました。

trurmonkyさんありがとうございます。E450のスタートシーンは#90さんを撮っていると思われますが私の動きが分りやすかったので載せてみました。

'>80年代から同じ方法でやってきたスタート術です。背中が赤いジャージが私。

ポイントは0:23あたりを参照ください。バーが倒れる前にリヤタイヤから土埃が上がっていますね。

ここのスタートグリッドは後側にH鋼のタイヤ止めが設置されているので、後方から早めに出ることが出来なくなっています。そこで、バーが動き出してから倒れる直前を狙ってクラッチミートをします。バーが倒れてから反応しても出遅れてしまうのです。

私の場合はバーが地面に落ちる前にフロントを上げてクリアさせていきます。意図的にウイリー状態を作っているので体が遅れることはありません。後はトラクションに集中するためマシンの垂直を保ちながら体重移動してリヤ荷重に移行していきます。

旧型マシンでも真っ直ぐだけなら結構速いですね。問題はコーナーが遅いので1コーナーの処理が悪く2コーナーまでの直線で2台抜かれてしまいました。

9月のレースは走る予定なので、それまで課題を持って練習したいと思います。

チャンバーの凹みがどの様に直っていくか、実態がわからないためか質問を受けることがあります。そこで調度よい修理依頼が来ましたので掲載してみます。

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機種はRMX250Sで半年ほど前に販売したものです。

転倒したらしく大きく凹んでいます。

 

 

 

 

 

 

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真横から見ると酷い状態がわかりますね。

修理方法は棒を溶接して引っ張るとか、裏側に穴を開けて棒で突くとか、おっしゃる人がいますが、仕上がりを想像すると恐ろしいですね。

空気圧をかけてガスバーナーで炙る人もいますが、鉄板が酸化してしまって外観も強度も落ちてしまいます。

この程度の凹みなら水圧方式が簡単でしょう。

 

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口元とテールパイプに治具を取り付け水押しの準備は整いました。

この角度が変形の入り具合がわかりやすいですね。

それでは圧力をかけていきます。

 

 

 

 

 

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圧力は物と状態によって調節しますが、この場合は35気圧かけています。

圧力だけでこの程度戻りますが、これから板金ハンマーを使って形状を整えていきます。

 

 

 

 

 

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およそ10分ほどハンマーで叩いて均していきます。

方法は高い所を叩くと水圧がバックアップになって低い部分を押し上げてきて同じ高さになります。

路面の固い所に当たったのでしょう。傷が沢山見えますが、これはこのままにします。

サンダーで研磨すれば傷は目立たなくなりますが、板厚が薄くなってしまうのでこのままのほうが強度が保てます。

これくらいの修理なら2回、3回と繰り返しても再使用できます。

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跳ね石で小さい凹みができていますが、実は大きい凹みより直りにくいことがあります。

それは固いものが食い込んで鉄板が伸びてしまっていることと、水圧を受ける面積が小さいのでバックアップされる荷重が低くなることが要因です。

 

 

 

 

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しかし、大体痕がわからない程度に直りました。

棒を溶接して引っ張っていたらこのように仕上がらないはずです。

但しこの方法で直せるのは、断面が真円のパイプに限ります。楕円パイプなどは、圧力で真円になろうとしますので形状が変わってしまいます。そういうパイプは面倒ですが切開板金するしかないでしょう。

 

 

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最後に治具に取り付けて歪みの確認をします。歪みが大きいと車体に取り付かなくなることもありますので矯正が必要です。

これはラインナップ品なので、これが可能ですが、社外品は形状が違っていて治具に取り付かないので、歪みの確認ができません。

その場合は車体合わせで確認する方法を採ります。

 

 

ようやくできました。サイドカバーとリヤフェンダーが一体になった独特のデザインのため、サイレンサーの位置決めをちょっと考えておりました。

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形状はこのとおり、モトクロッサーと同様にヘキサゴンタイプです。

公道仕様のためディフューザーを追加してあります。

クローズドコースを走るときはディフューザー外してフルパワーにするとより楽しめるでしょう。

実はノーマルサイレンサーの出口には蓋が溶接されていて排気の抵抗になっていたため、改造はせずに、新作にしました。

 

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重量はノーマル2.8kgに対して2kgに仕上がりましたが容量はアップしていますので、騒音低めでパワーも向上しているでしょう。

セル付きなのですが、バッテリー上がりで回りません。

しかし、チョーク引いてキック一発で始動しました。ノーマルだと、始動性が悪く長くセルを回し続けないと始動しずらいと、オーナーが言っておられましたので、始動性も改善されたようすです。

音量は・・・明らかに静かなので計測するまでもありませんので、やめます。

07モデルで生産終了したCR85ですから、弊社ラインナップ品は最後に作ってから一年以上経ちますのでCRチャンバーの製作も終了したかと思っていました。

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注文数は2台分で、1台は日本でもう1台はイタリヤだそうです。

3月に頼まれたのがようやくできたのですが引き渡し方法が知らされておらず、このまま在庫にしてあります。

フィレンツェ在住の日本人ライダーに使っていただく予定ですが、お父さんの仕事の都合かと思いますが、羨ましいような環境でMXができているようです。現地のキッズレースの動画もメール添付していただいたので観てみましょう。

 

'>少なくとも関東にはこんなコース存在しませんね。日本の国土の90%は山なんですから、もっとマウンテンコースがあってもよいと思うのですが、難しい問題です。アップダウンもいいですがコース幅も申し分ありません。何といってもスタートフルグリッドというのがよいです。やっぱりMXはこうでないと。

サイクルサウンズは創刊号から持ってました。このNO、2も持っていましたが、とっくに捨ててしまったので非常に懐かしく読み返しました。時代は82ジャパンスーパークロス直後、ロードレースはNS500でスペンサーと片山敬済が注目され、トライアルは服部聖輝が世界に山本昌也が全日本チャンピオン。

ライディングスポーツ誌に並ぶモータースポーツ専門誌、このころの雑誌は読み応えがありました。というか憧れの世界でした。

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81年型のレースシーンですかね。

赤ゼッケンに黄色文字は250を表します。

ライダーけっこう分りますね。

トップは杉尾さん

8番小田桐昭蔵さん

9番野宮修一さん

5番藤秀信さん

11番唐沢栄三郎さん。

 

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どおですか、懐かしい顔ぶれ。

全員知ってますとも、4人の方とは話したことあります。

天田淳くん ロンキンダーさん 小橋勝年さん 秋山裕之さん

 

 

 

 

 

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綴じ込みポスターは光安鉄美選手、私的には一番憧れた日本人ライダーです。

背後は福本敏夫さん。250でチャンピオンだった証拠の写真ですね。最近のライダーはオフビレで福本さんに会っても挨拶もしないのが多いです。オートバイ乗ることより礼儀から教えてあげる必要がありますね。

MXでどうやったらご飯が食べられるか、一番考えていた人だと思います。だからこそ今があります。    

東京のオートバイ屋さんから極秘プロジェクトの打ち合わせに来ていただき、参考資料としてお借りしましたCSでした。入社1年目のころにタイムスリップです。

自分自身はMXでいい思いをした覚えがありませんが、この雑誌読み返すとあの頃が一番いい時代だったと思います。

 

1年ほど放置しておりましたCRM250の2WDの続きです。

この車両は2輪駆動車の走行性能を確認するための実験車両なので、MXやEDを目的としているのではありません。前輪を駆動する方法やその運動性能について、机上の理論や想像で語る人は時々見かけますが、実際に走行可能な車両を作った例は非常に珍しいので、廃却されるのが惜しいと思って動く状態で保存しようと思ったのです。

実は某2輪メーカーで、これと同様の機構で試作車両を作り実走テストまで行いましたが、安全性とコスト高、舗装路面における不具合などの理由で市販車としては不適切と結論つけたものです。

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おかげで世界に1台の稀有なマシンになりましたが、動態保存するためには時々走行確認する必要があります。

前回フロントタイヤが老朽化のため18インチのフロントタイヤを交換しましたが、サイズが太すぎてハンドリングが重かったので、今回は幅の狭いトレールタイヤに交換しました。

DL、D603 3.00-18

 

 

 

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前回フロントに履かせたK695はリヤにコンバートしました。

100/100-18

2WDの場合前後のタイヤ周長が同じでないとタイヤの周速に差が生じて、タイヤや駆動系に負荷が掛かってしまいます。

直進時は問題なくとも、コーナリング時にトレッドの横に接地面が移動するため、周速が前後で違ってきます。それが舗装路でのハンドリングの重さに繋がったり、フロントに駆動力があるために、アクセルを開けたときにオーバーステア気味になるなど、通常の後輪駆動車と比べるとクセがある乗り味となります。

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この方式の真価はフロントが回らなくなるような泥、砂地や急勾配で発揮するものです。

普通路面では後輪駆動車に対してメリットはありませんが、癖のあるハンドリングを味わってみたいと思います。新しい乗り方を追求してみるのも良いかもしれません。

 

 

 

 

 

CIMG2561.JPG一年以上ぶりに乗りました。コースはジャパンVETの前日で綺麗に整地された路面でしたが、フロントのストロークと減衰不足でコーナー新入のギャップで底突きます。ジャンプを飛んだ場合はもっと恐ろしいショックを受けるため、ジャンプ区間はスローダウンするしかありません。

コーナリング特性はやはり独特で乗り慣れるのに20分2ヒートが必要でした。

散水後のスリッピーな路面は当然前後タイヤが滑るのとフロントヘビーなので慎重になりますが、フロントタイヤに駆動力がありますので前輪が引っ張っている感覚が味わえます。

三つ又の幅はハンドルを切ってもチェーンが当たらないギリギリの寸法ですがフロント18インチのためかギャップで激しく振られることがあります。スピードを出したギャップ走行は要注意です。

結局通常のMXマシンよりギャップの浅いところを狙うとか、フロントから突っ込まないように工夫して走りますので体力が必要で、よいトレーニングになりました。今度MXマシンに乗るときが楽しみになりました。

CIMG2563.JPG周りのパドックに現行車は見当たりません。非常に楽しい雰囲気です。

83年型CR250は私が関東選デビューしたマシンと同型です。

新入社員で田舎者でしたから、プレイライダー誌(森岡さんが作った雑誌)の広告をみて、最初はモトレオン(後のロッキースポーツ)へMXer買いに行ったのですが在庫がなくて、帰り道にあったモトバムに寄ったら「取り寄せてあげる」といわれて初めて新車を買うことができました。勿論ローンでしたけど 

 

 

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こんなマシンもあって感激です。81年型無限ファクトリーマシンですがラジエターはアメリカのビルダーさんによる新品だそうです。

スイングアームはコークボトル、インテークとエキパイにはサブチャンバーが取り付いていたり、市販車と違う部分が多くてワクワクします。

81年型CR125は学生時代最後に乗ったマシンと同型で懐かしいです。

 

 

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綺麗なKX250、75年型。私は中学1年生でした。このころは未だMXに出会ってなかったですが、月刊MC誌のカタログで知っていました。実車に2013年に出会えた奇跡です。

しかもオーナーの田山さんがビンテージクラスで快調に走らせているのを見て、飾りじゃないことを知りました。

 

 

 

 

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他にもたくさん懐かしいマシンがありましたが、カスタムマシンではこれが目をひきました、上山さんのXT500.ビッグシングルなのに走りもよくて、エンジン、サスなどかなりチューンアップされた話を伺いました。

これをみて、鈴木忠男さんがXT500改で全日本参戦していたのを思いだしました。

体力トレーニングも出来たし、珍しいマシンも見れたし、結構満足できた一日でした。

 

 

欧米人はリトルトライアンフと呼ぶそうです。なるほどバーチカルツインのシリンダーが見る角度によってはトライアンフボンネビルに似ています。

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スーパースポーツは必要ありません。一般道では性能を引き出して走ることが危険だからです。

2輪車は交通の手段ですから家から乗っていけることが望ましいです。トランポで運搬しなければならないレーサーも不経済な乗り物です。

そんな当たり前のことを思って乗ってみることにしました、1976年型CJ360Tです。私が中学2年生ころに製造された車です。今でもこんなコンディションで残っていることが奇跡だと思いました。

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76年当時ホンダのロードスポーツはカフェレーサースタイルのシリーズをラインナップしていました、CB50JX、CJ250、360T、CB400F、CB750F2です。

しかし、ヒットしたのは400Fだけで、その他は不人気車種としてのレッテルを貼られましたが、そのことがこの車の希少性を高める要因となったわけです。

何年か前に近所のガソリンスタンドに74年型CB250Tが給油しているところを見かけて衝撃を受けました。

何故ならCB250Tは私が15歳のときに新聞配達のアルバイトで初めて買ったオートバイだったからです。中古で8万円でした。ン、15歳?と思われるかもしれませんが、免許を取るより先に買ってしまったわけです。当然親には内緒でしたが、交通違反で捕まって直ぐにバレてしまったので泣く泣く手離しました。それだからこのバチカルツインには思い入れが他人より深いのです。しかも250Tの兄貴分の360Tですから、これに出会ったときは絶対に手に入れて再び手離すことのないように大事に乗ってやろうと思いました。

輸入部品商のホーリーエクイップさんの商品カタログで見つけたときはこの機会を逃したら一生ないかもしれないと思って即連絡を入れて、他の物好きが買ってしまわないうちに仕事をサボって奈良県まで引き取りに行ってきた次第です。 CIMG2520.JPG

リトル虎慰安婦(失礼!)

いい響きです。

あまりカスタムしないでノーマルのフォルムを維持していきます。

お金の掛かった旧車のカスタムバイクをよく見かけますが、この車においてはカスタムはしません。

フロントのドラムブレーキは輸出仕様ですがディスクよりドラムのほうがこのタイプの車には似合っていると思います。

新しい部品に換わっているとダサく感じてしまいます。ビンテージだから当時品にこだわるということです。マフラー屋だからマフラーだけ作っていい音させたいとは思っていますけどね。

 

オートバイを扱う仕事をしている以上、現在の主流だとか大衆にどのような車種が支持されているかをリサーチする上で格好の場所が、ここ東京MCショーだといえます。

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トライアルライダー野本佳章選手のバックフリップ。

FMXのそれとの違いは助走は5mほど、ランプの高さは1mくらいしかないことでしょう。

オートバイを使った体操競技といえるでしょう。

これが出来る人は世界に3人しかいないそうです。

見に来てよかった。

 

 

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ご存知成田匠選手のエアターン。

技に正確さと余裕が感じられます。

オートバイはけして無謀な遊びでないことをオートバイに不快感を示す隣人に知らしめてもらいたいものです。

MCFAJのMXで富士SWを走っていたりグリーンピア津南のエンデューロを走っていたり、トライアル以外で彼の走りをみたことがありましたが、トライアルを見にいかない私はトライアルテクニックをナマで見るのは初めてです。

ここまでできなくていいですが、こういう技を見て刺激をもらえれば、普段のもっと簡単なシーンでの練習はやっておこうかなと励みになります。

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今回私的に印象の良かったブース、NGKです。プラグメーカーですけどね、会社の宣伝費で普段見れないMOTOGPマシンを展示してくださいました。

会場のお客さんたちも自分で買える車両のブースに群がっていてここはガラガラに空いているのでジックリと観察できるのですね。

全体的にボリュームが大きく全て詳細に見て回るには時間がありません。

そして大量生産設備で作られた商品の数々は高品質ですが同じ顔のように見えてしまって、一番好きなものを限定することが不可能な感じがします。

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どれか1台だけ選べと言われたらこれですかね。ハイパーストラーダ

ユーロ危機で高級車のお客さん離れを打開するためにドカティが開発したデュアルパーパス車。

正にどのタイプにするか選べない人にうってつけの機種です。プライスカード見てないですが確実に買えませんので、思うだけは自由なのがMCショーの楽しさです。

 

 

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これも捨てがたいです。MVアグスタF4

究極のセンターアップマフラー。

これも買えませんが、いつか自分の作るモタード車にこんな感じのアップマフラーを付けるイメージを想像したりして夢が広がります。

段々楽しみになってきます。(いつの話になるのやら)

 

 

 

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今回はVMXワークスショップのホーリーさんから招待券をいただき来場しましたので、ここに立ち寄ることが最大の目的です。

堀口氏渾身のMOTO XFOXファクトリーマシンレプリカ。79年型CR250ベース

新車販売に必死な2輪メーカーブースに混ざって、マニアックなビンテージMX文化の継承のために全精力を注ぎ込むサムライ企業の同社だと思います。

 

 

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私にとっては、最高のエピソードを語ってくれた堀口さん「昨日オランダから出張で訪れたVMXマニアのお客さんが、このマフラーを自分のマシンに付けたいから送ってほしいと言うてはりました」

ズブの素人から会社辞めてまで続けてきた甲斐があって、こういうことやってなかったら絶対出会うことの無い貴重な時間を共有できました。

これからも家内製手工業ですが精進してまいりたいと思います。

 

今週はドリーム50のアルミタンク製作です。お預かりして5ヶ月くらい経過していますので、お客さんも待ちくたびれているかもしれません。

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依頼内容はRC116のような形のタンクにしたい、ということです。

実車はホンダコレクションホールにあるのですが、2月末まで館内改装のため休館です。

仕方なく画像を見ながら作ってみることにします。

しかし、驚くほど細長いタンクです。

 

 

 

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作り始めてみますと、RC116とドリーム50はフレームのレイアウトが全然違うことに気がつきました。

おそらく、ドリーム50はサーキット走行だけでなくツーリングに使っても支障ないようにシート幅が広くなっています。そのためシートレールも幅広ですから、こちらのフレームに合わせたタンク形状にしないと取りつけが困難なことがわかりました。

画像は底板の上にタンク上部と横板を仮止めして形状確認を行っています。

 

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板金で成形したアルミ板を溶接で繋ぎます。

外側の溶接ビードは研磨して消しますので内側の溶接をしっかりとつけておきます。

明日外側の溶接作業にかかります。

かなり進行しているように見えますが、完成まであと3日くらいかかるでしょう。

 

 

 

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普通のタンクはメインパイプの上まで被さっていますが、このタンクはシートレールの上まで伸びていますので、トンネルの形状が複雑になります。

2枚の隔壁はガソリンの移動を抑える目的とタンクの剛性を上げる目的があります。

RC116はワークスマシンですが、ドリーム50は市販レーサーCR110に似せて製造されたマシンですからフレームの構成が違うわけです。

 

 

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ガソリン溜まりにコックを取り付けますが

本体への溶接は研磨後にします。

突起物が無い状態の方が取り扱いしやすいためです。

RS125から移植するタンクキャップも同様です。

 

 

 

 

 

CIMG2171.JPG溶接はひととおり終わり、接合部の研磨と表面の均しを大雑把に行いました。

タンク容量は7.0Lです。ノーマルの容量は知りませんが、DE耐とか走るようでしたら気になるところですね。

ノーマルはCDIユニットがシートレールの上にはみ出しているため取り付け位置を変更してタンク底板をフラットにしてあります。

前下がりだったノーマルタンクはガソリンが前方に残ってしまい最後まで使いきらないらしいですが、このタンクは水平になっていますのでガソリンを使いきれるでしょう。(給油量を制限される耐久レースでは有効です)

CIMG2172.JPGニーグリップ部分はシートレールより狭くなっています。RC116はもっと狭いですが、フレームとのマッチングでこれくらいが狭さ限度でしょう。

本来は赤色塗装ですが、お客さんの要望でアルミ地肌で終了です。

お客さん独自のプロジェクトがある限り私の業務も続いていくでしょう。 

 

 

 

 

CIMG2179.JPG仕上げにサンドペーパーで磨きました。ハンマー痕や溶接ビードなどで表面の細かな歪みを平滑に均していきます。

60番から磨きはじめて180番で止めておきました。鏡面に仕上げるよりこれくらいの粗さの方が塗装の密着はいいでしょう。さらに磨きこんでポリッシュすることも可能ですが、あとはオーナーに委ねます。

ホンダはHSV010でGT500に挑戦しているというのに、このプロジェクトは何とささやかなものか。

全部手仕上げですからね、ハイテク一切無し!

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カーレースの方はホンダのお家芸だと思うのですが、GT500では苦戦を強いられているようです。

技術力だけでは負けないと思うのですがそれだけじゃないんですね。

F1よりこっちの方が道路で乗れるクルマに近いので好きですね。絶対乗れないわけですけど、少年時代のスーパーカーブームを彷彿させます。

 

 

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もてぎ貸切で極秘テストですかー

金持ちのレーシングチームは違いますね。というより、サーキットも自社所有でした。

研究所もテストコースも部品メーカーもなんでも揃っているのに何故、勝てないのか!

今年こそはレーシングスピリッツ見せてもらいましょう。 

しかし、この顔 強そうやな。

 

 

 

 

先日、オイルの営業マンに私の2ストスクーター用に分離給油オイルを頼んだときのはなし。

入社1年目の営業君「2CTならいつも持っています」といいますので、「最近は2スト用オイルはあまり売れないだろ?」と聞くと、営業君「農機具屋とかで時々頼まれます」とのこと。

「あーそれはロビンエンジンに使うやつだな」というと、営業君「ロビンってなんですか?」ロビンエンジンは芝刈り機とか汎用機に使っているエンジンで親会社は富士重工だと説明しました。その流れで富士重工は飛行機のエンジンも作っていて、BMWなんかも水平対向のエンジンが有名で自動車より先に航空機メーカーだった話をしました。

そんなロビンも知らない新人営業君に「じゃあ、ゼロ戦は知っているか?」ときくと「ああーゼロ戦は知ってます!」と答えるではありませんか。「ゼロ戦のエンジンメーカーは富士重工と同じ群馬県の中島飛行機で生産されたんだよ」という具合に、まるでジジイのように昔話を若者にしてしまう自分でした。

ジジイの話は続く、「終戦後7年間は日本で航空機の生産が禁止されたので、中島飛行機は解散して技術者たちは富士重工など自動車メーカーに移動して自動車の開発に従事したらしい」

または「ゼロ戦の設計者は三菱重工の堀越二郎氏で日本初の旅客機YS11も堀越氏の設計だった」

なんでロビンも知らない若者がゼロ戦という航空機の名前は知っているのか疑問に思って営業君に聞くと「中学校だと思うんですけど日本の近代史の授業で習いました。」そうかなのか、自分もゼロ戦なんか見たこともなかったのに飛行機名くらいは知っている、これは学校教育の賜物なのだと感じました。

ホンダのCBRとかCRFとか言ったって日本国民の何割が知っているでしょう。一部のオートバイ好きくらいしかいないと想像しますが、ゼロ戦といえばおそらく日本国民なら全員知っている飛行機名ではないでしょうか。

去年の暮れに所沢航空発祥記念館でゼロ戦の実機を観てから、これが栄発動機で実際に飛べる世界で最後の一機であるということを知ってから、ものすごく貴重なもので、これを飛行可能な機体に復元していただいたプレーンズ・オブ・フェイム(POF)に畏敬の念を抱くようになりました。

そして、ここに「エイ出版社」制作のDVD「零戦と栄発動機」があります。栄21型発動機の詳細な検証と、ラバウル島で捕獲され30年放置の後POFで1978年に復元された、日本軍部隊名61・120零戦52型の空撮を完全収録したものです。

これでいつでも栄発動機と零戦の姿を観ることができます。このDVDは我が家の家宝として保存したいと思います。

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栄21型は完全オーバーホールされ米国連邦航空局の承認を受けるべく修復されたときのひとコマ。分解された部品は超音波洗浄とサンドブラストで新品同様に蘇ります。

当時の日本の冶金技術は低かったとされていますが、空冷の冷却フィンの造形が美しいと思います。

1130HPのエンジンが空冷で大丈夫なのですから、単車のエンジンなんか殆ど100HP以下なんですから空冷で充分と思うのですが、80年代以降の単車は水冷ばかりで魅力が無いですね。

これは単気筒でおよそ2000ccのエンジンなんです。

 

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これはクランクケース、星型複列14気筒エンジンというレイアウトは実機をみないと全く理解できませんでしたが、このDVDを見てようやく分りました。

星型7気筒が二つクランクシャフトで連結されて動力を取り出す。

マスターコンロッドに6本のコンロッドが連結されて複雑な軌道で回転する7気筒が位相をずらして配置されていることが分ります。

他にもスーパーチャージャーや油圧機構に吸排気弁機構など分解写真で解説されていて、現代のエンジンの基礎となっていることがよく分る内容です。

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操縦はPOFのチーフパイロット、ケビン・エルドリッチ、30年以上の対戦機操縦経験を持つ。

カメラプレーンはB25爆撃機で撮影はPOFの現CEO、スティーブ・ヒントンが勤めました。

世界最高の貴重な空撮には経験豊富な2人のパイロットが勤めています。

これを聞いただけでも、この撮影の意気込みが伺えるでしょう。

 

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ライバル機P47サンダーボルトとのランデブー飛行。

この近さですよ。水平追尾から真横になって両機が急降下していきます。

もうこれ以上見せられません。

この貴重な映像が、たったの2000円で購入できます。えい出版社です、お急ぎください。

 

 

 

零戦21型戦闘機の生産は67号機からの型式変更以降、三菱航空機で741機、

中島飛行機で2821機、合計3562機でした。

そのうち飛行可能な機体は、唯一機しか残されていません。

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エキパイの鍍金が仕上がりましたので、マフラー製作の続きです。

 

今日はマフラーのジョイント部分とマウントステー作りに取り掛かります。

見本は量産品ですから、全て金型を用いてプレス成型により作られたものです。

量産は少なくとも千個ロットの生産だったでしょう。マウントブラケットなどは下請けのプレス工場などに外注して大量生産して安価に作られたものです。

しかし、当方には金型などありません。見本の形状を真似て成形するしかありません。充分な予算をいただいてあれば安心して立派なものを作れるのですが大概の部品は製作に費やした時間分の全てを請求するわけにはまいりません。それは、必要な生産設備が無い上に初めて成形する部品であるために、長時間を要するためです。

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これはジョイント部分ですが、非常に凝った形状であります。

ボルトを差し込む部分が袋状になっており、左右で4個のフクロを作って溶接で取り付けしてありますが、この部分だけで半日費やしています。

これができれば、エキパイにマフラーを差し込んで、位置決めに掛かれます。

 

 

 

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メガホンの溶接ビードは全て消してあります。

溶接のまま研磨屋に出しますと、ピンホールやハンマー痕などが残ってしまって、鍍金の仕上がりに影響してしまうため、研磨の下地はこちらで整えておかなければなりません。

研磨は全てお任せでは、上手く仕上がってこないことが分りました。

 

 

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ちょっとユニークな形状のマウントブラケットです。

上は見本ですが、なるべくノーマルのデザインを崩さないように真似ています。

締め付け面の凹ましが必要なので、イレギュラーな方法で鉄板を成形してみました。

鉄板はなかなか、言うことを聞いてくれません。

 

 

 

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なんとかマウントブラケットの成形ができたので、左右マフラーの取り付け位置を確認しながら溶接しました。

あとはエンジン下側に付けるマウントステーが残っていますが、今日はここまで。

明日、最後のステー取り付けを行って研磨屋に持っていく段取りが整うはずです。

 

 

 

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日付が変わって、エンジン下部に取りつけるマウントステーを作って溶接しました。

2枚合わせのステーですが、これも純正になるべく似せて作ってあります。

純正に似せる理由は、それ単品で見るとオリジナルだと思わせるようにしなければならないからです。

復刻されない希少なパーツを新品で再現するということは、旧車の維持には不可欠なことで、商業的に利益を得る目的の「偽物ブランド」とは全く次元の違う話だと思います。

 

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オリジナルと再現品を並べてみます。

B級マフラーと思いますが、大体同じ形状に出来ているでしょう。

鍍金が仕上がってきて、ピカピカになれば、素人さんならどちらが本物か見分けがつかないと思います。

これで私の作業は終わり、研磨屋に持っていってカネを払ってくるだけです。

ここまでエキパイと合わせて10日ほど掛かりましたが、一段落ということで会社なんかだと祝杯を上げたりするでしょうが、私にはあのような発酵した水など飲んだら気持ち悪くなってしまうので祝杯は上げません。そのかわり、気持ちよくなる音楽でも聴くとしましょう。

スパイロ・ジャイラのモーニングダンス。ものすごく爽やかな気分になります。寒気が来ていますので気分だけでもトロピカルでいきましょう!サンキュー、Mrベッケンスタイン(SAX)

'>1979年リリースの楽曲ですから、34年も経つのですね。カセットテープが擦り切れるほど聴いていましたが、何年経ってもエエモンはエエ! 

 

 

 

9月のもてぎでお預かりしたCB92のマフラーに着手です。オーナーの沖さんは小樽在住ですが、1月に群馬のスキー場へ来られる情報をお聞きしていたのに間に合いませんでした。次回は4月のイベントで埼玉へ来られるそうなので、猶予ができました。今から取りかかれば充分間に合うでしょう。

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完全オリジナルのCB92です。保管には細心の注意を配ります。

何年か前から北野元選手が浅間火山レースで優勝したマシンを入手してレストア中であることを聞いていましたので、2輪史に関る大事な仕事であると思います。

北野さんは関東では有名で、4輪のレースドライバーに転向して、板橋の川越街道沿いにあったロードレースの宋利光さんの店「アパッチ」の隣でタイヤショップを営んでおられました。

 

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託されたマフラー一式ですが、図面もありませんので、この現物を見本に同型のものを作らねばなりません。

具体的にマジマジと眺めてみると型物が随所に使われていて、ハンドワークで再現するのが難しいように思われます。

しかし、私には19年も何の道具も持たないで、「無いものは造ればよい」という信念でやってきた経験があります。

 

 

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緩いカーブを描いたエキパイは3次元に曲がっているのが分ります。

メーカーさんは機械ベンダーで曲げRと角度を設定して曲げていますが、私には曲げ機械はありません。手曲げで再現するには職人技を発揮する必要があるでしょう。

 

 

 

 

 

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マフラーのマウントステー部分の構成パーツが意外と多いことに気づきました。

おそらくこの部分の作り込みが半分くらいのウエートを占めると思います。

2枚の板の接合部はスポット溶接が用いられていますが、スポット溶接機もありません。この部分はプラグ溶接かTIG溶接で取り付けさせていただきますのでお許しください。

では製作の進行状況は随時アップすることにいたします。

 

2輪史について、何のことだか分らない人も多いかもしれません。最近のことだけ見ていると全体像は見えてきませんが、MX、ロードレース、ストリート、クラシック、改造バイク、一通りのカテゴリーを掻い摘んで見てきました。2輪車という乗り物は、およそ100年前の原点から始まり、研究開発が進んで新材料、新製法、新機構が世の中にリリースされ、お金を払えば誰でも堪能できる便利な時代になったと思っています。

しかし、この先100年同じように開発が進んでいくとは思えません。それは資源や環境の問題であったり人間の欲求の矛先であったり、残る部分と衰退していく部分が当然でてくるでしょう。今の繁栄は期間限定の楽しみと捉えてよいかもしれません。そのことを考えると、一見時代遅れに見えるようなことに魅力や価値観を見出していく懐古主義を営んでいくために手作り製法も、残された人生を豊かに(お金じゃないですよ)過ごしていくために有意義なことだと思って働いています。

 

CIMG2115.JPG最初に一番大物のメガホンマフラーから始めます。

通常はテーパーに削った鉄棒に鉄板を巻きつけながら作りますが、これは端材も含めて1m以上の長さがありますので巻いて作るのは難しいと考え、水押しで膨らますことにしました。

2枚の鉄板を展開図に従って切断し、溶接で張り合わせます。

今回は厚さ1mmの鉄板を使用しますが、成型後に溶接ビードは研磨して消してしまうため、通常より溶け込みを深く溶接しておきます。

CIMG2118.JPG膨らんだテーパーを所定の位置で切断して立ててみます。

製品の長さが77mmありますので、CB92のシートより少し高いです。

マフラーの長さは排気の脈動を利用して燃焼室の充填効率を高める効果がありますので、ノーマル寸法を守る必要があります。

旧車の場合はオリジナルに忠実な外観も必要なので、自分の意思は入れず同じように成型することに没頭するだけです。 

 

 

CIMG2119.JPGメガホンのエンド部分にはテーパーリングを溶接します。後で研磨して溶接ビードは消します。

テーパー状の絞りは排気の抜け過ぎを抑え、反射を起こすための形状です。

50年前からこのようなチューニングの技法が確立されていたのですね。

メガホンの加工はここで一旦停止です。先にエキパイの製作に掛からねばなりません。

その理由は、クローム鍍金仕上げ によってパイプジョイント部の外径が大きくなってマフラーが差し込めなくなるためです。

ラインナップ品のチャンバーなどはテールパイプのジョイント部をマスキングして、鍍金が付かないようにして対応していますが、CB92のエキパイは端まで鍍金されていますので、鍍金後の外径寸法にあわせてマフラージョイントを加工する段取りになります。

 

CIMG2122.JPG先ずは見本のエキパイから曲げゲージを作ります。左右対称ですが、3次元曲げなので両方のゲージが必要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

CIMG2121.JPG曲げゲージを内Rに当てながらパイプを曲げていきます。

炙り加減と力を入れるタイミングは100%勘だけが頼りの手曲げです。

複合Rの距離が近いため、このカーブを成型するには高級な機械ベンダーが必要でしょう。

パーツメーカーさんならCNC加工機により高精度な仕上がりを実現します、というところですが、ここでは無縁の世界です。

 

 

CIMG2125.JPGエキパイの切断、フランジの加工を行って取り付け確認します。

先日作っておいたメガホンマフラーを仮止めして左右のバランスを見ます。

マフラーの位置が問題なければ、エキパイの加工は完了です。

このあとエキパイだけ鍍金処理に廻りますので、それまでマフラーの加工は中断します。

次の仕事が控えておりますので、続編は2週間後ということで。

 

 

 

オートバイに関る仕事をしながら、オートバイ競争の近代史くらいは知っておいたほうが良さそうだ。

そして、その始まりはいつどこか?別冊オールドタイマー誌の記事によると1901年(明34)開催の上野公園不忍池畔だそうだ。主催の大日本双輪倶楽部は自転車競走の団体で、現在のJCFだと思う。この大会は自転車競走の余興として自動自転車の模擬走行に過ぎなかったとされているが、不忍池の外周にトラックが設けられオートバイ競争が行われた公式記録であることを覚えておこう。なんとこの大会はツール・ド・フランス第1回大会より5年も前のことだそうだ。

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現在の不忍池は公園として整備されオートバイ走行はできないが、ここにダートのトラックがあってオートバイが疾走していたことを想像すると興奮してくる。

しかも当時の観客動員数10万人ということで去年のMX日本GP二千人と比較すると、どれだけ民衆の心を掴んでいた大会だったか。

完全な自動自転車単独のレースは1912年(明45)の第1回自動自転車競走会が最初で阪神鳴尾競馬場、大阪明報社主催とのこと。

そして全国規模の選手権大会の始まりは、1925年(大14)第1回MC選手権獲得競走大会で場所は静岡安倍川原トラックで、主催はなんとオートバイ社。月刊オートバイ誌は大正時代から発刊されていたことに驚かされる。日本最古のレース主催団体と称するMCFAJも二輪雑誌モーターサイクリストが創設したものだが、1959年創立なのでMC選手権の方が34年も古いということが判明した。

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現在の不忍池見取り図。縄文時代この辺りは海だったそうで、海岸が後退して自然の池となった。

中央の弁天島を境に三つの区画に分かれる。この外周で行われたレースはダートトラックではあるが、オーバルではないので、そこそこのカーブテクニックは必要だっただろう。

マシンは既に米国で生産されていたハーレーが主流だったと思う。

 

 

第1回MC選手権の有力選手には多田健蔵さんの名前がでてくるが昭和3年にマン島TTレースで350ccクラス15位に入った同氏だと判ったので、当時のオートバイレースに掛ける情熱の大きさは想像を絶するものがある。

 

CIMG1810.JPGもてぎのグッドオールデイズで見たAJS。

多田さんもこれに乗ったはず!

こんなマシンでTTレースに参戦していた模様。

 

 

 

 

 

 

ようやく丘蒸気が走り始めた日本でオートバイ競走かい!

名古屋TTレースや富士登山レースなどが最も古いと思っていた自分の浅はかさが恥ずかしい。

現役の選手はMFJって何ぞやと聞かれたときに説明ができるようにしてもらいたいと思う。「えーとお金払って走らせてもらってる団体」なんて答えないように。

概略はこうだ、先に鈴鹿サーキット造ってしまった本田宗一郎さんがFIMから日本の窓口を作ってくれないと国際大会の連絡先もわからんと指摘されて創設した団体だった。

今ではサーキットに水洗トイレはあたりまえ、レストランやホテルも完備した上で10万人お客さん収容できるスタンド席付き施設を持つ大企業が出資した団体に成長したということか。そのおかげか、観客激減して興行が立ち行かなくなっても大丈夫。

私の実家は瀬戸内なので来島ドックや今治造船など、造船所が近くにあったにも関らず、製造現場を見ることもなく過ごしていました。物作りを生業とするようになってからは、あのように大きなものをどのようにして作っているのだろうと、大変興味が沸いてきます。

戦時中の大型船は物資の輸送を絶つために米軍に攻撃されて沈没させられていました。氷川丸は機雷に2回も当たって爆破されながら生還した只一隻の大型船です。

タイタニック号の沈没の要因の一つは船体の鉄板を繋ぐ、錬鉄リベットの強度不足と言われていますが、そのときの教訓を生かして、厚さ25ミリの鋼板は溶接継ぎ手によるもので非常に頑丈な作りであったことが生死を分けたようです。

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1930年就航当時の1等乗船券の値段ですが、千円で家一軒が建った時代に5百円だったそうです。日本郵船の初任給は70円。

横浜シアトル航路の船旅が如何に豪華であったかがわかります。

欧州の腕利きの料理人を年棒1万5千円で雇って乗船させていたので、料理の美味さが評判で、チャールズ・チャプリンは好んで氷川丸を選んで乗ったという逸話もあります。

一等特別室や三等室、特別食堂室など、船内の様子も見学できるのですが、なんといっても乗り物を扱う身としましては機関室が、興味をそそられるところです。

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デンマークのB&W社ディーゼルエンジンを搭載。

これはエンジン上部のロッカーアームの部分です。長い棒は下の階にあるカムシャフトの動きを伝えるプッシュロッドになります。すなわちOHVということです。

このエンジンの特徴は燃焼室がピストンの上下にあって、下降と上昇のそれぞれの燃焼を発生させて運転しています。

したがってカムの下側にもプッシュロッドを介してバルブ開閉が行われています。

 

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これが中央のカムシャフトの動きを受けるプッシュロッドの先端です。カムの接触部分は別の油圧ポンプから送られるオイルで潤滑されたローラーで受けています。

4気筒を2連装したエンジンで一つのプロペラを回します。

左右に8気筒あって舵の両側にプロペラは二つありました。

 

 

 

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今では展示用にカットモデルになったエンジンなので、クランクケース内のクランクシャフトも覗くことができます。

このような大きなエンジンを組み立てる技術者の腕前に感銘を受けます。

こんな大きなエンジンですが、始動は只1人の機関士が行うそうです。

機関室にはエンジンとは別におおきな発電機や油圧ポンプ、ボイラーやコンプレッサーが整然と配置されており、エンジン始動はコンプレッサーで起こした圧縮空気を燃焼室に送り込み動かすそうです。

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これは操舵室の舵輪です。

航海士は機関室に指令を出しながらエンジンの運転状態を決定していたようです。

即ちアクセルとブレーキは航海士の音声を聞いた機関士が切り替えを行っていたということになります。

こんな貴重な船内の見学をたったの200円で体験できる、氷川丸を気に入ってしまいました。いつまでも保存していただきたいと思います。

 

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ようやくセンター出しマフラーの音量計測です。

先日、マフラー完成後にエンジン始動しようとして失敗しました。

冷間時の初期始動性が良くないエンジンだと思いました。

考えられる要因はバッテリーの過放電、長くエンジン始動しないで放置しておくと漏電して電圧が下がってしまう現象。

もう一つはこのマシン特有ですが、ガソリンタンクの絶縁が悪く、フレームとタンクが金属接触しているため放電して引火することを恐れました。そのため、タンクを外して作業しようとしましたが、燃料ホースのカプラーが外しにくく、壊しても困ると思ってガソリンを抜いてしまいました。エンジン始動時にはガソリン給油して行いましたが、必要な燃圧に達していなかったかもしれません。

真相はわかりませんが、走行する必要はないので別の新品バッテリーを購入して電圧確認してから再トライしましたが、同様に始動せずバッテリーが弱ってきたので中止して、自家用車のエンジンをかけてブースターケーブル繋いでようやく始動できました。

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この車両はアンチグラビティー製のリン酸鉄リチウムイオンバッテリーが装着されています。

同じ性能のユアサと比べると体積で3分の1、重量が4分の1くらい違いますので、ユアサは取り付きませんがブースターで始動するために使用しました。

ブースターで充電しながらセルを回せるので、今度は簡単に始動できました。

そして、排気音は

車検は近接騒音で、最高出力回転数の50%に保持して計測するので

4500rpmで80dBという静かさ、10000rpmでも90dBくらいなので数値は余裕で合格です。

念のためマフラー出口にディフューザーを付けていますが、外しても2dBほど上がるだけなので、好みに応じて外しても問題ないでしょう。

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公道仕様のためテールランプとライセンスプレートのステーが必要です。

最もシンプルな取り付けをデザインしました。

アルミのリヤフレームにボルトオンでステンレス棒のステーを作ってみました。

 

 

 

 

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2?のアルミ板をベースにテールランプとライセンスプレートが取り付くはずですが私の仕事はここまで。あとはオートバイ屋さんにお引き渡しとなります。

 

正月休みの最終日だけ、どうしても行きたい衝動に駆られて見てきました。

CIMG2050.JPG 海運の安全を祈願して命名された船の名前は、大宮の氷川神社を由来としたもの。

操舵室には氷川神社の神棚が祭られています。

三菱重工業横浜造船所建造

この船は1960年から横浜山下公園の埠頭に係留されている重要文化財です。

横浜シアトル航路を238回往復し、終戦後は南方の兵士を帰国させる引き揚げ船として大活躍しました。

普通なら経験できない外国航路の船内に入り、まるでタイムマシーンに乗って過去にタイムスリップした気分です。

日本郵船氷川丸は1930年(昭和5年)就航で戦前に建造された大型船舶の現存する只一隻であるということです。

 

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非常に内容の濃かった船内見学のレポートは、後ほど。

夕方の赤レンガ倉庫とみなとみらいを大桟橋から眺めています。

歴史と大都会が融合した、日本最高の観光スポット。大人になってから一番感動できた一日だったかもしれません。

 

 

 

 

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B&W社ディーゼルエンジン、4気筒を4機搭載しており、2機ずつで一つのプロペラを回す構造で、舵の両側に二つのプロペラがあったはずですが、係留と同時に取り外され

舵の下部も切断されて航行不能になっています。

その機関室も見学コースに入っており、じっくり観察してきました。

 

大晦日にジョイントは完了していましたが、過労のためか正月早々に寝込んでしまい、3日から再開です。

CIMG2016.JPG左右のエキパイはマフラーの前で集合されています。

しかし、マフラーが固定されているわけではありませんので、リヤフレームに取り付けのためのステーを新設します。

リヤバンクのエキパイはフロントバンクのエキパイと等長とするため2回Uターンして長さを稼いでいます。

 

 

 

 

CIMG2018.JPGセンター出しマフラーの全容はこのとおりです。 

アルミとチタンの複合で、総重量2.2kgまるでレーサー並みです。 

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カウルをセットしてマフラーとの整列を確認してみます。

タイヤセンターとマフラーの芯を合わせるようにステーの位置決めをします。

FRP製カウルの位置は必ずしも車体中心と合っているわけではありません。取り付け穴位置を加工して中心になるように変更します。

 

 

 

 

CIMG2021.JPGここまで来れば、あと一息なのですが、マフラーのラバーマウントのための部品を発注しなければなりません。

来週まで部品屋が動きませんので、完成は来週に持ち越しですが、残りの加工は明日一日で終了です。

 

 

 

 

 

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マフラーのマウントが完了したのでリヤクッションフルボトムさせて、タイヤクリアランスを確認します。ショックのストロークを変更して対応しました。

ノーマルはオフオード車なのでロングストロークですが、オンロードならこれくらいのストロークで充分な気がします。

 

 

 

 

 

 

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マフラー取り付け業務完了しましたので、音量測定のためエンジン始動を試みましたが、残念ながらバッテリー電圧不足で始動できず、バッテリーチャージャーも持ち合わせておりませんので、後日電圧を復活させてトライしたいと思います。

これは公道走行可能なレベルに仕上げる目的なので、ライセンスプレートとテールランプのマウントステーも作らなければなりません。

あと少しですがリヤフレームに留められるスペースが殆どないので悩んでおります。

なかなかはかどりませんので、小出しにします。

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センター出しのマフラーは、こんな形状にします。

タイヤクリアランスの関係で横置きにします。

これが出来るとリヤフレームの変更内容が決まります。

年内に2つのエキパイの取り回しを行いますので新年早々にジョイント完了するはずです。

正月も遊ばないで仕事、仕事。

 

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リヤショックのスプリングコンプレッサーも自作です。

レーサーのショックはスプリングアジャスターを緩めれば簡単にスプリングが外せるので特殊工具は必要ありませんが、これはアジャスターを全部緩めてもはずれません。

特殊工具は工具店で購入できますが、私は買ってきません。自作にこだわります。

その理由はコスト削減のためです。「ワンオフのわりに価格が安いですね」と言われることがありますが、こういうことをして出費を抑えているんです。

これの場合は、充分元を取ったシャコ万とスクラップの鋼材で総額、数百円でしょう。高い特殊工具を買ってくる気はありません。他にもエンジンメンテナンスならケースプーラーやクランクシャフトインストーラーなど全部自作です。コストが安いだけでなく、用途に合わせて作っているので使い勝手がいいのです。

ようやく取り掛かる時期がきました、SXV550。アプリリアのVツインです。本当はモタード車ですが、依頼されたカスタム屋さんでロードタイプにモディファイされています。 CIMG1998.JPG

実は、電話でマフラー製作の話をいただいたときは、車両の状態が分らず、お引き受けに至りませんでした。

詳細が不明な状態で、出来ますとは返事ができないからです。

そこで、電話とメールのやり取りで段々と状況が見えてきました。

リヤサスのリンクを変更して車高が下げられていること、ノーマルのマフラーが取り付かなくなっていること、リヤバンクのエキパイが短く延長しなければならないことなど。

ちょっと厄介なことになりそうだったことと仕事も2ヶ月ほど溜まっていて、係っているとますます遅れてしまうことになると思い、受託の返事を保留していました。

そうすると、無理な部分を理解していただいたようで、やり易いようにリヤ廻りのジオメトリーを変更しても構わないということで了承いただき、車両持込みしていただくことになりました。年内に完了することは不可能なので、材料の手配はしておいて来年に持ち越しということになります。

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モタード車のノーマルマフラーはフェンダーを兼ねた箱型のサイレンサーに2本のエキパイが差し込まれた形状です。

リヤショックのスプリングを外してサスをフルボトムさせて、スペースの確認です。リンクで車高下げた場合は、車高が下がった位置からフルストロークするのでタイヤとフェンダーのスペースが無くなってきます。

この隙間にセンター出しのマフラーを取り付けるなどということは不可能なことがわかります。リヤフレームを改造してマフラーのスペースを確保することから掛かります。

来年の初物になると思いますが、続きはまた来年ということで。

11月25日所沢の航空発祥記念館の前に2台のコンテナに載せられて展示用の航空機が運ばれてきました。アメリカのPOF(航空博物館)所有の現存する飛行可能な唯一機の零式戦闘機の来日です。

コンテナの1台はエンジンと主翼、機体前半分。もう1台は機体後ろ半分を積載しており、展示場の前で降ろされ、組み立てられました。組み上がった機体でエンジン始動確認後、格納庫である展示場に納められた実物を同館にて3月末まで一般公開されています。

同機の正式名称は海軍零式艦上戦闘機五二型と呼びます。1944年6月にサイパン島で米国海兵隊に無傷の状態で捕獲されて民間に払い下げられたそうです。 CIMG1996.JPG

通称ゼロ戦ともいいますが、実戦終了から70年近く経っても、おそらく日本人で知らない者はいないと思われるほど有名な飛行機ですが、その実物を目の当たりにできる貴重なチャンスを逃すわけにはいきません。

私の注目するべき目的は二つ、当時最速と言われたエンジンと超々ジュラルミン製の機体です。

 

 

 

 

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群馬県太田にあった中島飛行機製の栄二一型エンジン。

14気筒星型エンジンは1100HPで最高速度564.9km/h、航続距離1920kmというスペックです。

装甲板や防弾ガラスを持たない攻撃専用の機体が設計の思想を表しています。防護能力の無い機体はグラマンに狙われて被弾したなら助からないことを意味します。助かるためには戦闘に勝つしかありませんでした。総重量1800kgという軽さと高出力エンジンのおかげでラバウル島からガダルカナル島の片道1040kmも楽々飛行して戦闘できたという驚異の航続距離を誇っていました。

中島飛行機の技術者は敗戦後7年間航空機の開発を禁止されたこともあり、富士重工に移動して自動車の開発者として貢献したといわれます。チューニングで有名なPOPヨシムラ氏も中島飛行機の整備士であったことは有名ですね。

リンドバーグが大西洋横断飛行に成功したのは1927年ですが、ライト兄弟の初飛行は1903年ということですから航空機の歴史は正に100年、自動車の方が少し長いですがオートバイよりは歴史が長いのです。しかも日本の航空機技術が第二次大戦まで世界最高水準であったことも興味深い史実だと思います。

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機体の全容が目の当たりにできますので板金の手法が想像できます。この様な機体を戦時中に一万機以上も製造した能力に感心します。機体の設計者は三菱重工の堀越二郎氏ということで、日本初の旅客機YS11も同氏の設計です。

空気抵抗の少ない流線型の機体が戦闘能力の高さに貢献したわけですが、低燃費で高速で飛行できる現代の航空技術の基礎になっていることも伺えます。

視認性を重視した立ち上がった風防の中で搭乗員一名の兵隊さんが、どのような気持ちで空中戦を戦っていたかということを思うと同情と尊敬で胸が締め付けられるような気持ちになりますが、ゼロ戦の搭乗員は何千人もの航空士官学校のなかでも25名ほどしか選ばれない精鋭だったということで、撃墜戦死された人意外は終戦後も生き延びられたということが幸いです。 CIMG1984.JPG

館内は他にも展示物が多く、一日で観るには時間が足りません。

これはヘリコプターのエンジン部分です。

カーチス・ライト製10気筒星型エンジンです。エキパイが集合になっているのが面白いですね。サイレンサーは勿論ありません、すごい爆音がするでしょうね。

旧式のエンジンはレシプロが多いですがタービンシャフトエンジンもあって基本的に空冷ですが排気温度を冷却するためにエタノールと水をタービン内に噴射するなど、ガソリンエンジンには無い技術も解説されていて興味深いです。長いこと生きておりますと色々なことがあって面白いですね。

 

観覧中の親子の会話が気になりました。5歳くらいの男子と40前後の父親でした。

父「この飛行機でアメリカと戦ったんだ」  男子「どっちが勝ったの?」

父「日本は負けたんだよ」  男子「・・・・・」

男子の思ったことは想像に任せるしかありません。ヒーローは戦いに勝つものです。負けた方が悪者だと思うでしょう。この子は日本が負けた、イコール日本が悪かったのだろうかと思ったでしょう。

勿論悪かったのは軍部であって国民が悪かったわけではありません。または、こう思ったでしょう。

「負けたのにどうして日本は平和なんだろう」

その答えは、何十万人の民間人と兵隊が犠牲になって間違いに気が付いたおかげで、日本は戦争に参加しなくて良い国に変わったからです。

もし、あの戦争で勝っていたなら、軍隊は今でも存続していたでしょう。

私らの年代の親たちがギリギリ戦争体験者です。少し下の世代になると身内に体験者がいなくなります。実際に起こったことを伝えられる人が段々いなくなることを危惧します。

そんな戦争体験者が綴った書物が出版されていますが、私の心に残っているのは、特攻に出撃して生還した兵士の話です。非常に偶然が重なって、撃墜されて海に落ちた際、爆弾が爆発せずに助かり米軍に助けられ捕虜になったそうです。引き上げられた艦上で米兵は親切に濡れた軍服を乾かしてくれたり食事を与えてくれたりしたそうです。

その時に尋問役の米兵が日本語で「私たちは人を人として扱わない人種と戦っているのです。私たちは人を人として扱います」と言ったそうです。真珠湾に奇襲攻撃を掛けて勝てると思った軍部の間違いは、最初から結果の分っている戦いを仕掛けたということでした。多大な犠牲を払って安全になった国で生きていける幸運はいかなる歴史の下に築かれたものかを伝えていくことが必要だと感じます。

実際に出撃した人たちは大正生まれの若者です。終戦時に19歳から33歳の人が大正生まれですから、戦争体験者の生存数が段々少なくなっているのです。私の父親は15歳で終戦を迎えましたが住友重機の軍需工場に学徒動員で、銃弾や飛行機の車輪を収納するモーターなどを旋盤加工する仕事をしていたそうですが、自宅にラジオが無かったために終戦を知らず朝、工場に出勤したら上官から「戦争は終わったから帰っていいよ」と言われたそうです。

そんなことも聞かされたのは最近のことで、貴重な体験も聞こえなくなることが惜しまれるわけです。

そういうわけで零式戦闘機は歴史の証拠として、飛べなくなっても保存して後世に伝えていってほしいものです。

 

 

ようやく2台目のNSR250のチャンバー作りです。製作実績がありませんので、毎回悩むところですが、今回はお客さんの要望で右二本出しのサイレンサーが特徴です。

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89モデルと思われますが外装部品は既に廃盤になっています。フルカウルは全塗装したのかと思っていましたが、じつはグラスファイバーで復刻したものでした。

ノーマルはインジェクション成型なので、裏地の肌が違うことで気がつきましたが、生産されない旧車のために、カウリングを少量生産するメーカーがあるようです。

引き締まったスタイリングが好感をもてますね。

 

 

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アンダーカウル装着のためにチャンバーの取り回しが複雑になります。

90度V型のリヤバンクは右出しに、フロントバンクはUターンして左出しという変則カーブを描きます。

通常左向きにひねったコンバージェントコーンを右向きに変更して右出しのテールパイプに繋げています。元々センタースタンドが無く、リヤサスのリンク位置も問題なく、後ろ側の取り回しは自然な形にできました。

 

 

まだまだ年内はワンオフの製作が続きます。当分の間、工房に篭って仕事していますので春ころまで掛かります。電話も出られないと思いますがご了承ください。

息抜きは必要なので、今日の音楽ネタはコテコテのジャズにロックを融合させて聴きやすい音楽を作ったフュージョン界の功労者、デイブ・グルーシンの立ち上げた演奏集団GRP AllStarsからマウントダンスです。自分はデイブ・グルーシンの演奏を観るのはこれが始めてで感動しました。ギターの神様リー・リトナーも参加されています。この楽曲聴いていると80年代が蘇ってきます。

 

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愛媛の実家に戻っています。自分の部屋の窓から見える四国連峰、この景色が見れるのも、あと20回はないだろうと思うと貴重なものになってきました。

谷間にある集落なので朝になっても、なかなか太陽が見えてきません。なので非常に時間が緩やかな感じがします。

今年はみかんと柿が出来すぎで収穫の時期なのですが82歳になった父親の手伝いをしておこうと思い帰ってきました。

 

 

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本家の畑を買い取って山の方にも畑があります。柿、柑橘類、栗など果物は収穫したら形のよいものは農協へ出荷して、残りは家族や近所に分けて食べます。

家で食べる野菜は全て自家製なので買ってくることはありません。

果物は出荷できても、値段を聞くと、とても生活していけそうにありません。肥料や消毒で経費が掛かりますし、雑草が生えないように手入れも必要なので山での農作業は重労働で、農家の人はえらいと思います。

高圧の電線が仕掛けてありますが、イノシシが畑の土を掘り起こして作物を食べてしまうので防護のためです。最近は、おサルが山から下りてきて果物を食べるそうです。田舎暮らしは野生との共存です。畑だけではありません。近所の川で漁師さんが獲ってきたカニも分けてもらって食べました。子供のころは網で獲って、おやつにしていたやつです。

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近くの郷土博物館にカブトガニが飼育されています。生きたやつを見れるのはここだけでしょう。

私らが生け簀に近づくと砂の上を這って近づいてきました。人にはなついている感じです。エサがもらえると思ったかもしれません。

甲羅の前方に二つとおでこのあたりに一つ、目があって、しっかり前を見ながら動いているのです。

 

 

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愛媛は二十歳まで住んでいましたが、あまり観光地には行ってないです。東京の人が東京タワーへ行かないのと同じです。

今は田舎が観光地なので珍しいと感じます。歴史的にも有名な道後温泉本館です。

この構えで温泉も営業しているのですから貴重ですね。絶対保存してもらいたい建造物の一つです。不思議なタイムスリップが味わえますよ。

 

 

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松山市街は路面電車も走っているのが、ここの風情です。

伊予鉄路面電車の始発は道後温泉駅です。駅前の格納庫に坊ちゃん列車の一号機が展示されているかと思ったら

なんと明治時代の制服を着た機関士や車掌が乗り込んできて、エンジン始動しました。

勿論、石炭燃料の蒸気機関です。

 

 

 

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そして、格納庫からバックで営業軌道上に移動させて、駅のホームに出発です。

展示用だと思った、坊ちゃん列車は実際に営業運転してお客さんを乗せて走っています。

こんなレトロな乗り物を保存して動かしている愛媛県人の資質に誇らしく思えた瞬間でしたね。町がどんなに近代化されようとも先人たちの知恵や技術といったものを忘れないようにしていくことが、そろばん勘定だけを追及しては衰退していく現代人には必要なのではないかと思います。

グッドオールデイズの日にお預かりしたマシン1台。1959年型CB92です。

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発売と同年の浅間火山レースのライトウエイトクラスで18歳の少年、北野元選手がワークスレーサーたちを抑えて優勝したことにより人気を博したモデル。

64年まで15000台ほど生産されたそうで、今でも世界中にこの希少なマシンを保存しようとする人たちが大勢おられます。

オーナーの沖さんもそんなエンスージアストの1人です。

 

 

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お預かりした目的は、この車両に装着されたレース用マフラーのレストアのためです。

なかなか北海道から持ってこられるのは大変で、もてぎのイベント会場で待ち合わせて実現しましたので、納期も来年年明けくらいで良いそうです。

実は、北野選手が浅間で乗ったマシンを沖さんがレストア中で損傷の激しいマフラーの部分を私に託していただきました。

車体はこれと同型式なので治具代わりというわけですが、綺麗な車体で取り扱いは厳重注意ということになります。

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マン島TTレースを走った谷口尚巳さんのサインがサイドカバーに書かれています。

やはり自分の青春時代のオートバイは忘れられない思い出があるのでしょう。

世の中がどのように変化しようとも、その時代を生きた証としてオートバイがなくてはならない存在なのだと感じます。

 

 

 

 

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通称ドクロタンクとよばれるニーグリップが絞られたデザインのタンクはアルミ製。

大径ドラムブレーキのホイールハブはマグネシウム製。

実用車のようなボトムリンク式サスペンションやニーグリップのラバーなど当時の雰囲気満点のスタイルですが、ホンダとして最初のスポーツモデルなのであります。

 

 

 

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割りと単純な形状と思われがちなメガホンマフラーですが、実は非常に難しいのです。

なにしろ全長70mmものテーパーですから手で巻くのは殆ど不可能でしょう。

エキパイも排気ポートが外向きなのにエンジン下部で車体と平行になる3次元曲げが必要となりますので、高度な手曲げテクニックがないと難しいでしょう。

ちょっと先の作業になりますが今から思案中というところです。

後日マフラー製作レポートすることにします。

 

CR誕生50周年ということで世界初のCRミーティングがツインリンクもてぎで開催されました。

CRとはカブレーシングの略称で、クラブマンレース出場に合わせて製造された市販ロードモデルの車名に使われました。今年はツインリンクもてぎ開業15周年ですが、インディー撤退ということで早くもオーバルコースは使用休止になってしまいましたが、スズカサーキットと並び、国際レーシングコースとしての設備の豪華さには圧倒されます。企業の収益で一般参加できる施設にこれだけ還元したメーカーは他には無いと思います。

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CR110レーサー。

50ccクラスの市販レーサーです。

私も本物はもてぎでしか見たことがありません。

 

 

 

 

 

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珍しいマシンも多数展示されていました。

クライドラー50ccレーサー。オートバイ雑誌でしか見たことがなかったので驚きの光景です。

 

 

 

 

 

 

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生憎の雨がサーキットに打ちつけるコンディションでしたが、この日のためか日ごろからマシン作りに精を出されて、惜しげもなく雨のロードに走りだしていきました。

車両展示とレース形式の走行会で多くの自慢のレーサーを披露されていて、只ならぬ情熱を感じます。

 

 

 

 

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AJSですかね。

このマシンに代表されるようにエントラントも私らより年配の50代、60代の人たちが多かったように見えました。

若者抜きで遊ぶと言うか、若い者には無い老練さがここにはありました。

こんなマシンも実動なのが驚異です。

 

 

 

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このイベントの目玉はRC146とRC149のデモンストレーション走行でしたが、豪雨のため残念ながら中止となってしまいました。

そのかわりパドック内でエンジン始動して19000rpmのサウンドを聞かせていただきました。

146は125cc4気筒、149は125cc5気筒で最高出力35PSを20500rpmで発揮するそうです。

展示車はL・タベリが乗った優勝マシンです。

 

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デモ走行担当する予定だった宮城さんと菱木さん。

今回は空ぶかし担当でした。

11000rpm以下ではエンジンストールしてしまうためアクセルワークはシビアだということです。

最高回転はエンジンを守るために控えて19000rpmまで回していただきましたが

F1に似た甲高いサウンドでしびれました。貴重な体験だと思います。

 

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小樽から参加の沖さんの愛車SS50です。このマシンを故隅谷守男さんが売って欲しいと頼んだそうですが、売ってあげなかったというほど貴重な物です。

雨の中奥さんがサーキット体験走行されたはずですが無事だったでしょうか。

この日のために峠で練習されてきたそうです。

このクルマ、新車購入のまま、何も変更されてないそうで、40年以上この外観を維持し続けているという奇跡の逸品です。

グッドオールデイズの参加車両は私の年齢(49歳)をもってしても見たことがない物が多く、仕事柄、古いマシンのマフラー製作も頼まれることがありますので、実物を目に焼き付けておく絶好の機会なのであります。

 

 

 

 

 

 

バックオーダーは1ヶ月分残っていますので、社外品マフラーの修理は優先的にはできません。2ヶ月以上お待ちいただいているお客さんの注文がありますので順番に進めております。

不運にもマフラー壊してしまった場合は、新しいものに交換されることをお勧めします。

また実車は殆どありませんので取り付け確認などが必要なほど変形している場合も保証できないことをご了承いただきたいと思います。

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カーボン樹脂製のエンドキャップが割れてしまって交換が必要ですが

補修パーツもありませんので、鉄板で作って代用します。

 

 

 

 

 

 

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ビレットパーツのマウントステーですがリベットが外から外せない構造でしたので、ボディーを切って内側のフランジを削除して外しました。

マウントステーの面積が小さいので加重を受けるとボディーに食い込んでしまう難点があるようです。

 

 

 

 

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チタン材は非常に高額になりますので、アルミ板でボディーを作って代用します。

修理というより半分製作という形になります。

メーカーから補修パーツが販売されることが理想だと思います。

 

 

 

 

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マウントステーの取り付け位置は全く不明なので実車をお借りしてマーキングしてから取り付けることにしました。

今回は隣の川越市在住の国際A級ライダー松本耕太選手のガレージにお邪魔してきました。

彼はお父さんの会社で働いているのでお給料でチャド・リードと同仕様の前後サスペンションを購入してCRF450Rに奢っています。モトクロスは気が向いたときだけ乗るというお気楽モードが信条のようです。レース出てもお金になりませんからね。

無駄なことはやってみる。そうすればわからないことが見えてくるという例です。

ちょうど10年前、レースで上腕骨折って仕事ができなかったころに企てた改造マシン計画。YZ426とCRF450の初期型以外に4ストモトクロッサーが存在しなかった時代、ミニモト用の4ストエンジンを検討していたところ、排気量2倍の法則に従い、2ストの85ccの2倍は170ccということで、125エンジンの改造で170を作ろうと計画しました。

ベース車として選んだのはTTR125でボア、ストローク 54.0×54.0。このボアを最大限に拡大したら幾つになるかということ、ピストンリングは量産純正品を流用するために機種の選定を行った結果。

最大公約数は62.5mmになりました。その結果、62.5×54.0というオーバースクエアになりました。排気量は165.6ccで圧縮比13.0:1という高圧縮エンジンです。

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足周りと車体のディメンションはCR85です。フレームを改造してエンジンスワッピングしています。タンクシュラウドはCR125用でオイルクーラーとCDIユニットが左右に振り分けて装着してあります。

エンジンのボアアップと車体作りを平行で進めて行きましたが、新規に装着したFCR28φのキャブレターが思わぬ苦労を招きました。

FCR28のTTR125に装着した例が国内にはなく、標準のジェッティングオーダーも皆無の状態でしたのでMJ、SJとニードルを複数取り寄せ手探りでキャブセッティングを決めていく作業が待っていました。このキャブレターは販売状態で走行すると、アイドリングは不能で加速中にエンジンストールしたり、走行不能なくらいセッティングが外れた状態だったのです。

大体、取り付けから問題でインテークとエアクリーナーに繋がるアダプターを製作し、強制開閉のアクセルワイヤーも付属してないので、YZ426用のワイヤーを切り詰めてタイコをハンダ付けして取り付けました。なんとか平地で走行可能な状態になりましたが、今度はギャップ通過後に息つきが起きてしまうので調べたら、MJ、SJ付近をカバーするバッフルプレートが付いていないことが原因でガソリンが踊ってしまうことがわかり、バッフルも製作しました。初めて使うということは誰からのアドバイスも得られませんから全て自分のノウハウで解決するということです。

ボアアップしたことによる問題は次々に起こりました。その前にエンジン特性はどうであったかというと、非常に低中速トルクが上がっていて、まるで別物のエンジンですが、高速はノーマルより回りません。重くなったピストンのせいというより、上がり過ぎた圧縮比のために回転上昇を抑えられている感じです。

最初の問題は2時間走行程度で来ました。オイルクーラーが熱くなっていない。即ち、オイルポンプが機能していないと思いました。そして間もなくシリンダーから異音が出てきたので、走行を止めて持ち帰りエンジンの分解点検を行ったら、なんとピストンピンが抜けて片側だけボスに刺さった状態でした。ピストンピンがクリップを打ち抜いて飛び出してきたのです。折れたクリップの破片がオイルポンプのローターに食い込んでオイルポンプを不能にしていたのです。

ピストンは4個、スリーブは2個作ってありましたので、壊れた部品は直ぐに交換して再トライしましたが再び同様な症状が出ていたので、ピストンピンが抜けてくる原因をコンロッドの剛性不足と判断し、強化コンロッドの製作に着手しました。クロモリ鋼を熱処理して硬度を上げ、断面積を増したコンロッドをつくり、クランクシャフトに組み込みました。

思惑どおり少し寿命は延びましたが、欲がでてきて高回転を改善しようとセッティング中、エンジン全開で回していたときに大破させてしまいました。ピストンがピンボスのところで割れてヘッドはバルブに衝突し、ピストンの無くなったコンロッドがスリーブを直撃して終わりました。

こうしてφ62.5のピストンが実用に耐えないということを証明する形となりました。メーカー純正品の実用強度が充分にできている裏には量産される前に数々の耐久テストと改良の繰り返しによって実現していることを改めて思い知りました。

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FCR28装着のエンジン部分。ワンオフのエキパイやブレーキペダルはエンジンスワップした車体には必須アイテムです。CR125のシュラウド装着のため、専用のアルミタンクも製作です。

ボアアップエンジンは3個のピストンとクランクシャフト1本、スリーブ2個を壊した時点で中止しました。部品代30万円くらいが授業料となりました。

エンジンはノーマルのシリンダーとピストンに戻して、しばらく乗りましたが純正のレーサーより遅い車両は直ぐに飽きてしまい、それぞれのCRとTTRの車体に戻されて売却されましたので、TTR160の実車はこの世に存在しません。

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拡大可能なボアの限界はシリンダースタッドの内側の円ではありません。タイミングチェーンの穴のほうがスリーブに近いため、ヘッドガスケットのチェーンホール側の幅が3mm程度残るくらいです。

鋳鉄スリーブの板厚も2mm程度になりますのでスリーブの剛性も限界です。

写真のピストンのスカート部に肉抜き加工が見えますが、実はピストン後ろ側にバランサーシャフトが存在して、下死点で干渉することがピストン完成後にわかり、削ったものです。ノーマルだと、勿論当たらないわけで、ギリギリの寸法で設計されているわけです。

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点検により、亀裂発見されたピストン。

ピストンピンボスの横に(矢印付近)亀裂が確認できます。

このまま使い続けるとピストンが上下に分断されてしまうことになります。

世の中にはもっと大きなピストンはいくらでも存在するわけですから、ピストンピンボス周りの肉厚不足か材質不良か熱処理の問題か、いずれにしてもメーカー並みの開発費を投入しなければ分らない案件であると思います。

2スト全盛期は老舗のチャンバー屋さんが沢山ありましたので、選り取りだったと思います。2スト全廃の今では入手困難になってしまったようで、今頃になって初めて作ることになりましたNSR250用チャンバーです。

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左右非対称のチャンバーなので2種類の型を作らなければなりません。

先ずは90度V型ツインの前バンクの方から型を決めてレイアウト検討します。

ノーマルのアンダーカウル装着のため、エキパイのカーブもノーマル同様にしないと収まらなくなります。

その結果、オフロード車のチャンバーよりタイトな曲げカーブが必要になります。

 

 

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前バンク取り付け状態ですが、このようにクネクネ曲がっています。

このあと、後バンクからのエキパイのレイアウトを検討するのですが、ラジエターとシリンダーの隙間を通って右側に出てくることになります。

エキパイのクロスは過去最高の難易度となるでしょうが、長年の経験で決めていきたいと思います。

 

 

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後バンクのエキパイは前にラジエター、下に前バンクのエキパイが干渉するので狭い隙間を数ミリの隙間を空けて通っていきます。

これでクロス部分の取り回しが完了しましたが、テールパイプとサイレンサー2本の製作が残っていますので完成は来週に持ち越しということで、今週はここまで。

 

 

 

 

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パイプ本体が出来たとしても完了には程遠いです。

サイレンサー2本作ってテールパイプの曲げカーブを決めて、サイレンサーの取り付けバランスを見なければなりません。

最初は溶接されていないパイプを手で持って取り付けバランスを確認しますが、離れて見ることができないので、目見当だけが頼りです。

接合部にマーキングして溶接して再度取り付けて確認という作業を繰り返します。しかもアンダーカウルも脱着しながらということで

作業時間は刻一刻と過ぎていきますので、お時間の約束をしても守れたためしがありません。

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ひとまず取り付け完了しました。カウル装着すると全部隠れてしまいますので、この状態で撮影です。

今回も初めて作るチャンバーでしたが、製作するのに必要な図面やモデルも無しで白紙の状態から取りかかるのです。

しかも1週間くらいで仕上げないと商売になりません。他の仕事全部止めていますからね。

今回低い姿勢での作業が多く、無理な体位で腰痛が始まってしまったことが余計な悩みです。体の老化現象が確実に忍び寄っています。あと幾年続けられるか体力だけが頼りの仕事です。

先日、地域の盆踊り大会があって、今年役員をさせられていますので設営やら模擬店の手伝いにいってきました。このへんはホンダOBが多く居住されている場所で、定年になったOBの話を少し聞きました。

早期退社で退職金と厚生年金をもらって、金銭的には余裕がありそうですが、退職後の生活のことや在職中の職務の辛さなどを考えさせられ、どうしても、自分の立場と比較してしまうのは僻みというものでしょうか。

 

私は言い訳をしなければなりません。これで許されることとは思っていませんが、競技者、製造者、顧客などの立場を考慮した結果このような処置をとることにしました。

マフラーの製作依頼を受けて順番に作業を進めていますが、手作業のため2ヶ月程度お待ちいただいている状況ですが、突発で頼まれる依頼に対応しなければなりません。

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レース中のアクシデントでマフラーとサブフレームが曲がってしまい、タイヤがマフラーに擦りながら走行した結果このようになりました。

折れ曲がったジョイントパイプ、切れたバンド、エンドキャップ割れ、が損傷箇所です。

パーツを取り寄せて交換したらどうか?と言いましても高価で買えないと言います。

しかし、スペアの新品マフラーは来るということなので、これに金を掛ける気は無いということです。

それならば、金が掛からないように修理方法を考えなくてはなりません。金は掛けませんが、時間は丸一日掛かっていますので、その分お待ちいただいているお客さんの仕事が遅れるということです。時々、突発の仕事が入りますので作成した工程表の通りに予定が運ばないことが言い訳の内容です。

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ここが折れ曲がったジョイントパイプ部分ですが画像は炙り戻した後です。若干のシワが残っていますが、マフラーの向きは正常に修復できました。

曲がったサブフレームも正常な位置に戻して取り付け状態を回復しておきます。

 

 

 

 

 

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割れたエンドキャップはプラスチック製です。

このパーツは単品で購入できないそうで、マフラーASSYで8万円掛かるということで迷わず製作です。

コストを抑えるため鉄板で板金製作です。

仕上げはつや消しブラック耐熱塗装です。

 

 

 

 

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擦り切れたカーボンバンドは単品購入できるらしいですが1万2千円掛かります。

ここもアルミステーとステンレスバンドを作って代用です。気に入らなかったら部品発注してください。

オリジナルを見たことが無い人は改造したことが分らないでしょう。

07年を最後に生産中止になってしまったCR85ですが、ここに保存されようとしている1台があります。

05モデルを私も所有していましたので、チャンバーとサイレンサー、アルミサブフレームなど作っていました。MFJ公認レースではサブフレームの純正以外の使用を禁じていますので、趣味的使い方が目的です。中古で入手したサブフレームが歪んでいたらしくシートが取り付かなくなっていたのを修正に持ってこられた車両です。

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サブフレームの歴史は83年モデルCRシリーズ125、250が最初です。それまではシートレールがメインフレームに溶接されていましたから、クリーナーBOXの脱着性が悪かったり、シートレールが大きく曲がったときは直し辛かったでしょう。

アルミサブフレームを初めて作って一般向けに販売したのはトライアラーRTL用で、川越街道沿いのホンダショップ和光で扱っていました。

製造はドリーム・トキで、CR用も作っていて神戸のワールド零パワー(杉尾良文さんの店)でも扱っていました。

それ以外ではアルミサブフレームは成りを潜めていた感じでしたが、MFJレギュレーションで使用禁止では現役レーサーはレースで使えませんから仕方ないでしょう。

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なんと、この車両は我社のチャンバーとサイレンサーもチョイスしていただいてます。

サスペンションもブリッツ・シュネルでモディファイされているようで、大人のミニモトという感じに仕上がっています。

2ストCRは段々部品が無くなっていき、現在レースで乗っている人もいずれは、別の車両に乗り換えていくことになりますので、いつか誰も持っていない時期が来るでしょう。

そのときに本当に貴重な1台となっていることでしょう。

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苦労して作ったサブフレームもカバーをつけてしまうと、殆ど見えなくなってしまうのが残念なとこです。

 

これは30年前に高専の同級生に撮ってもらった写真です。場所は松山オートテックの駐車場

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82年このころは昼間は学校、夜はクラブでバーテンのアルバイトやっていて、親に内緒でCR125の中古車を買って練習していました。このころでモトクロスは3年目でしたからモトクロス始めて33年も経ちます。

このあとコースで前転して初めて骨折を経験するのですが同級生と軽トラックで来ていたので帰りは助かりましたが、骨折を親に報告するのに焦りました。「階段から落ちた」とか嘘をついて騙しました。

親にバレないようにしないと止めさせられると思っていたので必死でした。

勉強もしないでオートバイの練習をするなどという行為を認めるような家庭ではなかったのです。

体力だけは無尽蔵かと思うくらいありましたので学校が終わって、毎日7kmくらいランニングしてからアルバイトに行っていました。今では当時の2割くらいしか体力も柔軟性も残ってない感じなのでモトクロスするのも相当疲れます。従って仕事に差し支えないようにあまり乗りに行かなくなってしまいました。

会社員辞めたころから転落人生で、自営業は定年はありませんが、退職金も厚生年金もゼロですからいつまで働けるかが、老後の生活に係ってきます。あと10年で高齢者と呼ばれる年代に突入しますので気力を強く持っていかなくてはならないと思っています。

そういうわけで、また古い音楽ですが、このジャンルの曲が最強であると思っているのでFIGHT MAN

'>野呂一生と渡辺香津美が一緒にやるなんていうのは2度とないことなので、これは残しておかなくてはなりません。

しかし野呂さんのギターはカッコイイ、どうしましょう。

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NSR250R 89モデルです。これはチャンバー製作のためお客さんに持ち込んでいただいたものですが、私が会社員時代に新車で購入して乗っていました。

2年ほど通勤やツーリングで使用しましたが出張が多くなり、オートバイとも不縁になりがちで段々乗らなくなり手放してしまいました。

あれから25年も経つのに、このように綺麗に保存されている人がいることに感心します。

 

買いなおそうと思っても、この年式は高額になっていることと、純正部品も絶販が多くなってきていますので止めておきます。チャンバー製作記は後日(1ヶ月ほど)掲載することにして

今回の題材はこれです。

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純正のサイレンサーですが、この何気ない部品に非常に高度な鍛造技術が使われています。

このボルト締めのフランジ部分と筒が一体成型であること、この製法が想像できるでしょうか。私は別の部品製造の打ち合わせで某鍛造メーカーへ出張したときに、この部品を見つけました。ホンダが発注するサイレンサーのメーカーは別にあるのですが、その会社から手配された2次メーカーだということです。

一般的には認知される企業ではありませんが鍛造専門として自動車工業界を支えている重要なスポットにあると思います。当時の打ち合わせの目的は、設計からは図面が出され、購買部でメーカーを選定して発注する、製作所では部品を受け入れて組み立てる。という自動車製造の流れの中で部品メーカーと受け入れ側の取り決めを行っていないと、担当が別々の人間が行っているので勝手に作られると量産が成り立たなくなるためです。

搬入の何週間前に発注するとか、ロットの大きさ(一回に製造する数)などは購買で取り決めします。私の担当は受け入れる部品に不良が混入しないための取り決めです。不良の検出は検査によって行いますが、製造工程で不具合を出さないことが重要で、そのための重点管理項目はどのようになっているか、現場ではどのように行っているか、実際に確認する必要があります。

そんな製造現場で見てきたものの中にこのサイレンサーのような一体成型があったわけですが、特殊な金型と大型のプレス機を使って、ビレット(仕込み重量と形状を管理された材料)を金型に押し込み、筒の部分は金型の隙間を滑りながら伸びてくるという、想像を絶する塑性変形を伴います。

通常は冷間で行うようですが、このような変形抵抗の大きいワーク(製作物)は必要におうじて加熱炉で温めて柔らかくしてから鍛造します。ここで、非常に高荷重で金型と材料が滑って変形していきますので金型と材料には特殊な潤滑材も塗布されています。

普通の鍛造はワークの型抜けを考えて「抜け勾配」がついているものですが、これは抜け勾配ゼロなのです。押し出し成型に近い製法であることが伺えます。

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これがエンドキャップ部分ですがフランジを内側カーリングで荷締めて固定されています。

これで非分解部品となるわけですが、ここまでの工程でサイレンサー外筒部分にフランジのタッピング以外に加工はありません。

全て金型と専用機で成型しますので人間の手作業はワークの運搬だけということになります。

品質は工程で作られるもの、人為的なミスや熟練の度合いで製品がバラつくことを防ぐということが量産の考え方でした。

なにしろ切削加工なしでサイレンサーが出来てしまいますので、無駄がありません。こういうことを業界用語で「歩留まりがよい」といいます。厳密にコストが算出され、安価に提供せよという親会社からの要求に応えた形ではないかと思います。

今の私の仕事は全く逆のことをやっています。量産はできないので、一個だけ作る人為的技術が製品の可否を左右します。おそらく量産を経験していないと、こういう発想も起こらなかったでしょう。

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シングルで最大排気量はDR800だと記憶していますが、これは2番目に大きいやつです。車体も大柄でいかにも外人向けな作りです。キックスターターもありません、セル始動なのが唯一の救いです。フルエキゾースト製作の依頼をお引き受けしたのですが、オーナーの境遇を聞かされて大変恐縮して作業に取り掛かっています。

それは、ご自宅が福島の強制避難区域にあるということ。避難先の社員寮に他のオートバイと一緒に移住しておられて、200km以上も自走して我社に車両もってきていただきました。

それを聞いたときに心を打たれました。原発事故がなければ自宅でそのまま好きなオートバイを大事にしながら過ごせていられたはずなのに、こんなことになってしまって・・・。幸い職場は再開されて経済活動はできていらっしゃるようですが、オートバイのことをあきらめないで乗り続けておられることに喜びを感じます。おそらく、大変多くのオートバイフリークが原発の影響を受けて、好きなことを諦めてしまったんじゃないかと察していたところです。

せっかく日本の原発がゼロになったというのに大飯原発は再稼動されるということです。高度成長期以降の日本の経済成長は原発を含めた電力がなければ不可能だったでしょう。もちろんこの経済を維持しなければ、社会保障や高齢者医療の財源が捻出できないということも充分理解できます。

しかし、原発再開に導く政策を決めているのは都市部の便利で快適な生活を営んでいる富裕層であろうということ、こういう人たちは、もう少し田舎に引っ越されて質素な生活を経験した方がいいと思いますよ。浪費している一部の人たちの幸福という名のもとに生活レベルを支えるために大きな犠牲を払ってしまった。なにより、処理困難な核廃棄物を作りつづけ、使用済み燃料プールももうすぐ満杯になってしまうというのに、最終処分の方針も全くきまっていないまま、この経済活動を続けるという動きは確実に将来、大きな災難が降りかかってくることを意味しています。何の反省も改善もみられない、事故の収束も止まったまま、国家のリーダーたちの采配に落胆するばかりです。

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現実は待ったなしです。先送りはできません。

結構仕事溜まっていますので、長くお待ちいただいているお客さんの希望に応えるために働き続けます。

XR650のデュアルエキゾーストは複雑な曲げカーブが必要なのでSUS304のパイプをこれだけの数曲げて、取り回しします。

SUS304は耐熱合金なので800℃くらい加熱しても強度があまり変わりません。手首の靭帯が切れてしまいそうな力を込めて曲げなくてはなりません。

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R曲げ9箇所になります。

溶接つなぎ終わりました。

クロスしたエキパイの製作は通常の1本ものと比べると加工時間が3倍になります。

ところが費用も3倍にはできないというところがこのエキパイの難しいところです。

材料代は現金で仕入れておりますので削減できませんが、人件費を削減して対応しております。

 

 

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ヒートガードも頼まれましたのでアルミ板金で製作しました。

最初はカーボンファイバーで、と言われたのですが我社では樹脂は扱っていませんので外注することになりますが、おそらくマフラー代よりも高額なヒートガードが出来上がってくると思いますので予算オーバーになります。

そういうわけで、これでしたら半日あれば充分なので迷わず実行です。

 

 

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フルエキゾースト完成です。

エンジン始動してみましたが、さすがビッグシングル!セルモーターでも始動にはコツがいる感じです。ホットスターターは付いていないCVタイプのキャブです。

たぶんキックスターターだとこのマシン嫌いになるでしょう。

チョークとアクセルチョイ開けの併用で目覚めました。バッテリーの電圧が命ですね。暖気運転中、エンジンストップして始動不能になって焦りましたが、10Aヒューズが切れていました。結構な発電能力を持っているようです。

ブローバイガス還元装置は取り外し大気開放にしましたのでエンジン回転が軽くなった気がします。ブリザーチューブから排出される圧力がエンジン内部に掛かっていることを考えると馬鹿にできないポンピングロスなのだと思いました。ノーマルの還元装置はブローバイガスをキャッチタンクを介してインテークに戻すしくみになっています。すなわち、エンジンの吸入負圧でケース内の圧力を抜くと同時に未燃焼ガスを再吸入して燃やすという働きをします。この装置を取り外したメリットはブローバイガスに含まれたオイルミストなどをインテークに吸引せずインテーク通路をクリーンに保つということです。万が一装置が故障してもケース内の圧力が上昇してしまうこともありません。

 

 

 

 

マン島の公道レースについて否定的な意見の人もおられるようですが、正しい論理で批判されているということを理解しながら、現代のモータースポーツと交通社会の係わりについて思うことがあります。

批判の要点は競争社会をベースに市場原理主義の縮図としてライダーや観客の命を軽視した観光産業と言われています。これはマン島TTレースの百年間に224名の死亡者を出しても懲りもせず、毎年危険な公道レースを続け、犠牲になった人は自己責任の名の下に葬り勝者を賛美しているどうしようもない人間の集まりと批評されているわけです。

そのように採られてもしょうがない一面はあると思いますが、これは合法で運営されている以上、日本の道路で交通違反をして事故を起こしている人たちからは批判を受ける筋合いは無いでしょう。私個人的には2輪の運転技術に公道やレース場の境界は無いと思っています。同じ技術をベースに道路に合わせて運転しているだけです。運転技術が高いということはレースの成績が良いことと、公道で安全に運転できるということに相関があるはずです。

日本では毎年1万人位、自動車事故で死亡しているらしいですが、自動車業界こそ競争社会、市場原理主義の象徴と言え、一部の顧客からの危険運転により交通事故が起きている現状をわすれてはなりません。少なくともモータースポーツに参加している人は運転技術の向上を目指して練習しているわけで、練習もしてないで道路で危険な運転をされては危なくて仕方ありません。

クローズドコースにおける技術より公道レースにおける技術の方が実際の交通の流れに入ったときに有効だと思います。実際の生活道路で限界の走行ができるのですから、法廷スピードで走ったときの安全性はレースに参加してないドライバーとは比較にならないでしょう。唯、レーサーだって人間ですから僅かなミスや疲労が重なって、レース中に事故が起きてしまったので、これを批判するよりレース経験も無いのにスピードを出す一般ドライバーに対して指導したほうが効果的というものです。

道路を走行中によく見かけますが、安全な車間距離をとって走行しているのに、周りのクルマよりスピードを出して割り込んでくる輩がいます。衝突しないのは周囲の運転者が避けてくれているだけということを理解する必要があるでしょう。上手い人は他人に不安を与える運転はしないはずです。

本題から離れてしまいましたが、公道バージョンのCRF250Xにレーサー用のサイレンサーを取り付けてみました。

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これはお客さんの依頼でエンデューロレースに出るために作ったサイレンサーで、250Xのノーマルより軽いこととパワーも上がっているはずです。

250Xのサイレンサーは米国EPA(環境保護庁)の認定を取っていますが、排気ガスの浄化より、枯れ草に火炎が飛ばないためのスパークアレスターを装備していますのでレーサー用より重いのは仕方ありません。

国内のエンデューロのスパークアレスターは義務付けられていませんので問題ないでしょう。

トレールバイク以外ではMXレーサー用のチャンバーとしては最も長く作り続けている車種YZ85です。80cc時代も含めると17年になります。

現在使用している組み立て治具に年式が書いてあるのですが、02年とありますので10年間同じ型で毎年製作してきたということです。本体のエンジンも01年あたりで、クランクケースやクランクシャフトが一新されましたが、そのまま開発は止まっているようです。 CIMG1179.JPG

YZ85は80時代に比べれば低速トルクもありますが、それでも排気デバイスを持った他メーカーの車種に比べると高回転高出力なエンジン特性です。

このチャンバーのコンセプトは低速から中高速へ繋がるパワーの上昇をフラット化して乗りやすくしてあります。ノーマルでも高回転をキープできる技量のライダーなら速く走れますが、低速コーナーが続いたり、スリッピーな路面では神経質にならざるを得ないでしょう。そういう部分で乗り手を助けてくれるはずです。

サイレンサーにおいては排気抵抗を軽減して軽いエンジンレスポンスを目指しつつ騒音もノーマル以下を実現しました。

これは車両が今でも新車販売されていることもありますが、若年層を中心に扱いやすさが評価されていることで製造が継続できていると考えられます。大体年間10台ほどの注文がありますが、仮にまとめて作るとすると20日くらいで出来ます。1ヶ月に満たない仕事量ですが、10年間継続してきているということで、この企画が間違っていなかったものと確信しています。

4ストのYZ150Fの噂もありましたが、欧米で需要が見込めないと判断されたとも言われていますが、メーカーとしてもミニバイクに250クラスと同等のコストをかけて販売するという暴挙にでる必要もないという冷静な判断の結果です。

しかし、この先10年、20年と同じエンジンを作り続けるとは思えません。時期モデルがどのように変化していくかが興味を持たれるところですが、おそらく20年後私が生きている保証がありませんので、やるなら早くやっていただけませんかヤマハさん。

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元英国皇太子妃ダイアナさん2回目の来日のときでした。90年11月(29才)

当日の朝まで訪問されるVIPの名前は極秘扱いでしたが、自動車の製造現場に王室の方が来られることは非常に異例だと思います。

これも、英国人が自動車の文化に親しみがあり、モータースポーツにも理解が深いことを表している証拠です。皇太子妃をお迎えするために、ホンダエンジン搭載した英国コンストラクター、マクラーレンのレースカーと出来上がったばかりの新型車NSXを、工場の中庭に展示していました。

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これほど貴賓に満ちた女性を見たことがありません。

これから油まみれの機械と部品がひしめいた製造ラインへ視察に入られたのですが、自動車の華やかな部分だけではなく組み立ての過程に興味をもたれたところに、好奇心旺盛なダイアナさんらしさを垣間見ることができます。

これは貿易とか商売の目的ではなく、彼女個人の遊び心と日英友好の標であったと思います。

こんな自動車好きの国民性ですから国内のいたるところにサーッキットがあり、オフロードコースやダートトラックならどこの町にもあるくらいモータースポーツも浸透しています。戦時中の首相チャーチルさんの住居、ブレナム宮殿の敷地内でWRCラリーを開催したとか、アイルランドのマン島では島中の公道を封鎖してTTレースを開催しても何の問題もない国ですから、モトクロスのネイションズを開催するのに、国有か個人所有かわかりませんがお城の敷地を解放して、世界中の元トップライダーを集めてベテランズ版ネイションズも開催しています。

ジェフ・スタントンを追うジェームズ・ダブの迫力あるシーンが7:00あたりで見られます。モトクロス通の人なら他にもお気に入りライダーが見つかるでしょう。

ここのすごいところは、80年90年代のビンテージマシンが当時のようなワークス体制で参戦しているところで、デビッド・ソープやジェフ・スタントンなど英米のチャンピオンライダーの走りもすごいですが、マシンのコンディションも万全体制で車両みるだけでも楽しめそうです。確かこのコースは80年代にWGPで使った場所ですね。エリック・ゲボスが500ccで走っていたころビデオ鑑賞した覚えがあります。

'>動画の最後の部分にあるダニーMAGOOチャンドラーのメモリアルを見て改めて感動しました。

82年ドイツで250cc、83年スイスで500ccに乗って、全てのヒートで1位という、ネイションズ史上パーフェクトモトフィニッシュを決めた唯一人のライダーということで表彰されています。

チャンドラーさんは去年亡くなられましたが、私には忘れない記憶があります。狭山工場に配属されて最初に栃木のテストコースへ出張したときに宇都宮駅前に会社のバスが向かえに来るのですが、バス停で待っていたチャンドラーとジョニー・オーと一緒にバスに乗っていったことです。こんな世界で一流のライダーの隣に座っていくなどという、他愛無いできごとですが運命を感じます。

英国出張中に滞在先のホテルでよく見てました。日本と違ってモータースポーツ関係のTV番組が充実しているヨーロッパ。専門誌でいくら扱っていただいてもメジャーにはなりません。お茶の間でTV観戦できることが必須でしょう。地味な陸上競技の選手でさえ、日本中で有名になれるのはTVのおかげといえるでしょう。残念ながら日本ではスポンサーにつく企業もないので番組制作できないわけですが、世界1のオートバイ生産国でありながら、モータースポーツ作りとなると後進国という奇妙な国です、我が国は。

ホンダオブUKの所在地、スウィンドンから近いフォックスヒルの世界GPです。カストロールの本社もスウィンドン市内にあります。

先ずは1997の125クラスから、私の好きなアレッシオ・キオッディが走っています。この年にtm125でチャンピオン取りました。

 

'>キオッディが好きな理由は小柄なのに125ccで3回世界チャンピオンを取っている速さをもっていることです。菅生の世界GPで本物のキオッディを見ましたが、YZ250Fのシートが非常に薄かったことに感動しました。小さくてもやれば出来る!という証明でした。

 

お次は1998のネイションズです。会場は同じくフォックスヒルですが、雨の影響でマディーバトルとなりました。

ヒート2は全員スタックして登れない坂をステファン・エバーツが唯1人登ってみせた伝説のシーンが1:45あたりで見られます。オーバーオールは当然ベルギーチームでした。

 

'>日本のモトクロスも殆ど雨のマディーコンディションですから、このGPライダーの走りを目に焼き付けて練習に励むといいでしょう。

40代、50代を過ぎたオッサンが集まると昔話を始める習性があることに気付きました。私もその一員であることに間違いないです。

新しい世界には不安な要素(エネルギー問題、自然災害、増税、高齢化、・・・)が山積ですが、過去の思い出は自分を苦しめることもなく、愉快な気持ちにさせてくれることが昔話をする要因でないかと思います。

1979年、私は15歳でした。私が生まれる前年に創立された新居浜高専に第16期生として入学しました。金属工学科、空手道部所属、入学の動機は幾つかあって、専門課程を学べる、全寮制あること、免許取得OK、空手道部あり、でした。2年生に進級したころ、通学生用の駐輪場にボロい自転車が同じ場所に毎日置いてあるのを見て、てっきり卒業生がいらない自転車を置いていったのだろうと思い、勝手に取り込んで乗り回していました。

1週間くらいたったでしょうか、その自転車を寮の前で乗っていたら、上級生に呼び止められ「それは俺の自転車だ!」といって取り返していきました。そのとき初めて自分の過ちに気づきましたが、既におそかったようです。まもなく、同級生から「指導寮生の家田さんが呼んでいる」と告げられて家田さんの部屋へ行きました。

指導寮生とは、下級生の朝の点呼や生活態度の監視を任される代わりに広い個室を与えられた上級生のことです。家田さんは、学生会長であり、空手の極真会館新居浜支部道場の師範代ということも知っていましたので、自転車泥棒の制裁として半殺しにされるのを覚悟して部屋のドアをノックしました。

「入れー」という声がして部屋に入ると、ベンチプレスでバーベルを上げたまま、こちらに目線を向けることなくトレーニングする家田さんがいました。そのままの姿勢で「何で自転車を盗んだ?」迫力のある声に圧倒されながら「す、捨ててあると思いました・・・」明らかに怯えた声で答えるのが精一杯でした。

そして、静かにバーベルを置いて立ち上がり私の正面に来て、正拳が唸りを上げて顔面で寸止めされました。「今度やったら顔潰すぞ」という一言だけで退室を命じられました。学生会長という立場上、体罰という行為を控えたということでしょうが、私は真剣に反省するのに充分なインパクトでした。

高専の空手道部は松涛館流という型を重んずる流派でしたが、組手は寸止めルールなので、実戦空手を習いたいと思い極真会館新居浜支部へ練習にいきました。そして指導員をされていた家田さんから、事件のことは無かったことのように親切に空手のアドバイスをいただきました。本当に強い人は技術だけでなく人間性も磨かれているものだと実感した瞬間でした。

この新居浜支部道場を開設した芦原会館の総裁、芦原先生に直接お会いしたことはありませんが、金属工学科の同級生で山田ユーゾーという男は直接指導を受けたそうで、新居浜支部道場の物件探しに同行していました。芦原先生はヘビースモーカーでクルマの中でも常にタバコを吸っていたそうで、ユーゾー氏が「そんなにタバコを吸って、大丈夫ですか?」と尋ねたら芦原先生は「試合は3秒で終わるからスタミナは必要ないんだ」という先生ならではの答えが帰ってきたそうです。そしてユーゾー氏は高専は3年で中退して大阪でキックボクサーの道へ進みました。

当時青少年に影響を与えた漫画空手バカ一代の第2部、世界制覇編の作者、影丸穣也さんが先日亡くなられたということをニュースで知りました。私たちに生きる勇気と力を与えてくれた、原作のモデルになった芦原先生、漫画の作者影丸先生にご冥福をお祈りいたします。                    押忍

 

'>

極真会館の道場は練習のやりがいはあったのですが、月謝が払えず辞めてしまいました。そのころ、新聞配達のアルバイトはやっていましたが、単車の購入資金に消えてしまっていたのでした。

もうひとつ1979といえば、大事なものがありました。

'> 

この人たち当時20歳そこそこで、このような作品をレコード制作して売り出していたんですね。すごい成熟した人たちでした。いまではありえないメンバーの競演なので語り継いでいきたいです。

 

 

世間は大型連休中ですが、予定の業務が終了していない弊社はエンドレスで進行中です。

1ヶ月近くお預かりしているマシンのチャンバー製作に着手しているところですが、予想に反して手強いです。

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TZR250の後期モデル、89年から3年しか生産されなかった前方吸気、後方排気という珍しいレイアウトのエンジン。

91年からV型となるため並列2気筒としては最後のモデルとなります。

しかし、このレイアウトはメリットとデメリットがあって総合的にはどうなのか、いろいろ乗り込んだ人しか分らないと思いますが、私個人的には面白いですね。

何で他の機種ではこういうレイアウトが採用されなかったのか興味深いところがあります。

クランクケース吸入ですから、キャブレターが後ろでも前でも吸気量は同じですが、通常レイアウトではキャブレター周りが熱くなってしまいますが、前方なら冷やされますから、フレッシュなエアーが吸入され充填効率が上げられるでしょう。排気管も後ろ向きの排気ポートからストレートに排気され抵抗も少ないでしょう。

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チャンバーの寸法は依頼者からエクセルで作図したものをメール送信していただき、それに従って製作するだけです。ところが、真っ直ぐなパイプを作るわけではありませんので微妙なカーブを作ることで難航しています。

左右のエキパイを成型して口元フランジを固定してみると、これではパイプの位置が高すぎます。シートの下が近くて配線などが焼けてしまうことになりそうなので、やり直しです。ここまで2日かかっていますが、惜しげもなく廃却です。

 

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即効で少し下向きに変えたカーブのエキパイ2本を作成して続行です。

このようなことを繰り返していますので予定どおり業務が進まないということになります。

納期は約束しても無駄ということです。

初めて作るものはどうしても時間がかかりますが完成したときの喜びも既成品とは違うものがあるのです。

 

 

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うーむ、官能的です。

リヤストレートとは名ばかりで、クネクネ曲がってないと、サブフレームやサイドカバーと干渉してしまうので、必然的なカーブを描いています。

これからテールパイプとサイレンサー2本作らなければ完成しません。

あと20時間くらいでしょうか、もうひと頑張りします。

 

 

 

CIMG0802.JPGサイレンサー2本、リヤカウルに空いた穴から突き出しています。

4ストのセンター出しは、このモデルから発展したと言えます。センターはリヤタイヤが上がってきますので、チャンバーは両側に張り出した形状にしないと当たります。

サイドカバー付けると全部隠れて見えなくなりますのでストリップ状態だとこのようになります。

これでオーナーの設計されたチャンバースペックで製作が完了しました。

GW+3日の工程費やしましたので、この後も過密スケジュールで進行していきます。

 

 

ワンオフ製作のチャンバーを希望されるお客さんは次のことに、ご注意ください。

製作したいチャンバーの寸法図、または見本が無い場合はお引き受けできません。チャンバーの諸元はエンジンの仕様と密接な関係がありますので、車種毎に専用設計になっています。寸法図が提示されない場合は新規に設計しなければなりませんが、経験の無い車種のチャンバーをゼロから製作するとなると相当な試作とテストを繰り返さなければ、満足な物は作れないでしょう。そういう決まっていない試作などの期間や費用はお約束できるものではないということが理由です。

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今回のDT125は全く経験ありませんでしたが、製作できる可能性があったことと、こういう依頼に対応できないと、弊社の存在意義も無いと考えましたので、お引き受けすることにしました。

ワンオフなど安易に引き受けるものではないことを思い知らされる例でした。

DT125といえば水冷エンジンのチャンバーしか経験が無かったのですが、このマシンは空冷エンジンでした。初期型は78年ですがこれは後期型の80年モデルのようです。

依頼内容はRZ125チャンバーのスペックで作りたいということだったのですが、ボア、ストロークが56×50で同じなので使えると思ったのですが駄目でした。ノーマルチャンバーの寸法とRZ用が違い過ぎて、おそらくパワーダウンするだろうと予測したからです。

では空冷エンジンのレーサー用ということで77CR125が56×50で同じボア、ストロークなので使えるのではないかと試作に取りかかったのでした。

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これが77CR125スペックですが、試乗してみて落胆しました。

全体的にトルク不足で高速も伸びない、ノーマルより全然走らない失敗作でした。

カタログ値だけの性能比較ですがDTは13PS/7500rpmに対して77CRは22PS/10000rpmということで、同じボア、ストロークでも性能が格段に違うということ。ポート形状やピストン形状など他の要素が大きく違っているためにチャンバー形状も違ってくるということを物語っています。

当時のDTと同じ鋳造型で製造されている80年式YZ125も同じボア、ストロークですが、26.5PS/11000rpmという高回転高出力型の特性を持ちます。一般市販車のDTの性能が違うのは公道での乗りやすさや安全性を重視した結果と考えられますので、やはりノーマルチャンバーをベースに作らなければならないということです。

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ノーマルチャンバーは膨張部が2重構造になっていますので、外形寸法からは内部の寸法が測れません。

ストレート部とコンバージェント(収束)コーンは125クラスの過去データーから妥当な寸法を導き出し、推測して決めました。

ようやくワンオフ製作に掛かることができます。

 

 

 

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テールパイプがモノクロスサスのショックとクリーナーボックスの狭い隙間をクネクネと曲がって通してあります。こういう部分は実車がないと製作不可能です。

サイレンサーも頼まれましたのでレトロな雰囲気のオールアルミで仕上げました。

試乗してみましたら、ノーマル同様の特性で5000rpmから8000rpmまでパワーバンドが広がる乗りやすいものにできました。

8000rpmからレッドゾーンなので、レーサーのように高回転で回す必要がないエンジンです。

32年前のオートバイなので部品も廃番になっています。壊さないように走り続けていただきたいと思います。

80年代フュージョンミュージックの金字塔を打ちたてた、ギタリスト渡辺香津美の演奏動画を探していましたら偶然見つけました。

この演奏は2010年撮影らしいですが、この楽曲を収録したLP盤レコードを学生のころ持っていて、よく聴いていました。

そして、再結成されたTO CHI KAバンドのKeyボードを弾いている男に見覚えがあるなと思ったら、自分の兄でした。隣の入間市に住んでいるのは知っていましたが、一緒に遊ばないので10年くらい合っておりません。

では、先ずは演奏と動画をお楽しみください。

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レストア界の最高権威、小林さんから溶接肉盛りを頼まれたケースカバー。

左ケースと思いますが、車種が分らない私が質問しましたら、ホンダSAだとおっしゃいました。1955年製の同車種ですが、最近まで実動で、イタリアで開催された2000kmのラリーを完走して年代別クラスで入賞したマシンだそうです。

ヨーロッパの旧車レースは日本とは比較にならない人気とレベルの高さが予想されます。

自分を育ててもらった会社のマシンですから、恥ずかしながら調べてみましたら、これがホンダの2輪車の歴史上重要な役割を担ったマシンであることがわかりました。 ドリームSA.jpg

ホンダコレクションホールの展示車画像から拝借しました。

たしかにこの車両の左ケースが同じ形状を呈しています。

これがホンダ初の4ストエンジン、OHC単気筒250ccです。

本田宗一郎さん直々の設計で、夢の4ストロークエンジンが完成したので、ドリームという車名を与えた最初のマシンです。

製造された1955年にレースに出場しています。日本にサーキットが無かった時代で

7月に第3回富士登山レースで250ccクラス優勝。11月の第1回浅間火山レースで250ccクラス2位入賞という快挙。因みにこのレースの優勝はライラックに乗る伝説のレーサー伊藤史郎でした。

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修理内容は、オイルドレンに亀裂が発生したため溶接肉盛りをすることです。

古いダイキャストですから表面を少し削って地金を出す必要があります。

酸化皮膜が溶接不良を引き起こすためです。アルミの溶接は交流TIGを使いますが、交流は極性が+ー交互に流れる高周波です。+イオンを衝突させ酸化皮膜を除去しながらー電子でアルミを溶かします。この酸化皮膜が強固な場合、除去できずに上手く溶けてくれないため、予め削っておくことが必要です。 

 

 

 

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内側もこの通り一皮剥いて、浸み込んだオイルの脱脂も行います。

 

 

 

 

 

 

 

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ネジ穴の内側から溶かすように溶接棒で埋めてしまいます。

ここに新たなネジ穴とボルト座面を加工するのですが、私の仕事はここまで

続きは小林さんのレストア工房の加工機で行います。

サンドブラストで全体を美しく仕上げて、消耗部品も新品交換して組み上げますので、新車同様のコンディションになるでしょう。

小林さんは、ホンダのワークスレーサー、ダブルプロリンクや2気筒RCなどの開発を勤め、オートマチックRC時代のHRC監督でしたが、その後、会社命令でコレクションホールの立ち上げを任され、茂木の展示車両は同氏の作品であります。

英国バーミンガムのモーターサイクルミュージアムも見た事がありますが、展示台数は多いですが、旧車のコンディションは悪かったと思います。それに比べて、茂木のコレクションホールは全車動態保存で外観も新車同様、F1やMotoGPの歴代チャンピオンマシンも保有していることで、間違いなく世界一の2輪4輪博物館であると同時にホンダの偉業を実物で感じ取れる、後世に伝えたい異空間であることを申し上げておきます。

国内のモトクロッサーの排気量では250クラスがスタンダードだと思っていますが、中でも業界のリーダー的存在のホンダが製造しているCRFに力を注いでマフラーを作っています。 

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2012モデル用ですが

弊社オリジナルの特徴に触れてみたいと思います。

少量生産なのでアルミとチタン板、チタンパイプをハンドワークで加工しています。

 

 

 

 

 

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フロントキャップの部分です。通常、板物のキャップで作られるパーツですが、アルミ塊から削り出しています。板物の場合、クラッシュして大きな荷重が掛かったときに歪み易いのでアルミ塊の方が荷重に耐えられます。

チタンパイプが圧入してありますが、アルミが熱膨張してパイプが動いてしまうのを防ぐために、キャップ内側にフランジを溶接してボルト止めしてありますので絶対に動きません。

 

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エンドキャップ部分はチタン製です。リヤパイプの内径と長さの適正化により、騒音低減とパワーアップの両立を実現しました。騒音は2mMAX法で楽々クリアします。

菱形断面のアルミパイプは曲率の小さいR曲げと平面の面積を縮小することで、剛性を上げています。ノーマルのアルミサイレンサーより強度が高いと思います。

結合はM5のネジ止めにしてあります。ステレスリベット加締められるエアリベッターがなくてもヘキサゴンレンチだけで脱着できるのでグラスウール交換も容易にできます。

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フロントキャップの結合はM6のボルト止めで、こちらもヘキサゴンレンチで脱着可能です。

分解可能にすることで、ダメージを受けたパーツ別に修理したり交換することを前提としていますので、このマフラーのオーナーには、クラッシュしてダメージを受けても使い続けていただきたい思いを込めています。

 

 

 

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エキパイとミドルパイプの結合部分はガスケット不要です。

ノーマルのガスケット仕様ですとサブフレームの動きにあわせてサイレンサーも振られますので、ガスケットの内側でエキパイ端末が動いて、潰れてしまっているのを見た事がある人も多いと思います。

0.1mm隙間で嵌め合いしてありますので勘合部分の剛性が上がってパイプ端末が潰れないで済みます。

 

 

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手曲げエキパイはノーマルと同寸ですが重量は200g軽量、サイレンサーは、なんと1kg軽量になります。

またチタンは錆びないのは勿論ですが、泥汚れもつきにくく、マフラーの素材として理想的です。

製作費はエキパイが2万円、サイレンサーが48000円という量産品並みで提供させていただきますが、ハンドメイドなので納期は業務の状況で変動しますのでメール等でお問い合わせください。

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CRM250のチャンバーはARとRR(3型)で若干の仕様変更があります。チャンバー諸元は同じですが、口元フランジの穴位置と下側マウントステーの穴位置が違いますので、ARとRRは互換性ありません。

我社にとって、この10年間で最も売れたチャンバー、サイレンサーがCRM250です。数えてはいませんが200台くらいです。殆どのお客さんは、チャンバーとサイレンサーのセットで注文されますが、勿論どちらか一方でもノーマルに取り付くようになっています。

およそ半数はクローム鍍金を指定されますが、これは外注費として15000円別途かかりますので、総額39000円という少し高価なものになります。私的にはチャンバーは未塗装で焼け色を楽しむものだと思っていますので、邪道と思っていますが、乗りっぱなしでも錆びがでないクローム鍍金の手間要らずで外観がかわらないことは魅力かもしれません。

CRMの実車が近くにありませんので、装着画像は撮れませんが、鍍金工場から引き取って梱包する僅かの時間で完成品画像を取ってみました。

理想は、ラインナップ品は在庫をストックしておいて注文されると直ぐ発送、という形を取るべきですが、何を頼まれるか分らない上に1品あたり15時間程度製作にかかるため、オーダーが溜まってしまいます。通常1ヶ月以上、お待ちいただいているのに在庫品のために時間を割いている余裕がないということです。お待ちいただいているお客様には、申し訳ありません。

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チタンパイプに砂を詰めて手曲げします。

これはφ35ですが180°曲げは相当な経験が必要でしょう。

バーナーで炙りながら金属の固さを腕に感じながら柔らかくなったところで曲げていきますが、失敗するとパイプが潰れてしまったり、内Rにシワがよったりします。

曲げ可能な最小Rというものがありますが、これは内Rで45Rです。太いサイズほど曲げRは大きくなっていきます。

ベンダーマシンはありませんので、手曲げ技術だけが頼りの作業です。

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YZ250Fのノーマルエキパイを切ったものと比較ですが、遜色ないカーブを描いています。

オフロード用のエキパイはこれができないと形になりませんので必須テクニックでしょう。

 

 

 

 

 

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フランジの部分ですが、YZは口元が2mm拡大しています。フランジで押さえるためのツバ出し加工もしてあります。

フランジはA2017削り出しです。量産ではチタンやスチールのプレートをプレス打ち抜きやレーザーカットするのが普通ですが、スタッドボルトの締め付けで撓んでしまいますので、A2017の厚さ10mmのほうが、撓まず放熱性も良いので採用しています。

 

 

 

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後半のパイプはφ41.3ですが材料代が2mで16000円と高価なもので、2万円のエキパイを1本だけ製作すると完全に赤字です。2本作って材料代が払える程度ですから厳しい商売です。

こんな感じで購入した材料代を回収するために日々、仕事に励んでおります。

何故これを作るかといいますと、ノーマルエキパイに亀裂が入ったり、潰れたりして、修理を頼まれることがあります。修理可能な程度には限りがあります。その場合は新品購入をお勧めするのですが純正品でも相当高価なもので、なるべく出費を抑えたい要望に応えようとしているわけです。

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耳の痛い話ですが、80年代のモトクロス全盛期に存在したレース場のうち9割以上が無くなっている現実をご存知でしょうか。

関東では新潟の川西モトクロスコース以外、全てのコースが閉鎖されてしまいました。現在はその後つくられたコースで運営されていますが、コースが閉鎖される理由は幾つかあると思います。その一つに騒音問題というものがあって、コースの近隣住民から苦情を受けて対策を迫られるということがあるようです。

2輪メーカーは、国内においてはMFJ公認車両を製造することが、目的でありますから

MFJ公認レースが開催されて、それに適合した車両が販売されれば目的は達成なのです。近隣から苦情を受けるような場所でレースすることについては対応できないということが現状でしょう。実際、全日本開催コースで苦情がでた話を聞かないですし、市街地であったとしても川口や伊勢崎のオートレース場ではモトクロスの比較にならない爆音でレース開催できていますし、その場所で暮らす人たちの認識の違いもあるでしょう。そんな折、関西方面のコースでも騒音問題で一部車種が走行を断られるという対応をされているようなのです。あちらのコースで走られているお客さんから依頼がありまして、2011モデルYZ250Fのマフラーを消音加工してみました。お客さんの話では2012CRF250レベルだと問題ないそうで、カワサキかヤマハが問題の対照となっているということです。

送られてきたマフラーはYZ250FのUS仕様のサイレンサーとエキパイで、国内のノーマルより当然、うるさいとおもわれます。比較検討のため、ノーマルは手をつけずにUSの方を加工することになりました。

よく暫定的にマフラーの出口にバッフルを装着することがありますが、チューンアップされたエンジン性能を損ねることと、バッフル長が短く、出口付近にあるため風切り音が出てしまい、耳障りな音に変わったりして満足な効果は得られないでしょう。

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目的は暫定的な処置ではなく、CRF250並みの消音性能を目指すということで、取り外せる仕様にはなっておりません。

リヤパイプの内径を縮小しつつ、長さも延長しています。排気の吸い込みが有利になるように吸い込み口をテーパー状にしてあります。パンチングの太さはパワーに影響しますので細くしません。

マフラーの容積がCRFより小さいので同等にはならないですが、ノーマルに比べると違いが歴然となるでしょう。

 

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グラスウールが消音する上で重要なアイテムになります。

US仕様に組み込まれていたのは旧型のノーマルグラス&ステンウールでしたので、ホンダ純正に取り換えました。ヤマハさんに申し訳ないですが、こちらの方が消音性能が上なので、純正部品代7600円投資する必要がありました。

CRFサイズは画像の通り量が多いのでYZ用には2割ほどグラスウールを間引かないと入りません。

 

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エキパイもノーマルにサブチャンバーを仕込みました。騒音は1dBほど軽減されますが耳で聞いた程度ではあまりわかりません。

車検で数値ギリギリだったとすると1dB余裕ができるといった具合です。

パワーアップは殆ど変わらないでしょう。むしろ大人しい特性に変わります。直管に横穴が開いてサブチャンバーに入ることになるので排気の勢いが下がり、パワーがマイルドで騒音も少し減るということになります。

マフラーは排気することだけでなく、燃焼室と吸気系が連動していて、排気された分だけ空気が吸入されて適正な燃料がミックスされることで充填効率が上がってパワーアップに繋がるということです。マフラーに蓋をして騒音を下げるという手法は吸入の妨げになってパワーダウンすることになります。

パワーダウンは承知で、そのコースで走り続けるか、問題ない場所まで移動して走るか、いずれにしても最盛期のモトクロスから比較して、やりにくい時代になってきたと思います。

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ダイノジェット計測でお世話になっているmotoGLADさんとこのテイスト仕様のロードレーサーです。

チャンバーのワンオフ製作をやる予定ですが、今月中の納期なのに今頃取りかかっていて大丈夫なのでしょうか。

社外品のチャンバーが付いていましたが、満足できず新作してほしいという依頼で、内容を確認しますと、中速の加速が緩く、高回転も頭打ちが早い。サーキット走行では少々物足らないと感じるようです。

チャンバースペックを測ってみましたら、どうやらストリート向けで強烈なパワー特性を控えたおとなしい乗り味になっている様子です。

幸い弊社では17年かけて溜め込んだチャンバースペックが多数、秘蔵ノートに書き込んでありますので、これは2ストパラレルツインの250ccなので125シングルエンジンのレーサースペックを引用して製作していきたいと考えています。

それから形状デザインですが、付いていたチャンバーはエキパイがクロスしたタイプでしたが、右バンクで路面とヒットしてしまうのでレイアウトを見直す必要があります。当然左右非対称となりますので、違う型を2種類作ることになります。筑波サーキットは右の高速コーナーが多いので右バンクの条件が厳しくなってしまうのです。

ではこれから1週間はこれに専念することになりますので、他の仕事は一切できません。戦闘機向けのチャンバー製作は最も意欲的な作業であります。

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チャンバー形状を見直す工程ですが、膨張部分が後ろに位置すると、リヤサスのリンクと干渉するため外側に張り出してしまいます。フレームから僅かにはみ出した部分がフルバンクしたとき、路面と擦ってしまうので

膨張部分を完全にフレームの下に収めるレイアウトを取らなければなりません。

そのためエキパイ部分をなるべく前方に取りまわすために、このようなクロス形状にしてみました。膨張部分とダイバーコーンは左右別形状になりますので、このあと展開図を作成していきます。

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右側のチャンバーは、このとおり繋がりました。膨張室を完全にエンジン下部へ追い込んであります。

次に左側のチャンバー形状を決めます。

 

 

 

 

 

 

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左側はこんな形状です。チャンバーのスペックは左右同じなのですが微妙に形状を変えないと、フレーム下にピッタリと収まりません。もうガチガチのクリアランスで5mm動かすとフレームやステップブラケットと干渉しますが、これでフルバンクでも路面と接触することはないでしょう。

あとはマウントステーとテールパイプを溶接してサイレンサーを取りつけます。

 

 

 

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取りつけ確認して完成です。

サイレンサーは125ccシングルの標準的なサイズです。サイレンサーマウントはありませんのでテールパイプ溶接部に補強パッチを当てて亀裂防止してあります。

motoGLADさんはロードレース経験豊富なので、キャブセッティング、パワーチェックなどお任せしたいと思います。

チャンバーは未塗装です。運転中の排気熱で焼けてしまえば、錆びの進行が遅くなりますので問題ないですが、長時間保管する場合は防錆スプレーか耐熱塗装がよいでしょう。

これは、ラインナップではありませんが、お客さんの要望で作ってみました。

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アルミの筒とチタンカップの組み合わせですが菱形断面にしました。オーバルより曲率の小さいR曲げにより剛性があがります。

その反面、チタン板の曲げが固くで難義です。プレス機なしで手加工ですから力技で成型しています。

250サイレンサーと同じ形状ですが、450の排気量にあわせて全長で50mm長くしてあります。完成してから2mMAX法で音量計測します。

 

 

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2012年型CRF450です。オーナーはフラワーオートの嶋野さん。

80年代、ATV協会創世記のころの3輪バギーチャンピオンで、あの"ダミアン号"の運転手でした。60歳過ぎても新型の450でMXでトレーニングする理由は、同年代の仲間が薬飲んでないと健康でいられないのに、MXで体を動かし汗をかくことで体力を維持するためだといいます。

友人が「嶋野くんは本当に薬を飲んでないのか?」と驚いて聞かれたので「MXが薬の代わりだ、バイ〇グラは時々飲むけどな」と笑いとばしたそうです。

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サイドカバー付けた状態ですが、サイレンサーエンドの位置がノーマルと同じです。

エンジンかけて吹かしてみましたが、アクセルのレスポンスもよく乗りやすそうです。騒音も思った以上に静粛で、2mMAX法で計測してみましたら110.6dBでしたので250と同等の消音性能を発揮しています。

今年、MCFAJも登録されたそうなのでレースの方も頑張って続けていただきたいと思います。

再生中だったCRM250の2WDですが、欠品していたフロントフォークのスプリングが組み込めましたので、走行可能な状態になりました。

世の中の多くの理論は聞いた話や本で読んだりした知識に基づいています。実際に体験したことと見たり、聞いただけの知識では、理解の度合いに大きな隔たりがあるものです。やってみなければ、答えがわからないから無駄なことに、お金をいただくわけでもなく大きな労力を費やしてきたのです。そして4輪メーカーがあれだけ多くの4WD車を普及させてきたのに、2輪の2WDが普及しない理由を身をもって体験したのでした。

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この車両がトレール車のスタイルをしているため、試乗にはMXコースが適しているだろうと思いオフビレで走ってみました。

平な路面は、当たり前ですが普通に走ります。前後輪が互いに駆動力を持って転がっていくので両輪が別々の方向へ向かおうとします。そのことが独特の直進性とハンドルの重さを発揮するようです。この時点では普通の1WDの方が乗りやすいでしょう。

このクルマの構造上、MXコースを走るには問題がある点が大きく二つあるように思われます。

一つはこの三つ又の幅、ハンドルを切ってもフロントのチェーンが当たらないギリギリの幅ですが、ノーマルのそれとは大きくことなります。同時に幅広のフロントタイヤ、フロントアクスル。これらがハンドルを切ったときの慣性モーメントを増大させ悪影響を発生します。特に高速でギャップを通過するときに路面からのキックバックを激しく受けてハンドルを揺さぶります。抑えるのに相当な力を要しますので、危険でしょう。

二つ目はフロントの重量、駆動系とフロントホイールなど、おそらく10kg近く増量に加え、フロントフォークが89年式のノーマルなので、明らかにサスペンション性能不足です。中型のオンロードバイクでジャンプを飛ぶくらいのイメージです。あっさり底突きしてしまいますので、深いフープスや連続ジャンプの走破は無理でした。そもそもMXではフロントを上げてギャップを通過するテクニックが必要ですが、このクルマでは苦手です。こういう結果でオフロードをハイスピードで走ることには適さないという結論に至りました。この2WDの真価を発揮するには、グリップの悪い登坂路面か、タイヤが潜ってしまう泥か積雪の路面のような場所が適しているでしょう。また機会があれば、雪が積もった日にこのクルマを持ち出して試乗してみたいと思います。1WDでは走行不能なコンディションであれば2WDのすばらしさを堪能できると思います。

以上が2WDが市販されない理由だと思いますが、この問題点をクリアさせる技術開発をおこなったとしても販売台数的に利益が見込めないと2輪メーカーが判断したと想像します。いずれにしても、貴重な実験車両を保存して、いつでも走れる状態にしておきたいと思います。

 

およそ45年くらい前に製造された車両でしょうか。これは、CSというロードスポーツタイプですが、これと同形式のエンジンを搭載したCLというスクランブラータイプが私の実家にありました。

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CL90はオヤジがスクランブルやるために買ったものではなく、会社に通勤するための実用車だったのです。母親は私が8才のときに亡くなっていましたが、記憶に残っていることがあります。

当時、父親は自動車は所有していなかったので、夫婦で買い物に出掛けるときは、オートバイで2人乗りのスタイルでした。まだヘルメット着用は義務でなかったですが、父親はシールド付きハーフキャップ被って、ジャンバーにスラックス、革靴という真面目な服装で乗っていて、母親は頭にスカーフを巻いて、ロングコートの下はスカートでタンデムシートに跨り、ヒールの踵をステップに引っ掛けて乗っかっていました。要するにお洒落着のままオートバイに乗って出かけていたのですね。そんな母親を見て「お母さんは風呂敷被っとった」と父親は言っていました。 40年以上前の話です。

その後、通勤車は自動車に代わったのでCL90は置きっ放しになっていました。私が中学2年になったころ単車に乗りたくて、乗りたくて我慢できずに、親が寝静まったころ、こっそりCL90を持ち出して乗り回すようになりました。クラッチもギヤチェンジも知りません。乗り方教える先生もいません。中学生がたった一人で真夜中の山道で、ライトを頼りに練習していました。真冬で寒かったので、ジャンバーの下に新聞紙を入れて真っ暗な道路を疾走しては、親に気づかれないように返しておく日々が続きました。悪いことは続かないもので、運転に慣れたころに国道を走って遠出したところで警察に捕まって、バレてしまいました。13才のころですから少年法で刑罰はありませんでしたが、夜の監視が厳しくなってしまいました。モトクロス場では13才どころか10才以下でも堂々と単車に乗れるのに、私らが子供のころの環境では非行の元としか見られていませんでした。早く就職して自由に単車に乗ってやると、強く思ったものでした。

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このオートバイを見てそんな昔のことを懐かしく思うのですが、今こうやって現役で走っていることが羨ましく感じます。あの思い出のCL90は、私の非行が元で、処分されてしまいましたから。

頼まれたのはメガホンのマフラーですが、レーシング仕様なので消音器は入っていません。浅間火山レースを彷彿される直管です。長さとテーパーの角度はノーマルのマフラーの中身を参考に最適寸法を推測して製作しました。成績を全く気にしない楽しみのためのレース仕様です。

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欠品していたフォークスプリングも何とか中古品が見つかり組み上がりました。

赤色に塗装されていた、リヤフォークやフロントフォークアウターチューブ、そしてチャンバーの剥離を行って、見た目スッキリさせました。

チャンバーは10年ほど前に自分で作ったやつなので、嫁に出した娘が帰ってきたようなものです。無数の傷がついてしまいましたが、凹みも直しましたので、まだ使えそうです。

今度こそ2輪駆動体験走行できます。

実は、この車両の他に2台2WDのマシンがあります。XR250とTW200ですが、XR250はホンダEGの吉田さんの後輩、加藤さんにあげたそうです。

TW200はまだ残っていますが、モータージャーナリストの万沢康夫さんが試乗して雑誌でインプレッションしていました。

このCRM250は元ホンダテストライダーのウイリー松浦さんが試乗して雑誌でインプレッションしました。他に乗ったのは本田社員限定のHGエンデューロでEGの元木君と佐野君が乗ったので、私で4人目の試乗者ということになりますが、リヤサスとフロントフォークを整備してしまいましたので、今度は真面目に攻めてみたいと思います。 CIMG0539.JPG

 

転倒で変形していたラジエターとアルミのサイドカバーも修理してリフレッシュした外観になりました。

クローズドコース専用にしましたので、ヘッドライトとスピードメーター、インジケーターランプも取り外し、ステアリング周りを軽量化しましたので、これでレーサー感覚です。

後は前後サスの性能がいかがなものか・・・

今週はMX日本GPでSUGOへ行きますので、来週乗ってみたいと思います。

アルミタンクを切り開いて中を見るなどということを、生涯で何回経験するでしょう。私はこの事業を始めた関係でたまに、こんなことを依頼されます。これが、お医者さんですとヒトの体の中を何百回と開けて見ているわけですから比較にならないくらいスゴイです。エンジンとフレームの換装などは、お客さんでやってこられる場合が多いですが、タンクの載せ換えが厄介なようです。

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底板をはずして、中を見てみます。

外観からはわかりませんが、内部の構造がよくわかりますね。

3つのセパレーターが特徴ですが天井と底板が2枚板になっていて剛性を持たせているようです。

セパレーターはガソリンの移動を少なくする目的とニーグリップや上方からの荷重に耐えることが目的でしょう。

小さい凹みの修理もついでに頼まれていますが、セパレーターの近くは叩きずらいです。

しかし、切開しない場合は外側から棒を溶接して引っ張るしか方法がありませんのが、このやり方ですと容易に叩き出せます。

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指定されたフレームに載せてみました。

タンクは機種不明ですが車体はDT1だそうです。あのヤマハの最初の250ccトレールです。DT1を維持されているだけでも驚きですが、これでロードレーサーを製作中とのことです。

ホンダには2スト250cc空冷シングルのレーサーがあったのにヤマハには無いね。ということが製作の動機らしいです。

RDやRZなど(TZも)250クラスはツインエンジンのロードスポーツがありましたが、シングルは125しかなかったのですね。

そういえば、鈴木亜久里のオヤジさんが、CR250(430だと思う)エンジン搭載のレーシングカートをミッション付きカートの無かった時代に作って、秋ヶ瀬の荒川テストコースで走らせたことを聞いたことがあります。ムチャクチャ速かったそうですが、エンジン回し過ぎて焼きついて、何十回もスピンして止まったらしいです。(危ない!)焼きつきは空冷エンジンの悩みですね。

お客さんは浜松から取りに来られるので、期日までに完成させないと・・・

フロントフォークの片側スプリングが抜き取られていることで、88年型CR125のハードスプリング2本を取り寄せて組み込むことにしました。そこで問題発覚

CR用のフロントフォークだと、すっかり思い込んでいましたがこれはCRM250のノーマルでした。人の言うことを鵜呑みにしていたのが間違いでした。少なくともインナーチューブのφ数くらいは知っておくべきで、何の根拠も無いことを信じこんでいたのでした。オフロードバイクを扱っているバイク屋でも分っていなくて使えない部品を購入してしまいました。

結局、CRM250にはハードスプリングの設定はなく、純正部品は廃番になっており新品購入は不可能だったのです。

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取り寄せたスプリングがインナーパイプに入らないことで分りました。スプリング径φ36なのにCRMのインナーパイプ内径φ35にはいるわけありません。

外径はφ41なのですが、CR125用はφ42だったのです。さすがバブル景気の生んだラインナップです。部品の共通化など全く考えない、類似した年式や機種のフロントフォークの外径1mm違いでラインナップされているとは。

当然シールセットも1mm違いで無駄な部品を購入していました。

画像は等速ジョイントのマウントブラケットの圧入が錆びによって固着して抜けなかったので切断してはずしたものです。代わりにアルミで新作して整備性向上のため、割り締め方式に改良しました。

ところで、片側だけフォークスプリングが無かった理由は吉田さんが部下に頼んで固いバネを探してもらおうとして渡してあったのを思いだしたそうです。その部下は資材調達部に所属していましたので、メーカーさんに特注のバネを巻いてもらうくらい容易いことなのに、5年以上放置されているということは、とっくに忘れてしまっているのでしょう。

仕方なくヤフオクで中古のスプリングを落札しましたので、ようやく組み立てに漕ぎつけることができそうです。フロントフォークの強化は動き出してから考えることにします。何せ当時のフロントフォークはバネとオイルだけで固さが決まるタイプで、現代のようなビルシュタイン方式のバルブなどついてないのです。

英国のバーフィールド社が発明したのでバーフィールド型等速ジョイントと呼ぶこともあります。国内では富士重工と東洋ベアリングが共同開発して1966年にスバル1000に装備されたのが始まりとされています。

オートバイの2WDにはこのメカニズムが必要不可欠といえるでしょう。

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正立フォークの2本のアウターチューブを繋ぐ形で取り付けられる等速ジョイント。ジョイントの揺動中心部をステアリング中央に設置することにより、ハンドルを切りながらチェーンでフロントホイールに動力を伝達することが可能になります。

2軸の回転運動を伝える継ぎ手としてユニバーサルジョイントがありますが、これでは軸の交差角度によって回転速度に変動が生じます。また7度以上の切れ角で振動が著しくなって円滑な運転ができなくなります。これは回転数と同じ周波数でフックが揺動を繰り返すことが振動の原因になるからです。

等速ジョイントではこの問題が解決されていて、2軸の回転数を等速で、交差角度がついても円滑に伝えられることができます。

4輪車ではFFや4WDには必ず装備されているメカニズムでもあります。これは、駆動輪が操舵輪を兼ねているためで、サスペンションの揺動とステアリングの操舵と同時に軸が回転運動をするという複雑な動きをしなければ成り立ちません。

別名ダブルオフセットジョイントともいいますが、ディファレンシャル側を入力軸(インプット)、ホイール側を出力軸(アウトプット)と表現します。どちらも軸の先端にボールベアリングを装備して相手側の軸にボールを受ける溝を掘ったケースが一体となって動力を伝達します。

インプット側は変動する軸距離を吸収するようにボールがスライドしながら回転運動を伝達します。

アウトプット側は両軸間角度の2等分面上にボール溝を配置したケースがついて、操舵による揺動と回転を同時に伝達して、ハブ&ディスクに繋がっています。

これら等速ジョイントの製造にはベアリング用の鋼材を冷間鍛造と砥石研磨、熱処理という工程を踏んで作られています。本田車の等速ジョイントは栃木県の真岡製作所で内作されています。ボールベアリング部分はNTN東洋ベアリングから支給され、ボール溝のついたケースを製造してアッセンブリーしています。

冷間鍛造で溝の形状を成型し、ミクロン代の精度で砥石研磨で仕上げられます。その後、高周波焼入れで所定の硬さに熱処理されますが、加熱方式は連続炉です。治具に固定されたワーク(加工物)をベルトコンベアでトンネル型の連続炉に通し炉中の温度と加熱時間を管理されます。浸炭焼入れなので炉中雰囲気は炭酸ガスで置換されます。

高周波焼入れは部分焼入れとも呼ばれ、製品の形状毎に製作されたコイルで誘導加熱されます。加熱が充分に達すると水スプレーで急冷されて焼き入れ完了します。材料の粘り強さを持たせるため、連続で焼き戻しされます。

処理後の重要な品質特性の一つ表面硬さですが、これは熱処理ロット毎に抜き取りで破壊検査となります。ロックウェル硬さとマイクロビッカース硬さですが製品を平面にスライスして鏡面仕上げした面を測定するため検査品は破壊となります。ロックウェルCスケールでHRc58以上、マイクロビッカースで硬化層深さまで測定して品質保証されます。

この2WDに使用された等速ジョイントは車種は不明ですが、軽自動車のものと思われます。ゴムブーツが破れてグリスが飛散したためブーツ交換を行いました。塗装の剥離した部分を再塗装して組みつけたいと思います。

4WD車には3つのデフがあります。フロントデフとリヤデフ、そしてセンターデフですね。デフはクルマが曲がるとき、左右の車輪の回転差を生み出しますが、前後輪の回転差も発生しますので、それを吸収する装置がセンターデフということです。デフがないと回転差のあるタイヤ同士が抵抗になって滑らかな走行ができなくなります。2WDにもセンターデフのような役割の装置が備わっています。それがワンウェイクラッチです。

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右側のスプロケットがカウンターシャフトのスプラインに嵌って動力を取り出します。

左のスプロケットからフロントの等速ジョイントに動力を伝達するのですがその途中にあるのがワンウェイクラッチ。自転車のフリーハブと同じ構造だと思うのですが、開発者の吉田さんがワンウェイクラッチというので、そう呼ぶことにします。

その働きは、エンジンの回転方向には常に動力が伝わっていますが、逆方向にはフリーになって空回りします。

即ち、加速中は前後輪が同じ回転数で回りますが、後輪にブレーキが掛かったときにワンウェイクラッチが空転して前輪にブレーキがかからないということです。それは、常に後輪より前輪の方が速いか同じということを意味します。

デフの働きとは違いますが前後輪の回転差を吸収し、前輪が抵抗にならない状態を生み出すものです。

通常の後輪駆動車では前輪が常に走行抵抗になりますが、2輪駆動ではそれが極端に少ないことになります。泥や砂のような転がり抵抗の多い路面で、その違いがはっきり表れるでしょう。

私の作業場からわりと近くに開発者の吉田さんは住んでおられて自転車で来られましたので、開発秘話を聞きました。

吉田さんは昭和30年代に本田技研に入社していて浅間火山レースや世界選手権のレーサーのエンジン部品を加工されたそうです。

250cc6気筒のRC166のクランクシャフトなども旋盤で削りだしていましたので、当時のワークスライダーのマイク・ヘイルウッドのテスト走行にも立ち会ったそうです。そのときの印象はヘイルウッドはどんなマシンでも乗りこなしてマシンの文句は一切言わなかったそうです。並列6気筒は他メーカーのマシンより大きく重かったはずなのに、シーズン全勝して見せたことが、与えられた道具を巧く使いこなす能力があったということです。

吉田さんの小中学校の同級生に神谷忠さんがいるそうで、通称カミチューさんは本田技研朝霞研究所の主任研究員のころに「ギャップの走破性を上げるにはタイヤが大きいほうが有利だろう」ということでオフロードの傑作、23インチのフロントタイヤ開発を指示したこともありました。

昔、栃木のテストコースも無かったころ、荒川の土手の横がテストコースで、神忠さんが、同級生の吉田さんに「耐久をやるから手伝ってくれ」とたのんで、真冬にテント張って泊り込み3交代で耐久テストをやったこともあったそうです。

コレクションホールの小林さんが「ガソリンエンジンもディーゼルも作ったがやってないのは蒸気機関だけだ」といってJR大宮の車両整備場でC57の図面をいただいてきて、20分の1サイズの機関車を作ったときも、吉田さんがピストンの加工を担当したそうで、石炭燃料で走る機関車はたった3年の製作期間で完成していました。この鶴ヶ島界隈は本田OBの巣窟のような場所で、生産技術やレストアなどで世界でも類を見ない達人の住んでいる場所であることに間違いないと思いました。

なんとか、そんな開発者魂のこもったオートバイを保存して語り継いで行きたいと思いますので、微力ながら、2WD車を稼動させる決意をもったのであります。

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左サイドビュー、フロントの駆動系をカバーするアルミのパネルは板金物。

ラジエターはフロントのチェーンを避けるように外側にオフセットされてアルミのパネルと結合されています。

左足のホールド性は思ったより悪くなく広い面でブーツを支持する感じです。

キャブの調整は、カバーの後ろの窓からなんとかできますが、少しやりずらい程度です。

 

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ゼッケンは肉、ではなく2駆ということで。

トレールモデルらしくバッテリーレスですがエンジン始動すればヘッドライトも点灯します。

フロントホイール上部のドライブシャフトとフロントフォークが干渉しないように幅広の三つ又を作成し、フロントのチェーンラインも確保されています。

タイヤは18インチのリヤ用を装着しています。

フロントフォークは88モデルCR125に交換されていますが、今回の試乗に際して点検をしなかったため、試乗は失敗に終わりました。

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まず、固い路面で乗ってみましたが、明らかにフロントフォークが柔らかく、直ぐに底づいてしまうため、高速走行は断念しました。

前後輪に駆動力が発生するということは、後輪だけのトラクションより明らかにタイヤのグリップ力があります。ハイパワーなマシンで急加速した場合、リヤタイヤだけ空回りするわけですが、これは

一台のマシンを二つの駆動輪で運ぶわけですから、排気量以上に強烈な加速感を味わえます。

 

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ウッドチップの山がありましたので登ってみました。

予想どおり簡単にのぼれます。フロントタイヤが引張り上げてくれる感覚で、助走なしでゆっくりでも上がれます。

降りるときもジャックナイフになりそうな勾配ですが、フロントタイヤが回ってくれるのでテクニックは不要です。

 

 

 

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柔らかい路面を走るときは、このマシンの真価を発揮します。

フロントが抵抗にならないで引っ張って走ってくれることが、普通の2輪車ではとても味わえないことです。

問題のフロントフォークを直して、今度はフープスやジャンプの走破性も確認したいと思います。

 

 

 

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フロントフォークを外すにはフロントの駆動系も外す必要があります。

錆び落としも兼ねて、全部外してみました。下から、ドライブスプロケットとフリーハブのセット。

中はフロントフォークへ接続するエクステンション。

上は等速ジョイントを介した動力伝達機構。これがステアリングを切りながら回転運動を伝える方式です。

 

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フロントフォークを外すと不具合の原因が即座にわかりました。片側のスプリングが部品取りされていました。一本のフォークで走っていたわけです。

分解中にも問題が、等速ジョイントのホルダーがアウターチューブに圧入されていますが片方が全く抜けません。おそらく錆びて固着しているのでしょう。これを抜かないと、オイルシール交換も不可能です。仕方ないので切開して外すことにします。勿論、ホルダー新作する前提です。

段々レストアになってきました・・・

88CRのハードスプリングが残り2本で廃番になるところでしたが注文間に合いました。

走行距離は500km、エンジン快調のまま5年以上放置されていたCRM250です。

2輪駆動の特許内容は「カウンターシャフトからの動力をチェーンで前輪に伝達する」

この方式で某メーカーが4輪バギー車を生産したことがありましたが、発案者の吉田さんから意義申し立てを行ったところ、販売を海外向けだけに切り換えたことがありました。特許庁の権限は国内だけ適用のためです。そのために国内で生産されることの無かった駆動方式なので、何とか保存できないものかと切望します。

まずは、この車両の走行性能を体験したいと思うのですが、開発者の吉田さんがリヤサスペンションを福祉車両の懸架装置に流用するため部品取りされていますので、リヤサスペンションの手配を行いました。

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89年式なので純正部品は既に廃番になっています。中古品を探したのですが、初期型のショックは鉄ダンパーでした。

そこで、2型のアルミダンパーを選びました。アルミダンパーなら現行のレーサー用部品が組み込めるので、あとでチューンアップが可能になるからです。

しかし、ショックの全長が取り付け軸距離でノーマルの350mmなのに対し、2型は380mmと30mm長いのです。

そこでアンダーブラケットの穴位置を15mm上方に空け直し、シールケースのストッパー厚みを15mm追加して合わせて30mmショック全長を詰めました。ダンパーのストロークは15mm短縮したことになりますが、ホイールトラベルを確認したいと思います。

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全長詰めたショックが組み上がりましたがリンクも部品取りされていますので、製作しなければなりません。ノーマルの寸法は吉田さんの福祉車両から測らせていただいたので、加工する材料は手配しました。

来週、入荷したら加工にかかる予定です。

 

 

 

 

 

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ショックが組み上がったら車体につけてみたくて、我慢できずにダミーのリンクを作って取り付けしてみました。

リヤサスの作動確認とホイールトラベルを測ってみたかったのです。

ダンパーのストロークが15mm減っていますがホイールトラベルは294mmもあり十分なストロークではないかと思います。

来週、リンクが完成したなら、いよいよ走行するための整備ができます。

 

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リンク切削中です。材質はA7075、これはオフロード車のスプロケットに使用されるものと同じで、熱処理はT6を施します。

T6の前にT4を行いますがT4は溶体化処理といい、材料は一旦柔らかくなります。材料内部の応力を取り除く効果があります。

溶体化処理の後、T6即ち強制時効をおこないます。アルミニウムは時効硬化する材料として有名ですが、熱処理を行うことで短時間で所定の硬さに調質できます。

 

 

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プロリンク完成、ベアリング圧入完了

圧入部内径はベアリング外径と同じ寸法で、締め代ゼロ狙いで加工すれば圧入加重が調度良くなります。

テンションロッドはアルミ化により板厚アップしてありますので、ボルトの長さに合わせて座グリ加工してあります。

 

 

 

 

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プロリンク取り付け完了。廃番の部品を探す時間が勿体無いので、作った方が早いということです。

サイレンサーも壊れて無くなっていましたので、新造しました。89モデルらしく丸パイプでシンプルなデザインにしました。

これで、試乗するのに必要な加工は終わりましたが、長年放置されたらしくタイヤがひび割れていますので、タイヤ交換が必要ですね。

思いついたら即行動。タイヤショップに注文して待っているより、うちからスクーターで10分の東福寺エンタープライズに買いにいくことにしました。タイヤは18インチなので東福寺さんが現役のころ使ったやつが残っているはずだと。そうしたら予想通りホイールに履かせたやつが1本だけありました。最後の1本です、ラッキーでした。

 

 

 

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ダンロップK695 100/100ー18をフロントに履かせた車両は、こいつだけでしょう。フロントの駆動系のため、フォーク幅が広く、ドリブンスプロケットを取り付けたハブはワンオフでアクスルシャフトも長い一品物です。右側アウターチューブに取り付けられているのはチェーンテンショナーです。

これで走行する準備が出来上がりました。近いうちに2輪駆動体験走行してきます。

 

 

 

 

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CRF250 10モデルのマフラーですが、インナーパイプのエンドキャップ部分で破損してパンチングパイプが中で外れてしまいます。

レーサーですから補償はありません。しかし、寿命の設定としては絶妙ですね。

去年のモデルですから1年間壊れなければクレームもつかないでしょう。壊れれば部品交換しなければ走れませんので、やむを得ず交換するのですが、この部品だけで2万円以上しますから、分解工賃など加えると3万円くらいの出費でしょう。

画像はエンドキャップを修復した後です。破損したキャップ部分に鉄板を追加して補強していますので寿命は大幅に伸びるでしょう。

分りにくいですが、エンドキャップの内側にエンドパイプを差し込むツバがあったのですが、パイプが中で暴れて無くなっていたので、ツバの部分も修復してあります。

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溶接場所はこのとおり、これで僅かな材料で元どおりの機能を果たすことができます。

修理代も純正部品で交換するより大幅に削減できました。

社外品のマフラーは修理しません。他店でお買い上げいただいた商品については、他店に依頼してもらいたいからです。

純正部品を修復してスペアマフラーにしながら我社の製品をお買い求めのお客さんに対するサービスとして安価にて提供するものであります。

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エキパイの凹み、熱影響のためか外側が延びて潰れたように変形しています。

曲げるときは、パイプの断面積がなるべく変わらないように注意して作りますが、激しく走行しているうちにダメージを受けてしまいます。

こういう状態のエキパイを修理するのに、チャンバーのように蓋をして圧力を掛けようとしても元通りにはなりません。

スッキリ直すためにダメージを受けた部分を取り換えます。

 

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メーカーによって特殊なサイズのパイプを使用している場合があり、パイプが入手困難で修理断念していただくこともありますが、

これはφ31.8でパイプの在庫がありましたので、直ぐに曲げました。

パイプベンダーという高価な設備はありません。万力とバーナーを使って手曲げによるものですが、内側40Rで潰れないように180°曲げて素材を作ります。

パイプのサイズが大きくなるにつれて曲げられる最小Rが大きくなっていきますので、車種によっては難しいものもあるでしょう。

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潰れたパイプは切除して新しいものに取り換えて溶接しました。

チタンパイプは材料代が高価で3万円くらい材料購入してエキパイ3台分が作れる程度です。

ダメージの無い部分を再使用することで、新品の半分以下のコストで修理することが可能となります。

勿論、予算に余裕がある人は新品購入された方が経済の活性化に繋がると思いますが、修理代を節約して、もっと有効なことにお金を使うことができるということです。

2ストトレールは健在です。これは公道バージョン、オンロードタイヤでフロントインチダウンされています。

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外装も丁寧にカスタムされていて、大事に乗られていることが分りますが

94モデルなので登録から17年経過していて、走行距離は5万キロくらいだそうです。

さすがに、このまま乗り続けるのは不安だということでエンジンOHすることになりました。

社外のチャンバーも激しく凹んでいます。これはオーナーがヤフオクで凹んだ状態のものを安く落札したそうですが、普通は社外品の修理はお引き受けしません。それは、マフラーメーカーか販売店が対応すべき仕事だと考えていますので、私が社外品を使い続けるために救済する必要は無いと思っているからです。

トヨタの販売店にホンダ車の修理を頼むようなものですからね。そうは言っても、こちらのお客さんが、この車両を総合的に直したいと依頼してこられているわけですから、その一環としてチャンバーの修理も行います。

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リヤショックはオイル漏れの上、バンプラバーもウレタンが崩れて無くなっています。ショックもOHして機能回復しなければなりません。

チャンバーはエキパイ部分から全体に潰れていて、まともな状態ではありません。ここまで潰れていると商品価値はゼロだと思うのですが、ヤフオクではこのようなものに5千円の値段をつける人がいるそうです。明らかにスクラップであることを付け加えておきます。

 

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オイル漏れの激しいエンジン。シリンダーベースにコーキングが見られますが、ガスケットが吹き抜けていることが予想されます。

さすがに5万キロのダメージが蓄積されているのでしょう。

これから全バラして修復することにします。

 

 

 

 

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排気デバイス、KIPSの部品です。

遠心ガバナーにより駆動される可変ポートタイミング機構です。ラック&ピニオンで中央のスライドバルブと左右の回転式バルブが低速域と高速域の排気ポートタイミングを変化させて、幅広いパワーバンドを稼ぎ出します。

しかし、その部品点数の多さは4ストロークエンジンの動弁系より多く感じられ、メンテナンスの工数も、こちらの方が上です。

 

 

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エンジン部品全部。ばらすだけでなく、相当な汚れが付着しているので、全部洗浄してからメンテナンスに入るので非常に時間がかかります。

汚れが付着していると、小さい傷や磨耗の状態が判断できませんので、整備の方針を決めていく上で重要な工程です。

こうして、交換部品のリストアップが可能になります。

従って正確な見積もりはこの段階以降でないと分りません。

 

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エンジン整備には夏でも石油ストーブを使います。

ベアリングの交換にはケースを熱膨張させて、脱着します。これはケースにダメージを与えない方法で

プレス機を使った圧入では圧入面がかじって、小さい傷がつきます。そのため折角、真円に加工された穴やベアリングが偏芯してしまうので、それを防止します。

震災があって3月の走行会が中止になってしまって、預かっていたK125が3ヶ月経って、ようやくチャンバー製作着手することになりました。

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チャンバーに取り掛かる前に、サーキット走行のためセンタースタンドを外す必要がありますが

フレームを貫通しているシャフトが中で曲がっているのか、全く抜けてこないためスタンド外し不可能でした。

やむを得ず、酸素で溶断しました。

シャフトの生材使用はやめましょう。クロームモリブデン鋼にしましょう。

代わりにレーシングスタンドを作ってから作業開始です。

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上がノーマルのマフラー。

2ストシングルなのですが、2個の排気ポートにそれぞれ独立したエキパイということで2本マフラーです。

下が製作したチャンバーとサイレンサー。

エキパイとチャンバーは溶接でワンピースです。

ノーマルは、ダイバージェント(拡散)もコンバージェント(収束)もありません。筒の中に仕切り板があって、反射を起こす構造で、仕切り板の位置を測ってチャンバーの諸元を推定しました。この置き換えは、あまり経験がありませんので、出来上がりの性能が楽しみです。

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オーナーが取り付けてあったステップブラケットもチャンバーのレイアウトの邪魔になるので移設させていただいて、スッキリとストレートチャンバーに決めました。

キックアームは始動時にブレーキペダルにぶつかるので、可倒式に交換するべきと思います。

12Vバッテリーつないで、キック始動してみました。暖まっていなくてもアイドリングは安定していて、分離給油のためかワイドオープンにすると白煙がものすごい。回転はストレスなく吹け上がってくるので、走行は問題なさそうです。後はサーキットでキャブセッティングということですが、ここから先はオーナーのお楽しみということで、お引き渡しです。

05年の全日本MX会場の和寒でヤマハのパドック前に展示されたアルミ合金製ハイブリッドフレーム。ハイブリッドとはダイキャストや鍛造という異質な製法で作られたパーツの複合体であるという意味。

そして06年モデルとして発売されたアルミフレームのYZ125が最終仕様という認識でした。 CIMG0375.JPG

これはお客さんがエンデューロ用に購入したマシンです。

実はYZ125チャンバーは高張力鋼管フレームの時代にラインナップしていましたので、エンジンの基本は大差ないだろうという考えで当時もののスペックで製作しました。

最終型のパイプ形状が若干変更になっており、治具に取り付かないので車体合わせのワンオフ製作です。

我社のチャンバーとヤマハエンジンとの相性は良かったと思います。YZ125に乗った忘れられないライダーがいます。

彼を初めて見たのは守谷のコースでした。

KXに乗っていたA級の若手で、千葉の八街市在住ということで名門習志野レーシングかと思っていました。すると翌年YZに乗り換えて、チーム登録は土浦レーシングになっていたライダーの名は斉藤慎也です。全日本A級でチャンバーサポートして最も好成績を挙げてくれたライダーと評価しています。

01年にA級125クラスで4位入賞でしたが、常にトップを狙う意気込みでした。翌年250クラスにステップアップして、YZ250のチャンバーも作りましたが、トップカテゴリーで15位以内ポイント獲得していましたので若手最有力ライダーでした。

当時チームYZでは、ノーマルで勝てるマシンを証明するということで、社外のパーツ装着を一切禁じていましたが、斉藤選手は「チャンバーだけはこれを使わせて下さい」ということをYZのスタッフに願い出て認めていただいたという経緯がありました。

なんと律儀なことか、作ってもらった物に対する思いというか、なんとしても結果を残したいという意欲が他のライダーと違っていたように思います。残念ながら菅生でヤマハの合同練習中に不慮の事故に遭い選手活動に支障を来たして辞める結果になってしまいました。

そのころから、菅生の赤土の路面は予期できない滑りで頭から落下して死亡したり重症にいたる事故が続いたので路面の改善に力を入れ始めたということで、斉藤選手をはじめ、幾人かのライダーが身をもって危険箇所を教えてくれて、路面の改善を実現してくれたものと感じています。

 

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NSR50のロードレーサーが今回の議題。

GPmonoでレースをされているナオキさんの練習車ですが、ミニバイクは転倒も多いそうでダウンチャンバーだと、サイレンサーは路面に擦ってしまうため

サイレンサーをリヤカウルの中を通す、センター出しに改造するためチャンバーをアップタイプに変更してフレームの中を通すレイアウトに作り変えるというもの。

 

 

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チャンバーを作るとき、最初にやることは元になるチャンバーの寸法を測ってストレート図に書き直すことです。

写真の上側は元のチャンバー

下側はストレート図に基づいて作られた模型

円盤はパイプの内径を表し、軸芯の棒はパイプの長さを表します。

この模型を曲げて車体に取り回すレイアウトを検討します。

 

 

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このようにエンジンやフレームとの隙間を確認しながら形状を決めていきます。

同じものは二度と作りません。この車両だけのためのワンオフ製作です。

このあとアンダーカウルやキャブレターの燃料ホースなどに当たらないようにクネクネと複雑なカーブを描いて、狭いフレームの隙間にチャンバーが収まっていきます。

明日は模型の形状に合わせてパイプを成型していきます。

 

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成型されたパイプを接合しました。

模型のカーブに似ていますが、車体がアップチャンバーを想定して設計されていないために取り回しはミリ単位でフレームをかわすシビアなものになりました。

アンダーカウル装着のため、フレームギリギリに寄せないと、グラスファイバーのカウルを溶かしてしまうことになります。

明日はラジエターのマウントとセンター出しサイレンサーのフィッティングを行います。

 

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東京駅、なんとレトロな文字でしょう。

車輪で走る乗り物を扱う者として

知っておかなければならない歴史があります。

オートバイなら、もてぎコレクションホールを観ることをお勧めしますが、

ここの博物館はそれを凌ぐスケールの展示内容に驚かされます。

究極のビンテージがここにあります。

 

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150形式蒸気機関車 1871年製造

英国から輸入された日本初の蒸気機関車。

新橋ー横浜間を1時間で走ったそうですが

初めて乗った乗客は横浜に到着しても、誰も降りようとしなかったといいます。

当時歩いて丸一日かかった距離なので、あまりにも早く着いたので、疑っていたのだそうです。

当時は日本に機関車を作る技術はありませんでした。

 

CIMG0344.JPGこちらはアメリカから輸入された弁慶号。

北海道開拓に活躍しました。

機関車のデザインも英国と米国ではかなり違っていますが、古い映画のワンシーンを観ているかのような光景ですが、これらの車両は実物で、重要文化財に指定されています。

私は鉄道マニアではありませんが、この博物館を観たいと思ったきっかけは、

私の故郷、愛媛の偉人に十河信二という人物がいたからであります。

第4代国鉄総裁 「新幹線の父」と呼ばれた十河信二(敬称略)は

愛媛県尋常中学校東予分校 (現在の西条高校)出身で東京帝国大学法学部卒業後、鉄道院入省。

満州開発の社長で鉄道事業に尽力し、昭和20年西条市長就任。昭和30年、71歳にして第4代国鉄総裁就任。東海道線の輸送力の行き詰まり打開策として、新幹線構想を打ち出した。

この世界的に前例のない一大プロジェクトを立案し遂行した偉人が、私の出身地、西条市の市長であったことで、この史実について知っておかねばならないと思っていた矢先、自宅から近い大宮に鉄道博物館が開業したので、観に行かない理由はありませんでした。

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これは、展示物の中で最も興味のあったものです。

9850形式蒸気機関車 1913年製造

マレー式と呼ばれ、東海道本線御殿場越えで活躍した車両で大胆にカットモデルを作成し、蒸気機関内部の構造を解説しています。

内径×行程 500×650mmのシリンダーは前後に配置し、後ろのシリンダーから排気した水蒸気を前側のシリンダーに再利用して、左右で4つのピストンを動かしています。

そして、長くなった台車の中央に間接を設けてあり、カーブでもスムーズにコーナリングできるようになっています。足回りの構造は地下ピットに入って見学できるので、機関車の構造が目で見て分るようになった、ありがたい教材です。

マレー式とはフランスの鉄道技師、マレー氏の発明した方式のことだそうです。

 

 

2 WHEEL DRIVE 2輪駆動車です。この方式は製作者、ホンダEGの吉田さんの特許でした。

カウンターシャフトからの動力をチェーンで取り出し、途中フリーホイールを介して前輪に取り付けたスプロケットにチェーンで伝達するという内容で、他の2輪メーカーでも研究はされていたようですが同じ方式の2輪車は量産されたことがありません。

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この車両は22年前に朝霞研究所から依頼されて製作された試作車ですが、当時の2輪雑誌にも取り上げられていましたので40歳以上の人なら記憶に残っているでしょう。

この車両が本領を発揮するのは、マディ路面やサンド質です。フロントタイヤが抵抗になって走りづらい場面でも問題なく走っていけます。

実際に山形県のビーチエンデューロに出場して上位入賞も果たしたそうです。

現在は走らせる機会もなく部品取り状態になっていますので、私が復活させて動態保存させていただくことにしました。リヤショックがリンクごとはずされ、フロントブレーキも固着して使えません。欠品部品を装着し、各部オーバーホールして運転可能な状態にする予定なので、完成したら試乗インプレッションを当ブログで報告します。

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駆動系のカバーをはずした状態。

ドリブンスプロケットのチェーンははずしています。シリンダー横のハブはフリーホイールになっています。

これは前後輪の回転差を吸収する機構で

フロントの回転が遅い場合にブレーキになってしまいハンドリングが重くなることを防ぐため若干、フロントを速く回します。

ブレーキを掛けた場合、フロントの回転が落ちてもフリーホイールが空転するので後輪のドライブに影響は出ません。

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フロントタイヤは18インチ。ドライブスプロケット付きです。

ステアリングセンターに等速ジョイントを用いてハンドルを切っても左右の動力伝達はスムーズに行われるためハンドリングはノーマルに極めて近い印象です。

赤色の耐熱塗装を施されたチャンバーは10年ほど前に私が製作したもの

仕事の合間にレストア作業するため完成時期は未定ですが1年以内に走行可能な状態にすることが目標です。

2010モデルから著しく大型化したCRFのサイレンサーですが、思わぬ不具合も生じています。

張り出したサイレンサーは転倒しなくても、通常のライディングでサイドカバー越しに圧迫されてデフォーム(凹み)が発生します。また角ばった断面のアルミは平面が広くなっていますが、排気圧で膨らもうとしますので、金属疲労により亀裂が入ってしまいます。

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上は2011CRF250R、下は2010CRF450R。

250方が450よりサイレンサーが大きいことが分ります。

これらのサイレンサーは純正部品で一個9万円もしますので安々と買い換えられるものではないでしょう。

レーサーモデルも高品質化して付加価値を付けていかないと商品として受け入れてもらえなくなるということは予想できますが、限度というものがあります。

私が自分の150用のマフラーを作る理由はクラッシュで一発破壊する恐れのあるものが、純正部品で5万円もするので、作る場合は半額程度のコストで済むからです。

この高いマフラーの仕様を設定する人たちは、元々高収入で中小企業の社員とは違います。その上、このようなレーサーモデルは会社の車両に乗れるため、自分で買う必要がないですから、一般庶民の金銭感覚は持ち合わせていないのではないかと思ってしまいます。

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これはどちらも国際A級ライダーが所有しているものですが、日本ではトップクラスの彼らでさえ、スペアサイレンサーを持っていないという現状からも、その問題点が感じとれます。

とりあえず、修理するためにはリベットをはずして分解しなければなりません。

現在バックオーダーの状況が2ヶ月分溜まっているため、新規の注文を先延ばしするか諦めていただくなどの対応をさせていただいている状態なので、作業する時間がとれるかどうかわかりませんが、修理してみることにしました。

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まずは450から

アルミ筒に絞りが入っているため

切断して別々に整形してから溶接です。

大体、元の形状に直りました。

 

 

 

 

 

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次は250です。

デフォームを均してから亀裂部分を再溶接です。

古い溶接ビードを削除して溶け込ませていきます。

ビードは平滑でないと、すぐに割れてしまいます。このあと外側にアルミ板を張り付けツインウォールにしますが

これは国際A級用なのでスペシャル仕様の加工を行います。

 

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音量に余裕があることと、加速力を増す目的でショートタイプに変更。

テーパーパンチングのため繋ぎめの外径を合わせて溶接しています。

アルミ筒はデフォームになりやすい外側をツインウォールにしています。

エンドキャップの嵌め合いがきつくて、経験のない人は組み立てが難しいと思います。

 

 

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グラスウール詰めて、ステンリベットで荷締めて組み立て完了です。

高価なマフラーなので、メンテナンスして寿命を延ばしてあげないと、亀裂が拡大して使用不能となって

余計な出費が出ますからね。

 

・・・ああ、また予定が遅れてしまった・・・

今週は休みなしで働きます。

 

「これ直すんですか?」一応確認のため聞いてみた。そしたら「直したい」という答え。

「ものすごく大変だよ」と言うと、「いくらぐらいですか?」というので「普通の3倍くらいかかるよ」

と答えたら、「新品買った方が安いですか?」と言うので、「そこまではいかない」ということで

契約成立して修理することになった。

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普通はこのように大破している場合は新品に交換するように勧めます。

それは修理に相当な時間を費やし、製作業務に差し支えるからです。

おそらく、これは、新品交換した上で直したチャンバーはスペアとして取っておこうということだと思います。

そして、直らなければ諦めると思うのですがダメ元で聞いてみるということは、私が直せるかどうか試しているのではないかと、思わせるのです。

これが直ったとしても私の評価が上がるわけでは無いと思いますが、もしかして直せないんじゃないかと思われることが、マイナス要素なので

この挑戦に応えることにしました。

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ここが荷重の力点だと推測しますが、鉄板が破けています。

圧力をかけて直すために、溶接して穴を塞ぐ必要があります。

 

 

 

 

 

 

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エキパイにシワがよって蛇腹のように曲がっています。

ここまでいくと、水圧では直りませんので

切断して鉄棒を当てがいながらハンマーで板金修理しなければなりません。

 

 

 

 

 

夜は騒音の出る作業は近所迷惑になりますので、この続きは明日ということにします。

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パイプを切断し、潰れた部分をハンマーで整形して溶接。

その後、水圧で元の形状まで膨らましました。

しかし、そのままでは歪みが大きく車体に取り付けができないくらいパイプの向きが変わってしまいました。

結局、4箇所の切断面を削ってパイプの向き矯正して取り付くようにしました。

 

 

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震災の前日から製作に取り掛かっていたタンク作りですが、3日ほど動揺して通常の業務ができませんでした。とりあえず、やりかけた仕事を完了させるべく再開しましたが、計画停電で一日のうち3時間くらいは業務中断になってしまい、非常に効率悪いです。

被災地の電力不足、燃料供給不足を考え、工場の空調や石油ストーブを止めてやっております。幸い寒冷地ではないので、寒いですが我慢しながら仕事しています。これも支援の一つと考えております。

義援金や救援物資だけが災害支援ではありません。最も強力な支援は国の力だと思うのです。自衛隊や消防庁に指令を出したり、車両を動かしたり、職員の人件費を払ったり、全て税金でまかなうのですから被災していない地域の人ができる最も重要なことは、今やっている事業をしっかりと遂行して税金を払うということであると思っています。

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アルミ板金でこしらえたガソリンタンク。

オーナーさんはジムカーナでNSR250に乗っていますが、ノーマルタンクの張り出しが大きいことと、エアクリーナー吸気口を塞いだデザインを改善するという目的でタンク製作に踏み切りました。

フィラーキャップはノーマルを使用していますので鍵を使って開閉します。

 

 

 

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タンク底板の形状です。エアクリーナーボックスを逃がすデザインです。

中央付近に二つ穴が設けていますが、フィラーキャップの構造上、エアベントと水抜きのパイプがタンク内部を貫通しています。

 

 

 

 

 

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車体に装着した様子です。

フューエルコックは左下に設置してあります。

レーサー用の部品で、リザーブ無しです。

タンク容量は13L、大体これでご要望にお答えできると思います。

停電や燃料の調達が悪く通常より効率悪いですが、まだまだバックオーダー抱えておりますので、なるべく早く仕事を進めていくだけです。

91年頃、会社員として最後の仕事。当時ホンダがエンジン供給して英国ローバー社で自動車を生産していましたが、次のプロジェクトは英国で完成車工場を立ち上げることでした。エンジン工場はすでに稼動していましたが、車体工場は全くの更地の状態。部品メーカーの選定や打ち合わせ、職場に導入する設備の調達などの目的で英国に長期滞在していたころの話です。

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勤務先のホンダオブUKは土日休日のため

休日は社用車を借りて観光です。

これはバッキンガム宮殿前、エリザベス女王の住居ですね。

イギリスは道路が発達していてロンドンを中心としたリングロードと放射状に伸びたモーターウェイは日本が明治時代に首都圏の道路の構造を参考にしたというほど昔から完成されたものでした。

移動の殆どは社用車で行うのですが、ロードマップを見ながら好きなところへ行きます。

大抵の日本人はゴルフ三昧で、サマータイムの時期は、夜10時ころ日没なので平日でも夕方からコースへ出てラウンドできるくらい昼間が長いのです。冬は逆ですけど

朝は3時から明るいですし、一日が非常に長く感じられます。

 

 

 

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英国は街ごとにレース場がある感じです。

国土が適当なアップダウンがあって樹木が少ないのでMXコースが自然の地形のままできるのです。一日に何回も小雨と晴れが繰り返す天気なので、コースコンディションが常に良好なのです。

それからオートバイメーカーの多さでは日本の比ではありません。さすが産業革命の国、日本メーカーは英国車の真似をすることからオートバイ製造が始まったのでしょう。

そして、ライダーの体格。250ccのマシンがまるでミニバイクのように見えます。この男たちとぶつかり合うことが日本人にとってどれだけ不利なことか、この男たちの体格を見れば想像がつくでしょう。

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ブリティッシュチャンピオンシップのスタートです。美しい緑のコース、どこでもこんな感じでパドックも観客席も緑の草で覆われています。

人口的なセクションを作らずとも、ダイナミックなコースができています。

英国ではライダーのことをジョッキー(騎手)と呼びます。オートバイが馬の代わりであることを示す文化の象徴でしょう。

このレースのスピードを観て、当時全日本チャンピオンだった宮内選手が彼らと走ったとして、はたして通用するだろうか?と思いを馳せましたが、その答えは翌年、鈴鹿サーキットで開催された世界選手権で答えを知ることができました。

 

 

CIMG0264.JPGプライベーターのマシンと思われますがメーカーのロゴを大きくアピールしたグラフィックはヨーロッパからの発案でした。

日本ではこのようなオリジナルのデカールなどはワークスマシンだけのことで

市販車に貼るデカールなどは全く見られませんでしたが、英国では既にオリジナルデカールが多数販売されていました。

 

 

 

 

CIMG0266.JPGレース場の売店で現地のオリジナルデカールを購入して自分のマシンに貼っていました。

日本ではこれが最初だったでしょう。

テクノセルというノンスリップ加工のシートレザーも現地で仕入れてきました。

マシンは91年型CR125Rですが、長期出張で練習不足。この年は殆どレースにでられませんでした。

それが会社を辞めることになった一因かもしれません。

 

レースの開催日や場所は現地のオートバイ雑誌を購入して調べて行っていましたが、その雑誌の記事のレベルが日本のものとは隔絶したものを感じました。例えば素人向けのメンテナンス講座などではなく、本職のオートバイ屋が参考にできるような解説とか。

ステアリングヘッドのベアリングの圧入が緩んでしまった場合のバックアップの方法とか、燃焼室のスキッシュの変更とその効果や排気ポートにサブチャンバーを追加して容積を変更する手法とか、実戦で培われたメンテナンスやチューンアップの方法が惜しげもなく紹介されていて、大変面白かったことを覚えています。さすがモータースポーツ先進国です。

CIMG0265.JPGこれは世界選手権125ccクラスのステファン・エバーツの走りです。

当時16歳でしたが、こんな速い125ccの走りは他に見たことがありません。

確かこの年、初チャンピオンを獲得しています。

他にも日本では見られない500ccのGPも観ましたがCR500の市販車でチャンピオンだった、ベルギー人ジョージ・ジョベも観ることができました。

 

 

CIMG0267.JPGこれはF1、イギリスGPでシルバーストンに行ったときのスナップ。

コースサイドまで自由に入って芝生でくつろぎながら観れます。現地の応援団は凄まじく、自国のドライバーに対する声援はF1サウンドに引けをとりません。

観戦のしやすさは鈴鹿とは比較にならないでしょう。コースの近くに駐車場も沢山あるので、当日渋滞もなくゆっくり来れますし、チケットも当日、自販機で購入して即入れます。

このレースはウイリアムズのナイジェル・マンセルの母国GP優勝でした。

CIMG0269.JPG帰国してしばらくして、当日の朝まで極秘でVIPが狭山工場に訪問すると聞いていました。セキュリティーのためか当日、知らされたVIPの名前はチャールズ英国皇太子妃ダイアナさんでした。

間接部門から歓迎のため100人ほど選抜されて出迎えしました。

ダイアナ妃もモータースポーツ好きでクルマの生産現場を見たいということで、東京から一番近い本田の狭山工場に白羽の矢がたったのでしょう。F1のエンジンを英国のコンストラクターに供給していることも関心を持たれた要因でしょう。

無線で「ただ今関越道川越インターを通過」という連絡が聞こえ、間もなく前後を警視庁のパトカーに護衛されたロールスロイスに乗ってダイアナ妃が入場されました。パトカーはニッサンスカイラインだったことが残念ですが、警視庁もレジェンドのパトカーを用意してもらいたかったですね。クルマから降りてきたダイアナ妃はどの男性従業員より背が高く見えましたが、もともと180cmでハイヒールをお履きですから、かないませんね。

MXの修行にアメリカを選ぶ人が多いですが、アメリカは広すぎて田舎です。イギリスはモータースポーツが凝縮されていて技術的に濃い感じがします。世界でリーダーシップを取るには、世界を知らなければならないでしょう。

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絶販車のKDX125ですが、時々チャンバー、サイレンサーの製作依頼があります。

車体がなくてはレイアウトが不明のためお断りしてきましたが、今回サイレンサーのみ治具製作してラインナップとしました。

チャンバーはカーブが複雑なので、相変わらず車体持込に限り対応させていただきます。

チャンバーはノーマルのスペックではなくKX125の諸元を用いて、形状をローボーイタイプにモディファイしてあります。

 

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サイレンサー本体はアルミ製、ステンレスパンチングを差し込んで組み立てます。

重量はノーマルが2.2kgに対して0.8kgという軽量さです。

エンドキャップはリベット止めなのでグラスウール交換できます。

価格は¥12000、受注生産で納期は要確認です。

 

 

 

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取り付け状態はこんな感じで、

現在バックオーダーで2ヶ月以上かかりますが、お時間に余裕のある方はメール等でお問い合わせください。

オール読物新人賞作品、佐々木譲原作の小説を、にっかつが実写化したビデオフィルム。

この映画封切り当時、80年ころだったと思いますが、オートバイ誌で上映されていることは知っていましたが観ることはできませんでした。それもそのはず、ポルノ映画の劇場でしか上映されていなかったので学生だった私はどこでやっているかわからなかったのです。

最近になって埼玉ラングラーズ・・・もとい、チェッカーズの島田さんからお借りして観賞できました。

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主演:石田純一(新人)が岩田貞二役、洋子役が熊谷美由紀(故松田優作夫人)という大物役者を起用しています。

2輪を題材にした映画で好きなのは「汚れた英雄」と「マッドマックス」でしたが、これを観てからは後世に残したい2輪映画として一番に挙げたいと思いました。

時代背景がモトクロスを始めたころの私たちと全く同じで、しかも練習場として映像にも登場する、吉見のコースや高坂のコースが写っているばかりか、セーフティーパーク埼玉や鈴鹿サーキットのレースシーンもたっぷりと収録されています。

しかも、映画の取材も行われたチェッカーズの原口選手や石神選手がライダー役を務めていたり、岩田貞二のライバルの根元役は鈴木秀明選手という豪華な顔ぶれで、これはフィクションではなく実録といっても過言ではありません。

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基本はポルノ映画なので、貞二と洋子は本田航空の滑走路脇でラブシーンとなりますので18禁ですが、今時の中高生はもっとすごいの見てますから問題ないでしょう。

埼玉では新入社員が筆おろしに行く大宮にある劇場に、取材協力したチェッカーズ御一行が上映中の鉄騎兵を観にいったところ、サトケンが入籍前の水沢アキ似の彼女と同じ劇場にいるところを発見したというエピソードを聞きました。  

 

 

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実際に開催されていた東京ダイナミックシリーズというレースシーンの設定で本物のプロライダーのパドックも写されています。

若き日の鈴木秀明選手と唐沢栄三郎選手。

私が初めてライディングを教わったA級ライダーは唐沢さんでした。今でもその教えは忘れていません。

貞二が所属している埼玉ラングラーズですが、推測ですけど

私が会社就職して初めて買ったマシンが83CR250だったのですが、そのお店が東京のモトバムでそこのチームスポンサーがラングラーというジーンズのメーカーだったことと、モトバムの代表池沢さんがモーターレク推進本部の出身でしたから映画製作に関って埼玉ラングラーズと命名したのでしょう。ホンダはスポンサーでないようですのでモトクロス界に顔の効く人が身内だけで好きな映画を作ったということでしょう。

映画のラストシーンはヨコハマ杯鈴鹿サーキット大会で貞二が優勝できなかったらモトクロスを辞めるという設定でしたが、惜しくも最終コーナーでライバル根元にかわされて2位でした。

私は是非、現代判「鉄器兵、跳んだ」を制作してもらいたいと思いました。石田純一と熊谷美由紀が子供を作り、モトクロスでA級ライダーを目指す物語を・・・

 

時々、質問を受けますので、2ストシングルエンジンのチャンバーをワンオフ製作する場合の費用について通常の解答内容を明記しておきます。

車体持込が前提になりますので、北海道や九州のお客さんから問い合わせられましても対応できかねますので、ご了承ください。

製作の前にチャンバーのスペックを提示いただくか、こちらで過去データーから適当なものをチョイスすることになります。試作テストは別途になりますので既存のスペックによる製作のみ対応します。

新規に製作の場合、型(展開図)を作らなければなりません。型代が¥10000、1本製作でも複数でも変わりません。仮に10本製作なら型代1本当たり¥1000ということになります。

チャンバー本体と型(展開図)

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チャンバースペック(寸法)はストレート図で表されているもので、それを車体に合わせて取り回して形状を決定します。

決定したパイプを開いて、展開図となるわけです。

これを罫書きの型として使用することによって同寸のパイプが製作できます。

チャンバー本体の製作費は型が出来ていればシングル1本で¥25000です。

排気量が違っていても工数はあまりかわりませんが、複雑なカーブが多いと¥10000程度割り増しにしていただくこともあります。

ラインナップ品は複数販売できますので、若干割安の機種もあります。

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取り付けるサイレンサーが無い場合はサイレンサーの製作も必要です。

最もシンプルなタイプで¥10000です。

チャンバーとの結合はフランジをボルト締めで排気をシールするタイプです。

エンドキャップはリベット止めなので分解してグラスウールを取り換え可能です。

 

 

 

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完成すると型代¥10000と品代¥35000でワンオフ製作できます。

材質はSPCC(鉄板)とサイレンサーはアルミを使用した金額です。ステンレスで同スペックで製作の場合は2倍程度かかります。

車体の預かり期間は1週間程度です。

 

 

 

 

 

昨年末にピストン交換とヘッドメンテナンスしたので、新しいうちにパワーチェックしてみました。

CRF150Rの主要諸元によりますと最高出力24.5ps/12500rpm、最大トルク1.47/10000rpm

ということですがカタログ数値はカウンター出力(エンジン動力計による測定)である場合が多く後輪出力よりも数値が高く表示されているはずです。しかも上記の数値は2006年当時の96dB仕様のマフラーで現行の94dB仕様とは異なるデータに違いありません。実際のパワーは駆動系のパワーロスを含みますので実測の数値を知っておくことがチューニングの指針になることは明らかでしょう。

測定は我社から徒歩2分という近さのmotoGLADさんに依頼しました。マシンを押して行けるほどの距離にあります。

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motoGLAD店舗風景

日光街道杉並木(R407)沿い

我社から国道を隔てた向かい側に位置しておりオンロード系の販売、整備

レーサーの製作などが主な仕事です。

 

 

 

 

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ダイノジェット測定室です。

マフラーに差し込まれているのはA/Fセンサーで回転数毎の空燃比も同時に測ります。

CRFはダイレクトイグニションのため回転数のパルスをコイルから検出できません。コイルにつながるハーネスを調べてCDIユニットのカプラー付近から検出できました。

 

 

 

 

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測定は2タイプで行いました。

昨年使ったモディファイ品とSTD品をそれぞれ付け替えてみました。

普段走行に使用している状態と完全ノーマル仕様の出力カーブとA/Fを把握することが今回の目的です。

エンジン温度の変化によっても数値が変動するということで、熱ダレしてくると数値が下がってしまうということもあり、1時間くらいの冷却時間を空けて別々に測定しました。

 

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モニターの画像は左がスピードメーター、

右がタコメーター、下の横長のグラフが

Air、Fuel Ratio(空燃比)を表しています。

運転状態をリアルタイムで確認できます。

測定データーはパソコンに保存されプリントアウトできますので次に説明します。

 

 

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完全ノーマル仕様のグラフ

MAX POWER=20.3PS

9500rpm付近がピークで緩やかに下がっていきます。レブリミットは13500rpm

MAX TORQUE=1.3kgm/ 12500rpm

上の曲線は馬力のデータ、下の曲線はトルクのデータを表しています。

その下はAFレシオ(空燃比)データを表しています。

 

 

20年経過した車種なので、新規にサイレンサーのラインナップに追加することを渋っておりました。

モトショップ鷹様の熱烈なオファーによりラインナップすることになりました。                             

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上がノーマル、下が今回ラインナップに加えたアルミサイレンサー。

重量はノーマルの2kgに対して、僅か630gという軽量で、重心から遠い車体後部の軽量化に貢献するでしょう。

ノーマルは非分解で生ガスが溜まったら抜けるようにブリザーパイプがついていますが

アルミサイレンサーはリベットをはずして、湿ったグラスウールを交換できるようになっています。価格は特価¥12000也

ですが、現在バックオーダーで2ヶ月分業務が溜まっておりますので3月以降でないと作れませんのでご了承ください。

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ラインナップするためには、ノーマルのサイレンサーが取り付くように治具製作しなければなりません。

この治具で位置決めしながら製作しますが

最初は車体に合わせて確認しておかないと

取り付け保証はできませんので、マフラー現品送付でワンオフ製作を希望される場合もありますが、治具製作も含めて了承していただく必要があります。

 

 

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鷹さんの車両ですが、取り付け確認できると安心できます。

チャンバーとセットでこの様な感じで出来ました。

2スト、旧車のマフラーも続々出てくるでしょう。

現行車は高性能ですが非常に高価格で不景気な今の経済状況だと一部の富裕層しか購入できません。それほどお金かけなくても、いじって楽しめる旧車が時代のニーズに合っているのでしょう。

 

 

YZ販売台数日本一のモトショップ鷹の店長マシン。

3XPの初期型ですが、あまり乗ってません。美車です

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チャンバーはラインナップ品です。サイレンサーも車体をお預かりしていたのでワンオフ製作しました。

お問い合わせはモトショップ鷹まで!(売ってくれるとは聞いてませんけど)

MTBプロライダー、日本人として始めて海外メーカーと契約し世界選手権を走った世界ランカー。

アジア選手権2連覇、JCFシリーズチャンピオンなど輝かしい戦績をもつダウンヒルライダー

井出川直樹選手はホンダレーシングとも契約してRN01で戦ったこともある。

現在、彼は京都のダイアテックと契約し、カナダのEVIL(イービル)というメーカーの自転車に乗っている。

しかし、このEVILは国内に1台しか輸入されておらず、

即ち井出川選手専用のプロトタイプでスペアマシンもない。

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これが、EVIL社スイングアーム、部品単価は聞いてないが、メインフレームだけで40万円くらいだそうだ。

これをハンドワークで1品だけ製作頼まれても、この前のスイングアームより3倍くらい手間が掛かりそうだ。大体、切削部品をこのクオリティで仕上げるにはNC(数値制御)マシンに頼るしかないわけだが、NC加工の工賃は段取り1回の金額なので1個加工するのと50個加工するのとあまり変わらないので、1個だけ加工すると莫大な金額になってしまうので普通はやらない仕事だ。

幸いこれは2箇所のヘアクラックを補修するだけなので問題はない。

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クラック2箇所、塗装を剥離してからTIG溶接することになる。

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亀裂を溶接だけでは再び発生してしまうだろう。

再発防止のために補強パッチを追加しておく、これで寿命は格段に向上するはずだ。

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こちらはビード肉盛りで様子をみる。

このスイングアームは左右非対称な接合方法で、こちら側だけ突き合わせになっていることが

強度不足の原因とおもわれる。

高負荷の足回り部品を溶接する場合、荷重の方向に対してなるべく長手方向に接合することが

セオリーなのであるが、突き合わせが最も不利な条件なのである。

いずれにしても日本屈指のダウンヒルレーサーが溶接修理を頼ってきてくださったことに感謝いたしまする。

連日猛暑日であろうと、世間はお盆休みであろうと、私には関係ない。

大勢のお客さんが私の作るマフラーを待っていることも充分承知しているが

どうしてもやらねばならないことがある。

それは、このようなものを作ることを約束してしまったからだ。 IMG_0704.JPG

これをつけて走るとどの様な喜びがあるのかは私は知らない。

これは私が考えて作ったものではないが、作った人に再び頼めない理由は

製作者がやめてしまったためであり、既に廃盤の商品になっているからだ。

それなのに、この見本だけで製作に必要な加工寸法を割り出し、材料を選定し、切削工具も購入し

取り掛かっている。

おそらく全工程に費やす時間は100時間を越えるだろう。

時間工賃を1000円で計算しても10万円になるが材料代や工具代は別に実費で払わなければならない。

おそらくこれを希望するお客さんは、そのような計算は一切、頭の中にはないだろう。

もちろん、掛かった全額をお客さんに請求するつもりは毛頭ない。

最初から利益にならない仕事だということを私は分っていたからだ。

それでは何故、儲からない仕事を引き受けたかというと

やってもいないことを、大変だということが嫌いだからだ。

自分がやって経験したことだけが、語っていいことだと思っているからだ。

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アルミの塊からマニュアルのフライス盤で削り出す。この加工時間を加工しないで算出できる人がどれだけいるだろうか。これはピボット部分のパーツ

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土曜日夕方までかかってここまで出来た。

クッションブラケットとリヤアクスルのパーツ。図面が無いので寸法計測しながら加工していくので

非常に時間がかかる。明日のレースの整備があるので、これにて中断。

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本日はアーム製作。

手前がアームの型で、上の4つが絞って出来たアームの部材。

作り方は教えてもよいが、割愛しておく。

よく、作り方を自分で考えないで他人に聞く人がいるが、

調べたり、トライする努力なしに安易に情報を得ようとする行為なので適当に答える。

自分で考えて物事を運ばない人は、新しい物を考案する能力は得られないと考えられるのだ。

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アームを溶接で接合してから、スイングアームの形状に合わせて曲げてある。

組み立て治具に各パーツを固定し、仮留めする。いよいよ本溶接ができる状態だ。

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溶接完了し、バフ研磨して組み付け確認。

100時間を超える全工程が終了した。オリジナルに引けをとらない仕上がりではないか。

こうして絶版のスイングアームは復刻された。溜まっているバックオーダーが恐ろしい。

スズキRMの前のモデルはTMという名称でした。昭和38年生まれの私でさえ乗ったことがありません。

エンジンや車体はほぼハスラー250ではないかと思います。ハスラー90は持ってましたけど、何処へやってしまったかさえ覚えていない遠い昔のことになってしまいました。

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さて今回の製作依頼はTM250のチャンバーです。下に置かれた純正品が老朽化のため新作することになりました。

当時のレーサーはサイレンサーもありませんが、テールパイプにスプリングフックは付いているので

オプションでサイレンサーを装着できたのでしょう。

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潰れたノーマルチャンバーを元に採寸して製作したニューチャンバー。

 

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口元フランジも絶版ということで、新作し、ニューチャンバーとセットになります。

採寸した諸元はこのようにガバリを作成して鉄板に罫書いて製作します。

IMG_0695.JPGそして、オプションのサイレンサーも取り付けました。

 

レストア中のこのマシン、クランクケースもOH中なので内部が確認できますが

これはプライマリーキックではないことが分ります。

最近のオートバイは全てプライマリーが当たり前になっていて、ギヤが入っていてもクラッチを切ってエンジン始動ができる構造になっています。

それはキックギヤとクラッチアウターのギヤの間にプライマリーギヤが存在してメインシャフトの連結をクラッチで解除しながらクランクギヤを回せることで、ギヤが入っていても始動できるわけです。

しかしTMにはプライマリーギヤの軸穴が存在しないことが右ケースを見れば分ります。

キックギヤとカウンターシャフトのギヤが直結の構造です。

即ち、ギヤをニュートラルにしてからキック始動できたということです。

ギヤが入っていれば押しがけはできますから、ロードレースでも押しがけスタートが主流でした。

モトクロスでは、今のようなスターティングマシンは無く、エンジンを止めた状態でオフィシャルの日章旗を振る合図でキックスタートでレースしていました。

当然、右足でキックして、左足でギヤを入れてスタートするわけですから、予めギヤをいれてキックできるプライマリー車の方がスタートが優位だったわけです。

古いマシンを乗っている人を見て、「新型のマシンの方がいいよね」という人がいますが

これは古い名作映画を観たり、懐かしい歌謡曲を聴いたりするのと似ていると思うのです。

新型が性能がいいのは当たり前、いつまでも自分の青春時代のマシンを楽しんでいたいという欲求があることを非常に理解できます。

このダウンチャンバーのリバイバルは口元フランジとサイレンサーも新作で3台分同時に、しかも前金で依頼されていますので、他の仕掛かり業務も含めて8月中に急な依頼がありましてもお引き受けできませんのでご了承ください。

泣く子もだまる(そんなわけない)国際B級(掃いて捨てるほどいる)時代の私。 IMG_0681.JPG

マシンは我社(前の勤め先)で製造したCR250R、88モデル

コースは成田エアポートMXランド。

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ジュニア時代、87年全日本MX第1戦桶川大会の予選1組。

マディーの予選を制したのは私。最も勢いのあった頃だった。

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スタートを正面から見た様子。既に1コーナーへ向けて最短コースへ加速している。

マディでトラクションさせる能力に秀でていたに違いない。

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ジュニア125クラス決勝は残念ながら転倒で16位に終わってしまったが

MXキャリアの中で最も充実していた時期なので忘れることはできない。

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狭山レーシングのエース、井本敬介選手。87年は国際A級2年目

この年の前期は全員125ccでのレースだった。

朝霞研究所、第2研究ブロック操安グループに席を置き後にCRFシリーズの開発責任者になられた。

奥にチームグリーンの岡部篤史、長沼朝之、隣に無限の鶴田忍の姿が見える。

市販CRでワークスライダーに引けをとらない堂々とした走りだった。

井本氏の指導がなければ私の国際B昇格も無かったかもしれない。

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84年関東選手権、予選10組時代。あの頃はとにかく必死だった。

予選を通過しないことには決勝は走れぬ。

あの頃の経験があったからこそ、今の自分がある。モトクロス最高!

依頼されてくる車種は大半がオンロードモデルで今回もその一つ。

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フランスヤマハ製で新車で2ストローク車を生産していますが

法律で出力規制が掛かっているとやらで

もう少しパワーアップを希望しているのがお客さんの願いです。

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ノーマルのチャンバーからは正確なチャンバー諸元が分りません。

そこで過去の同一排気量のデータから適当なものを選んで

形状を車体に合わせて新作しています。

微妙な変更はテストを重ねないと無理ですが、ノーマルより強力な物にするには

レーサーの諸元を引用することで可能となります。

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サイレンサーについても、デチューンの対象ですから排気の抵抗を下げつつ消音効果のある物に作り変えます。

オールアルミでバフ仕上げは2ストモトクロッサーで性能実証済みのアイテムであります。

完成後、チョット公道で試乗してみましたが、美味しい2ストのパワーとサウンドで早くオーナーさんに乗っていただきたいと思いました。

IMG_0677.JPG今回の依頼にはオプションがありまして、coocaseというボックスつきリヤキャリアの取り付けです。

ボックスはワンタッチで脱着できてツーリングに買い物に役立ちそうです。

但し、この車両にはボックスを装着できるキャリアが装備されていないので新作する必要があったのです。

IMG_0679.JPGこれはボックスをはずした様子。

グラブレールのねじ穴を利用してボルトオンにしてあります。完璧な立て付けです。(自画自賛)

 

2010モデルYZ250F用のエキパイをラインナップに加えました。 IMG_0663.JPGチタニウム製のエキパイとサイレンサーを50mmショートにしてオリジナルリヤパイプに換装しました

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エキパイはノーマルと等長ですがレゾネーター付、実用回転域のコントロール性向上と音量の低減が目的です。

サイレンサーはノーマルで音量に余裕があるのでショート化して排気抵抗を減らす目的です。

チタニウム製のオリジナルリヤパイプは騒音と排圧の調整をしたもので

音量は5000rpmで92dB/AでありますのでMFJのレースでも使用可能です。

気になる価格は、

エキパイ ¥21000(税込み)

リヤパイプ (ノーマルサイレンサー組み換え工賃込み)¥15750(税込み)

現代の2輪車は大型車から原付自転車まで燃料噴射を標準装備する時代。

4輪車は30年ほど前からキャブレターから燃料噴射へ移行していたのに2輪が遅れていた理由が解ったような気がする。

最大の理由は排出ガス規制に対応することにあった。

2輪の場合は規制が強化されたのが最近であることと、4輪のような高性能な燃料噴射装置を採用する車体のスペースと販売価格の低さが、開発の遅れとなって表れたのだろう。

地球温暖化の対策や低公害、省エネのために自動車会社の出した答えはハイブリッド車に並んで

高性能な燃料噴射装置の開発であった。

コモンレール式燃料噴射とピエゾ素子インジェクターが現代最高の環境対応技術といえるだろう。

ピエゾ素子は圧電素子の一種で、応力を加えると電流が起きる物質の総称で

温度、加速度、超音波など各種センサーに使われたり、身近なところにはエプソン、リコー、ブラザー社のインクジェットプリンターはピエゾ素子を使ってインクを噴射している。

写真のような精巧な噴射制御が出来ることからも、燃料の噴射制御も正確に行えることが想像できる。

原始的な燃料噴射は機械式の燃料ポンプで燃圧を上げて、バネで閉じられた弁を圧力で開けて噴射する方式。当然、正確な噴射はできなかった。

燃料の排ガスに与える影響は濃い過ぎるとPM(黒煙)が出たり、燃焼温度が上がってNOxが増加する。薄すぎると出力が出ない、不完全燃焼でCOやHCが増えるといったところ。

コモンレール式燃料噴射は蓄圧式とも呼ばれ、燃料ポンプが単なる燃料の供給ではなく、最新式では2000気圧という超高圧で燃料を加圧して、インジェクターに供給する。

酸素やアルゴンなど高圧ボンベが150気圧なので、その10倍以上だ。

何故そのような高圧が必要かというと、圧縮された燃焼室に微細な粒子として燃料を噴射させるためである。粒子が微細なほど燃焼という化学反応が迅速かつ確実に行われ、出力の向上と排ガスの清浄化に役立つのだ。

それからピエゾ式インジェクター、これは従来のソレノイド(電磁式)バルブに比べ、応答が速いのが特徴で

最新のソレノイドでも1回の燃焼に1から3回の噴射に対してピエゾ式は最高で7回の噴射が可能だという。

噴射間隔でいうとソレノイド式が900分の1マイクロ秒、ピエゾ式が1万分の1マイクロ秒である。

この1燃焼に対して多段噴射が必要な理由は、燃焼を段階的に発生させることで、完全燃焼と燃焼温度を低減させることだ。

そのために、コモンレール式燃料噴射とピエゾタイプインジェクターが不可欠ということだ。

残念ながら製造コストが非常に高価で、おそらくシステム全体で自動二輪車1台分くらい必要だろう。

それ故、2輪車にこれが採用されることは現実的ではない。

最初にコモンレール式燃料噴射を量産したメーカーは1995年、デンソーである。

主にトラックの直噴用で車両価格が1千万円クラスなので採用できただろう。

それに対して高級乗用車をターゲットにコモンレール式を量産したのがボッシュだ。

BMWやメルセデスベンツなので高額なシステムでも全体の割合からすると大したことはない。

遅れをとって後にトヨタレクサスにもデンソーのシステムが採用された。

我々の興味があるのはオフロードレーサーの燃料噴射システムだが

認定モデルではないため、排ガス規制の対照ではない。

したがって、高額な投資をして燃料噴射を開発する必要がない、キャブレターでも充分な性能が出せるなど、4輪のような高性能な噴射装置は装備しないだろうと考える。

4輪のような燃焼室直噴も聞いたことがないし、吸気通路に空気と混ぜてポートから吸入する

ウォールガイド式(空気流動で成層化)が主流だろう。

これが進化すると、ストイキ直噴(理論混合比で成層化)、スプレーガイド式直噴(高圧で噴霧で成層化)ということになり、吸気管内方式と比較して15%も燃費低減できるという。

こういうわけで、全ての認定車が燃料噴射に移行してきたように、車両価格の高いレーサーから燃料噴射化が進んでいくのが時代の流れなのだろう。

いずれ小排気量車も製造コストの問題が解決次第、移行することになるだろう。

大分のホンダウイングイワオ様から特注の製作依頼です。

10モデルCRF250Rのエキパイ製作ですが

ノーマルがステンレスと鉄のフランジに対してチタニウムとアルミフランジでリプレイスします。

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チタンパイプφ35とφ38.1の2種類を使います・

片方に蓋を溶接して砂を詰めます。

この砂詰めが不十分だとパイプが潰れたり、皺が入って不良品になってしまいます。

1台分のパイプ代が1万円くらいしますの無駄にすることはできません。

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量産のエキパイは100%機械曲げです。

パイプを潰さないように曲げるためにはR曲げ専用の機械が必要で非常に高額な投資になります。

我社は高額な投資はしません。なぜなら、お客さんの必要数は1本だけだからです。

1本だけ曲げるのでしたら、このように万力と炙りバーナーだけで充分です。

180°曲げですが熟練した手曲げ技術がないと高価な材料を何本も無駄にしてしまうでしょう。

これができないとマフラー屋とは呼べませんね。

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取り回しは車両がありませんので、このような治具を作って合わせます。

イワオさんからノーマルのエキパイと取り付け状態の画像を送っていただき、それを元に車体との位置関係がうまくいくようにゲージを作っておきました。

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曲げたパイプをつなぎ合わせてノーマル形状のエキパイが出来ました。

フランジはアルミ板をフライス加工で作ったものです。

ホンダのモトクロッサーはHRCのキットパーツが別売りされていますので純正部品はコストダウンの対象なのでしょう。

やっぱり他メーカー並みにチタニウムにしていただかないと私の仕事が増えてしまいます。

2010年明けましておめでとうございます。

今日から新規にブログスタートでございます。

私たち2輪業界は冬の時代を向かえ大変厳しい状況にあると思います。

国が大きな借金を抱え、政治家も効果的な政策を打ち出せない今

どのようにして厳しい時代を乗り越え、安心で豊かな未来を求めて進んでいくか

私たち個人個人の頑張りに掛かっているのではないでしょうか。

どんな困難も絶対に諦めない不屈の精神で仕事に遊びに取り組んでいく所存であります。

当ブログではそんなプレシャスファクトリーの奮闘ぶりがなるべくわかるように更新していくつもりです。

既にエンジンはスタートしております。

あとはアクセル吹かして突っ走るだけです。  

mxdemoday_ad_image.jpgMXDemoDay2010 に弊社も出展することにしました。
場所はMX408駐車場
事前申し込みで体感試乗できるイベントです。
弊社ブースでは2ストレーサーでは最もメジャーになったYZ85のチャンバーと
広い層に支持されるCRF150Rのマフラーを
どちらも弊社オリジナル製作で用意させていただきました。
是非、現品を手に取ったり、試着試乗などされてみたら如何かと思います。
他にも販売店では扱っていないオリジナルのパーツ?など陳列しておりますので覘いていただきたいです。
そして、サプライズ展示としまして
某有名レーサーの乗った車両(2台予定)と
ガソリンリターン付アルミタンク仕様のCRF150Rを揃えてお待ち申しあげます。
オートバイでどのように欲求を満たしていくかを形にして表した出展を目指したいと思っております。 IMG_0281.JPG